<03>学生サポーター: 2014年6月アーカイブ
問題:ファミリーマートの売り上げを伸ばす企画を考えなさい。
という問題が出されたら、あなたはどのように答えますか?
・大学の中にファミリーマートをいれてもらう
・手作りお弁当を採用する
・etc
と色々アイデアが浮かぶのではないでしょうか。
この問題のように、私たちは日々の生活の中で考えなければならないことが、
山ほどあります。
その時にどのようにして自分なりの解答を出せるか、
つまり考える力がどれほど身についているかが、大変重要になってきます。
そもそも思考力がある人に対して、どのようなイメージがありますか?
ダウンタウンの松本人志さん、フットボールアワーの後藤さんみたいに、
その場でパッと的確に答えられる人のイメージでしょうか。
「そこそこいい女か!」とか(えっ
私のイメージは違います。
本当に頭がいい人というのは、時間がかかっても、限りなく質の高い解答に
たどり着ける人だと思います。
もしこの問題を上司に出されたとして、「すみません、少し考えさせてください」といって、
市場分析、競合分析、自社分析、コンセプト設計、マーケティング計画など、
ひとつひとつの段階を踏みながらより高い企画を完成させる人こそ
頭がいい人ではないでしょうか。
そのために何が必要なのでしょうか。
それは日々の積み重ねです。
本を読んですぐできるものでなければ、練習だけをして出来るものでもありません。
学びながら常に自分で考える習慣を身につけなければならないのです。
「自分が社長だったらどうするか」
「そもそもこの企画の目的・趣旨はなにか」
「この問題提起の背景には、何が起こっているのか」
そこで今回紹介する本は、思考力を磨くための本、『イシューからはじめよ』です。
この本が訴えているのは、「バリューのある仕事」をしなさい、ということです。
バリューのある仕事を簡単に説明すると、
取り組むべき課題が見極められ、なおかつ解答の質も高い仕事です。
本質をつきとめてから、最高の解決策をみつけなさい、ということです。
内容を説明したいところですが、またブログが長くなるので(汗
どうしてこのような本を薦めるのか。
それはぼくの失敗経験を、周りの人にも伝えたいからです。
大学生活で買った本は700冊ぐらいありますが、
身についている本は、あまりありません。
いわゆる「○○代ですべき○○のこと」「人を××する○○の法則」
という本の割合が多かったからです。
無駄、というわけではありません。
ただ、学生生活はせいぜい4年間しかなく、その間に読める本も限られてきます。
また、最近忙しい生活を送ってわかったのですが、本をじっくり読む時間というのは、
学生時代にしかないと思うのです。
時間がある4年間だからこそ、質が高く難しい本に取り組むべきだと思います。
ビジネス書なんて、働き始めてからでも腐るほど読めます。
ただ頭が柔らかく、社会への準備となるこの貴重な期間だからこそ、
質の高い本に取り組むべきです。
物事の本質、真理は何百年たってもかわらないところがあります。
なので表紙がピッカピカで魅力的で、いかにも誘惑してくるビジネス書ではなく、
歴史、宗教、古典などに取り組むことをおすすめします。
【学生サポーター:けんけん】
こんにちは、けんけんです。
最近周りの人と本に関する会話をするのですが、
「どんな本を読んでいいのかわからない」
という声をよく聞きます。
けっこう大切なことだと思います。
世の中にはたくさん本があふれていますが、質がバラバラです。
中身のない薄っぺらな本を何冊読んだところで、考察は深まりません。
読むべきは質が高く、自分の関心にあった本を読むべきだと思います。
ちなみに探し方の参考として、最近私は古典に挑戦しようと思って探しています。
そんなとき、グーグルで
「古典 経営者」「古典 オススメ」
という風に検索します。
そうすると有名な人が本を紹介していて、だいたいそういう本にはずれはありません。
今回紹介する本は、「古典 オススメ」で検索して出てきた本『クアトロ・ラガッツィ』を紹介します。
まだ読み始めたばかりですが(汗
とりあえず読んできた部分を説明すると、
16世紀の日本に、ルイス・デ・アルメイダというクリスチャンが来日しました。
彼は貿易で商売をする為にヨーロッパを旅立ち、インド、中国、そして日本を回りました。
稼いだ財産は総額5000クルザドス(病院5つ建てられるほどの財産)。
みごとに商売に成功したルイスさんが、なぜかその稼いだ全財産を、
日本に費やしたのです。
