チャペルの庭園で見た蝉の抜け殻のことを考えていたら、昨年の暮れに見たヘビの抜け殻を思い出してしまった。ヘビは、瀬戸キャンパスチャペル事務部室の私の机の下で暮らしていたようだ。
昨年クリスマスがちかくなったある日、礼拝堂に立てる鋳物のキャンドル立てを足元の布きれを被せてあったダンボール箱から出していたら、白くほそ長いものがヒモのようにダンボール箱の中にあった。
(こんなところに、ヒモを入れたはずがないのに)
そう思いながら、そのヒモのようなものを指先で避けながらキャンドル立てを次々に箱から出して椅子においていたら、その白っぽいヒモの先にヘビの頭が見えてきた。ヘビの抜け殻だったのだ。私は、ヘビが苦手である。反射的にチャペルから箱をもって飛び出て、山に捨てた。
私の机のそばで脱皮したのかと思うと悔しい反面、私自身の脱皮について考えさせられた。
もうずいぶん長く生きてはきたが、私は未熟な自分から少しは脱皮できたらだろうかと。イエスは古い教えから脱皮された。そして、私たちに新しく生まれ変わり愛に生きるようにと、教えてくださっている。
トナリの上司(仮名)より