オススメ本の最近のブログ記事
みなさん『バムとケロ』シリーズの絵本を知っていますか?
しっかり者の犬(とは判断し辛い)のバムと子供っぽいカエルのケロちゃんの楽しい日々を描いた絵本です。
一頁の中のコマ割りが多くて、個人的には読み聞かせをするなら少人数がお勧めかと思います。
この絵本は子供たちにも人気ですが、私も大好きです。
まるで画集に物語がついていると言っても良いくらい
頁の隅々まで丁寧に描かれていています。
インテリアの小物ひとつひとつや落ち葉の葉脈に至るまで・・・。
とにかく書き込み細かくてずっと見ていても飽きることがないです。
瀬戸図書館には『バムとケロのもりのこや』を所蔵しています。
ぜひ一度手に取っていただいて
バムケロシリーズの魅力を知ってもらいたいです。
(瀬戸の図書館スタッフ:かるみあ)
いつもと違う道を選んで歩いていたら
こんな看板を見つけました
二葉亭四迷、一度は学校の授業で聞いたことありませんか
有名な『浮雲』という作品を残した日本の小説家です
その人が、幼年期過ごした家の跡地が
なんと名古屋市内にあるらしい
東京生まれの二葉亭四迷ですが
母方の実家のある名古屋で
過ごしていた時期があったことを
こちらの看板で初めて知りました
いやぁいろんな道を歩いてみるものです
さて、これを機にと
本学図書館に彼の作品があるか探してみました
ありました、岩波文庫版の『浮雲』
落語のような、リズミカルな会話が軽快で
現代とは違う言い回しなども解説付き
1880年代に書かれた作品ながら
割と調子よく読めてしまいます
しろとり図書館に所蔵しています
たまにはこんな本との出会いもいかがでしょうか
(図書館スタッフ:るん)
ミステリーを始め、幅広いジャンルで活躍する赤川次郎。
多くのミステリー小説シリーズが人気で、あまりにも有名な作家である。
テンポ良く会話が進んで、読みやすい文章。
気に入ったシリーズが見つかると、つい次々と読んでしまう。
シリーズといっても、順番に読まなくても大丈夫。
中でも、赤川次郎初の時代小説シリーズを紹介したい。
江戸の町で噂の盗賊、「鼠」。その正体は、「甘酒屋次郎吉」として知られる遊び人。
妹で小太刀の達人・小袖とともに、次郎吉は江戸の町の様々な事件を解決する。
(瀬戸の図書館スタッフ:emirin)
こんにちは、スタッフゆまたろうです。
指定図書を知っていますか?
指定図書とは、教員が授業に関連して
学生に読むことを薦める資料の事です。
図書館内の専用コーナーに別置してあり、
同じタイトルの本が複数ある場合は、1週間貸出が可能です。
今回は、指定図書の中からおすすめの本を紹介します。
『生きる力を身につける14歳からの読解力教室』
※指定図書ではない通常版もあります
この本は、タイプの違う中学生3名と教員が
なぜ勉強するのか
どうやったら記憶力が上がるのか
たくさん本を読めば読解力は向上するのか
マンガではダメなのか
といった疑問を、対話形式で解決していきます。
p.121にある、読解力を向上させる6つの方略は必見ですよ!
(なごやの図書館スタッフ ゆまたろう)
こんにちは! あかトマトです。
今日ご紹介する本は、雨穴著『変な家』と、同著者による『変な絵』です。
『変な家』が映画化されたとのことで、『変な絵』も読んでみました。
『変な家』の方は映画化で話題となったので、皆さんももうある程度ご存知かと思うのですが、私は個人的には『変な絵』の方が好みでした。
作品の中には何枚かの絵が出てきて、初めは別々の事件のように思えるのですが、それがつながった時の恐怖が何ともよかったです♪
でも好みは人それぞれなので、是非とも両方読んでほしいと思います。
本学の図書館に所蔵のものは字体も大きく、どちらもとても読みやすいので、一晩で読めてしまいますよ!
余談ですが、私はミステリーやサスペンスが大好きなのに、読んだ後は必ずと言っていいほど(良い作品であればあるほど)1人でトイレに行くのが怖くなります(^_^;)
狭いマンションなので、トイレまで廊下が少しあるだけなのですが、今回もちょっと早足でトイレにいきました★
大きな古い一軒家に住んでいると、『変な家』読後のトイレは怖さ倍増かもしれません...
