クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国

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こんにちは、けんけんです。

最近周りの人と本に関する会話をするのですが、

「どんな本を読んでいいのかわからない」

という声をよく聞きます。

 

けっこう大切なことだと思います。

世の中にはたくさん本があふれていますが、質がバラバラです。

中身のない薄っぺらな本を何冊読んだところで、考察は深まりません。

読むべきは質が高く、自分の関心にあった本を読むべきだと思います。

 

ちなみに探し方の参考として、最近私は古典に挑戦しようと思って探しています。

そんなとき、グーグルで

「古典 経営者」「古典 オススメ」

という風に検索します。

そうすると有名な人が本を紹介していて、だいたいそういう本にはずれはありません。

 

今回紹介する本は、「古典 オススメ」で検索して出てきた本『クアトロ・ラガッツィ』を紹介します。

まだ読み始めたばかりですが(汗

 

とりあえず読んできた部分を説明すると、

16世紀の日本に、ルイス・デ・アルメイダというクリスチャンが来日しました。

彼は貿易で商売をする為にヨーロッパを旅立ち、インド、中国、そして日本を回りました。

稼いだ財産は総額5000クルザドス(病院5つ建てられるほどの財産)。

みごとに商売に成功したルイスさんが、なぜかその稼いだ全財産を、

日本に費やしたのです。

使い道は病院を建てたり、当時は貧相な子どもは親が殺していたのですが、

それを引き取って育てたり。

いったい彼がどうしてそこまでするのか。

 

という感じで始まっていきます。

 

ちなみにこの本を勧めていた人は、ライフネット生命の出口治明さん。

また、その出口さんに勧められて読んだ人の中に、楠木建さんがいます。

楠木さんは『ストーリーとしての競争戦略』という本の著者です。

スト競は学問の本では異例のヒット作であり、

雑誌でも特集され、記事の連載にもつながっているほどの本です。

また楠木さんの書いた『戦略読書日記』にて、『クアトロ・ラガッツィ』が紹介されています。

その冒頭を紹介します。

 

 前章の『直球勝負の会社』の著者、出口治明さんにすすめられて読んだのがこの『クアトロ・ラガッツィ』。確かにとんでもなく面白い。十六世紀の日本に来たヨーロッパのキリスト教宣教師と日本からヨーロッパに向けて旅だった日本宣教師たちの話である。

 タイトルの「クアトロ・ラガッツィ」とは「四人の少年」のこと。原マルティーノ、中浦ジュリアン、伊東マンショ、千々石ミゲル。日本の授業で習う一五八二年の天正遣欧少年団だ。意味も文脈もわからずに、日本史のテストのために年号と名前を暗記した人も多いだろう。

 歴史ノンフィクションである『クアトロ・ラガッツィ』は、時間的にも空間的にも一見無関係に見える現代日本の企業経営にとって、重要な洞察を与えてくれる。企業経営のグローバル化を考えるうえで、壮大にして格好のケーススタディとして読むことができるからだ。本書が描いている十六世紀の日本に来たカトリック宣教者たちの経験は、グローバル化への挑戦の究極の事例であるといえる。この事例研究から今日の日本企業のグローバル化とその経営について、彼らの成功と失敗の体験から驚くほど多くの示唆が引き出せる。

(引用元:楠木建(2013)『戦略読書日記』,プレジデント社,pp.365-366)

 

この1冊から歴史、宗教、経営、グローバル化など多くのことを学べるのです。

やっぱり多くの本に取り組むより、1冊真剣な本に取り組んだほうが、血肉になります。

『クアトロ・ラガッツィ』は取り組む価値のある1冊ではないでしょうか。

 

追記

『クアトロ・ラガッツィ』と『戦略読書日記』は名古屋の曙館3F図書館で7月から始まる

展示コーナーにて並べられます。

お楽しみに!

あと長いのに最後まで読んでくださった方、やっぱりけんけんのファンなんじゃ(えっ

 

【学生サポーター:けんけん】

 

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