外国語の讃美歌を日本語に翻訳すると、音符の数に字数をあわせなければいけません。日本語は音符1つに対して1字せいぜい2字が限界です。これを解決する方法は大きくわけて二つあります。
方法1、メロディを文字数にあわせて伸ばすグレゴリオ聖歌方式。
ド-----------------------ド レ ド ラ ファ ファーレ
なんて素晴らしい私た ち の 友 人 イエスは、
一番簡単、確実に原詩の内容の全てを歌えます。でもこれは元の生き生きとしたメロディが台無しになっています。メロディと歌詞がぴったりあっている原曲だからこそ、翻訳してもメロディと歌詞をあわせたいですよね。原曲がグレゴリオ聖歌のような曲だったらこの方式が良いと思います。
方法2、メロディに合わせて歌詞を意訳する方式。
ドードレドラファファーレ
い つくしみふ か い
現在の「いつくしみ深い」ですね。音符に合わせているので、メロディのよさがいきてきます。元の歌詞を大切にして、伝えたいことを残した意訳です。現代文だと文字数がかさんでしまうので、ちょっと古い言い回し(例)わたし→われ等、を使うことが多いような気がします。
他にも日本語のイントネーションとメロディの動きが合わない場合、1~4番まである曲の場合同じところで文書のきれめがくるように等、歌の翻訳はとっても多くの苦労があるそうです。
普段使っている讃美歌は作詞作曲者だけではなく、こうして翻訳をする編集者がいて私たちの手元にあるんですね。