使い道は病院を建てたり、当時は貧相な子どもは親が殺していたのですが、
それを引き取って育てたり。
いったい彼がどうしてそこまでするのか。
という感じで始まっていきます。
ちなみにこの本を勧めていた人は、ライフネット生命の出口治明さん。
また、その出口さんに勧められて読んだ人の中に、楠木建さんがいます。
楠木さんは『ストーリーとしての競争戦略』という本の著者です。
スト競は学問の本では異例のヒット作であり、
雑誌でも特集され、記事の連載にもつながっているほどの本です。
また楠木さんの書いた『戦略読書日記』にて、『クアトロ・ラガッツィ』が紹介されています。
その冒頭を紹介します。
前章の『直球勝負の会社』の著者、出口治明さんにすすめられて読んだのがこの『クアトロ・ラガッツィ』。確かにとんでもなく面白い。十六世紀の日本に来たヨーロッパのキリスト教宣教師と日本からヨーロッパに向けて旅だった日本宣教師たちの話である。
タイトルの「クアトロ・ラガッツィ」とは「四人の少年」のこと。原マルティーノ、中浦ジュリアン、伊東マンショ、千々石ミゲル。日本の授業で習う一五八二年の天正遣欧少年団だ。意味も文脈もわからずに、日本史のテストのために年号と名前を暗記した人も多いだろう。
歴史ノンフィクションである『クアトロ・ラガッツィ』は、時間的にも空間的にも一見無関係に見える現代日本の企業経営にとって、重要な洞察を与えてくれる。企業経営のグローバル化を考えるうえで、壮大にして格好のケーススタディとして読むことができるからだ。本書が描いている十六世紀の日本に来たカトリック宣教者たちの経験は、グローバル化への挑戦の究極の事例であるといえる。この事例研究から今日の日本企業のグローバル化とその経営について、彼らの成功と失敗の体験から驚くほど多くの示唆が引き出せる。
(引用元:楠木建(2013)『戦略読書日記』,プレジデント社,pp.365-366)
この1冊から歴史、宗教、経営、グローバル化など多くのことを学べるのです。
やっぱり多くの本に取り組むより、1冊真剣な本に取り組んだほうが、血肉になります。
『クアトロ・ラガッツィ』は取り組む価値のある1冊ではないでしょうか。
追記
『クアトロ・ラガッツィ』と『戦略読書日記』は名古屋の曙館3F図書館で7月から始まる
展示コーナーにて並べられます。
お楽しみに!
あと長いのに最後まで読んでくださった方、やっぱりけんけんのファンなんじゃ(えっ
【学生サポーター:けんけん】
新米librarian Piです。
今回は最近読み始めた小説の紹介をしたいと思います。
そのタイトルに驚かれるかも知れませんが、その名もObasanです。
(別におばさんを批評する本ではありません・・・。)
本の中身はタイトルとは裏腹に非常にシリアスです。(以下アマゾンの商品説明より)
五歳の少女ナオミの家族に忍び寄る戦争の影...。第二次大戦のさ中「敵国人」として苛酷な運命を強いられた、日系カナダ人の迫害の真相とは。詩情溢れる豊かな描写で、歴史の闇に封印されたもうひとつの悲劇を、静かに、そして鮮烈に告白する自伝的長篇。
著者のジョイ・コガワ(Joy Kogawa)は日系カナダ人の小説家であり、この小説は彼女の自伝でもあります。
日本が先の大戦の真っ只中にあった頃、海外に住む日本人の境遇はどのようなものだったのか・・・。
そこから見えてくるものとは何なのか・・・。
この小説の魅力はまさにそんなことを考えさせられる点にあるように思います。
それではまた次回。
(名古屋のサポーター: Pi)
ゲームはやめなさい!
そんな時間があるなら勉強かスポーツをしなさい!
そういうのがきっと普通だし、ぼくが親になっても多分言うと思います。
ゲームなんてしていても、何にもならないと思っていましたから。
でもゲームで世界一に上り詰めるところまで行くなら、話が変わってきます。
今回紹介する本は、『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』です。
著者は梅原大吾さん。
ストリートファイターと呼ばれるゲームで彼にかなう人は世界でもほぼいません。
所詮ゲームだろ、なんてバカにしている人ほど読んでもらいたい1冊です。
2004年にアメリカで開催された大会、参加者4000人、観客7000人の中で、
準決勝、アメリカ最強といわれるジャスティン・ウォンを相手に
繰り広げられた梅原さんの試合は、「背水の逆転劇」「37秒の奇跡」と呼ばれ、
その様子を撮影した動画は、世界で2000万回再生されました。
ゲームでここまで人を熱狂させることが出来るんです!!
そんな梅原さんに学びたいことは、これと決めたことをやり続けることです。
最近ちまたでは「スピリチュアル」や「自分探し」といった言葉が浸透しています。
手相を占ったり、占星術で自分がどんな道を歩んでいけばいいのか見つけたり。
でもそんなことにはまっている時は、フラフラしている状態なのです。
これ!と決めて、やり続けるからこそ、成長していくのです。
将来はきっとこれだ、でもあれもやりたい、これじゃないかな、なんて
迷っているうちは、前進していきません。
腰をすえて、やり続けていく力がどこかで必要だと思います。
そう、たとえゲームでも、本気でやり続けたら世界一に。
【学生サポーター:けんけん】
新米ライブラリアン Piです。
今回は私の好きな本の紹介をしたいと思います。
銃・病原菌・鉄。
オリジナルのタイトルは「Guns, Germs, and Steel」です。
これらは、ヨーロッパ起源の人種が世界を支配する過程で持っていた三大要素であると著者のジャレド・ダイヤモンド(Jared Diamond)氏は指摘します。
(ジャレド・ダイヤモンド氏)
世の中はなぜ白人優位の社会なのか・・・。同じような条件でスタートしたはずの人間が、今では一部の人種が圧倒的優位を誇っているのはなぜか・・・。
そんな疑問に答えてくれるのが、本書だと思います。
もちろん著者の意見が全てだとは思いません。それでも、一つの視点として本書は中々興味深いものです。
日本語訳も草思社より上下巻に分かれて出ています。(学校で借りられます!)
上巻: 銃・病原菌・鉄 : 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎
下巻: 銃・病原菌・鉄 : 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎
オリジナルの洋書もアマゾンなどで購入可能です。比較的読みやすいかと思います。英語の勉強にもなりますよ。
それではまた次回。
名古屋学生サポーター: Pi
皆さん、こんにちは!名古屋学生サポーターのsukeです!
6月になってますます暑くなってきましたね!
リュックなんかを背負ってると汗だくって人もいるんじゃないでしょうか(笑)
さて、今回も僕のオススメの小説をご紹介したいと思います!
なんと登場人物が28人も出てくるんです!!!(笑)
ドミノ / 恩田陸
恩田陸さんといえば、代表作は「夜のピクニック」ですが、
こちらのドミノは隠れた名作だと思うのでご紹介させていただきます!!!
舞台は東京駅です。
冒頭掲載にも東京駅の地図が載っています。
東京駅って行ったことある人はわかると思いますが、
とても人が多く、出口の数も名古屋駅と比べると半端じゃないです。
案内板をしっかりみないと迷ってしまうぐらいゴチャゴチャしてます。
そんな東京駅を舞台に、まったく関わりのない28人(正確には27人と1匹)が
お互いの日常を送っていたのですが、ゆっくりと絡み合っていき、
最終的にはドタバタな爆発事件にまで巻き込まれていきます。
まさにタイトルの通り、ドミノ倒しが起こっているかのようなスピード感があり、
登場人物28人の多さなんて関係なしのテンポの良い物語になってます!
自分のした行為が、他人にちょっとした影響を与えている
そんなことに気づかされるような作品になっています!
僕は文庫本で読んだので単行本はどうかは分かりませんが、
冒頭のページでも「人生における偶然は、必然である」と書いてあります。
人生においてマグレとかたまたまなんてなくて、
起きるべくして起こっている出来事なのかもしれませんね。
ジェットコースターに乗っている気分になれる小説です。
ご興味のある方は是非読んでみて下さい!!!!
(名古屋学生サポーター suke)
けんけんです。
あ、マザーテレサとかアドラーの人だ!って思い出してくださった方は、
もうすでにファンですね(えっ
そんなけんけんですが、
この前金山駅のエントランスを通過するとき、
「国連UNHCR」という団体が、寄付を募っているところに遭遇しました。
知っていますか?国連UNHCR。
ぼくもそのとき初めて知りました。
世界の途上国に出向き、食料をくばったり、
テントを張ったり、教育を受ける所をつくる活動をしている団体だそうです。
ざっくりと金山駅で活動内容を紹介してもらったんですが、
そのときに、紛争地で配っている食べ物を見させてもらいました。
衝撃でした。
スマートフォンぐらいの大きさの銀色の袋に、
何かの塊がはいっているんです。
同じ時代に生きていて、食べるものがこんなに違うのか、なんて。
もういても立ってもいられませんでした。
さて、今回紹介する本は、国連UNHCRとは関係ないのですが、
日本紛争予防センターの瀬谷ルミ子さんの本『職業は武装解除』という本です。
紛争が終われば、その地に平和が戻るわけではありません。
武器が取り上げられれば、兵士は仕事がなくなり、お金がもらえない生活に戻ります。
ましてや、兵士の中には、小学生ぐらいの年齢の子どもがいて、
そんな子たちが、村を焼き討ちにしたり、親や先生を殺したり。
すぐに平和が訪れるなんて幻想です。
紛争が終わった後でも、悲惨な戦いは続いていくのです。
その中で活動の様子を瀬谷さんご自身が書かれている1冊です。
この本の中で、印象に残ったフレーズを紹介します。
世界の紛争だけでなく、日本社会も、私たちの人生も、同じだと思う。
行動しなければ、何も変わらない―。
どの紛争も、「あのとき他のシナリオを選んでいれば、あのときに誰かが行動を起こしていれば、声を上げていれば、違う結果になっていたかもしれない」と、後から振り返ってみれば、はっきりとわかる分岐点がある。
いまの自分の状況、日本の復興、世界の紛争地の現状。何かがおかしい、何かを変える必要があると思うのであれば、まず、私たち一人ひとりが持つ「自由に行動できる権利」の使い方を考えてみて欲しい。
瀬谷ルミ子『職業は武装解除』朝日新聞出版 2011年 p5,6
何かがおかしいと思うなら、
何かを変える必要があると思うのであれば、
行動すべきだ、と。
同じ時代に生まれ、同じ体を持ち、同じ命をもつ。
でも生まれた環境の違い、それだけで人生・運命が大きく決まる。
不平等。
すぐに大きなことはできないかもしれません。
でも小さな行動を何万回も繰り返せば、世界は絶対変えられる。
そう思って毎月寄付することにしました。
ちょっとしたことからはじめてみませんか。
【学生サポーター けんけん】
こんにちは、けんけんです。
アルバイトに入る日数が多いこともあり、ブログを書く回数が比較的多い気がします。
べ、別にブログを書くのが楽しいとかじゃないですからね!
いや、楽しいんですが、本も紹介したくて、文章を書きたくて...
つまり、その、入る回数とかじゃなくて、単にブログ書くのが好きなんです(照)
好きです、ブログ。
さてさて、今西暦何年かわかりますか?
2014年に決まってますよねー。
人類史としてはどうなんでしょう、何千年前ぐらいから始まっているのかな?
ちなみに人類が誕生してから、何が変わって、何が変わらないかとか考えたことありますか?
私たち人類は、農業、工業、そして情報に革命を起こしてきて、
モノの供給力を莫大に拡大させてきました。
今でも食料問題とかあるものの、何千年前と比べて大きな変化ですよね。
では逆に、人類誕生から変わらないことはなんでしょうか。
おそらくそれは、平和に対する憧れだと思うんです。
争いが無くて、誰もが尊い存在で、手を取り合えて...
そんな世界を人類はいつも夢見てきたんじゃないでしょうか。
でも悲しいかな、人は弱い存在で、欲に弱く、強く生きていくことは難しい。
権力に屈し、暴力に屈し、財力に屈し。。。
でもそんな混沌な世の中で、強く生きていく12人の女性がいました。
今回紹介する本は、ノーベル平和賞を受賞した12人の女性を紹介する本です。
本の名前は『ピース・ウーマン』
彼女たちの勇気は、いったいどこから来るのでしょう。
はっきり言ってこの中にいる数人、命狙われています。
それでも自分の命をかけて立ち向かう強さ、本当に感動します。
ぜひ読んでみてください。
最後に、この本の最初に登場する、ベルタ・フォン・ズットナーさんの言葉を紹介して終わります。
「不正行為に屈してはいけない―一度これを肝に銘ずれば他に選択肢はなくなるだろう。沈黙は侮蔑を表現すると見せかけて、名誉を汚す行為である。迫害を受けた人が自ら立ち上がらなくてはならないのと同じく、不正を目にした者はこれに決起しなければならない。傍観者の沈黙もまた罪である。被害者と同じく彼らもまた恐れによって沈黙する。......厄介事に巻き込まれるな。―どれほど高貴で控えめな態度に見えたところで沈黙はこうした恐れそのものだ。」
【学生サポーター けんけん】