(名古屋の図書館スタッフ:あかトマト)
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、辻村深月さんの『この夏の星を見る』を紹介します。
コロナ禍で行事や部活動が次々と中止が発表されるなど、制限された学校生活を送る中高生が物語の主人公です。
今まで当たり前にできていた友達と話しながらの昼食や部活動など、コロナの影響で失われてしまったものはたくさんあった。けれどその中だからこそ出会えた人、作ることのできた思い出も確かにあった。そう思わせてくれる希望溢れるお話でした。
学生たちは、制限された状況の中でどんなことができるだろうかと考えた結果、指定された星を夜空の中から見つけるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」というイベントを開催しようと奮闘していきます。
そんな学生たちの姿を見て、状況の変化などで、今までできていたものができなくなったとしても、人は考えることをやめず、諦めずに行動することで、別の新たな希望を見つけられる力を持っているんだなと感慨深い気持ちになりました。
また夜空の星を見ることが学生たちの活動だったので、星に興味のある方にもおすすめな作品です!
私も読み終わった際には、夜空を見上げて星を探したくなりました。
しろとり図書館に所蔵があるので、皆さん是非読んでみてくださいね。
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)
大阪湾にくじらが迷い込んだニュースがあった。
なぜ彼らは大阪湾に来たのかな。
その理由がわかるかもしれない。
今日の一冊は
ある日くじらが海から上がって街まで歩いてやって来た。
人間たちは歓迎し、くじらと共に暮らし始める。
くじら達はプールに寝そべったり、自転車に乗ったり、レストランで食事をしたり・・・。
ファンタジーな展開に声をあげて笑ってしまった。
でもくじらはどうして海を上がって街までやって来たのかな。
はじめは子供向けと思って楽しんでいたが、最後は私達の心にチクリと刺さる笑えない展開だった。
大阪湾に迷い込んだくじらは死んでしまったが、私達に何かを伝えたかったのかもしれない。
この絵本のように。
(瀬戸の図書館スタッフ:かるみあ)
「圧がすごい・・・」
それぞれ工夫を凝らされた装丁の新刊本が居並ぶ中、この本は抜群に目をひいた。
分厚い。6.6cmもある。うたたねの枕にちょうど良い高さだ。
「おっも⁉」
しかも重さは1.2kgあった。ダンベルかな。
発刊当時、出版社公式Xに「書店員のみなさま、読者のみなさま、腕に大きなご負担をおかけし恐れ入ります」と投稿されたとか。図書館員も仲間に入れてほしかった。
どんな本かと調べてみたら、著者1994年のデビュー作から始まる「百鬼夜行シリーズ」最新刊ということだった。シリーズ開始30年目、そして前作から17年ぶり。ファンはさぞかし待ち望んでいたに違いない。
「面白いんだろうな。デビュー作から続いているなんて著者のライフワークみたいな大事な作品なんだろうな。」
池袋ウェストゲートパークシリーズを愛読している身としてはがぜん興味を覚えた。
よし、前作を全部読んでからこれを読もう。私は決意した。
本学図書館が所蔵している同シリーズは
『姑獲鳥の夏』
『魍魎の匣』
『狂骨の夢』
『鉄鼠の檻』
『絡新婦の理』
『塗仏の宴:宴の支度』
『塗仏の宴:宴の始末』
以上7冊。積み上げてみると高さは驚愕の30cm。新書版だよ?
なるほど、"鈍器"。
しかし読み始めてみると重さなんて気にならない。
個性的な登場人物たちと散りばめられた謎・事件。
古書誌京極堂が語る蘊蓄は味わい深く、伏線となり、ミステリに厚みを加えていく。
あまりに錯綜する状況は「潜水艦の窓からクジラを見ているよう」だ。
事態が大きすぎて読者にも全容は掴みようがない。
しかし物語終盤、それらが一気に収束していくのだ。
見事というほかない。
シリーズ7冊と本書を読み終えた私にも、きっと大量の蘊蓄と確かな筋力が備わったに違いない。
京極夏彦著、百鬼夜行シリーズ最新刊『鵺の礎』はしろとり図書館、そのほかは瀬戸図書館にあります。
どうぞお試しあれ。
※上記以外に未所蔵のシリーズが2冊あります。
瀬戸の図書館スタッフ とらねこ探偵ミロ
『祖母姫、ロンドンへ行く!』
(残念ながら本学には所蔵なし。名古屋市など愛知県内の図書館にはあります)
前評判が高く、気になっていた本です。読了しました。語り口が軽快で、ユーモアもあり、とても読みやすく、わりとあっという間に読めました。
筆者が若い頃、イギリス留学の経験があることから、80歳を過ぎた祖母のお供をしてロンドンを旅行することになったのです。
飛行機はファーストクラス・移動はすべてタクシー・宿泊はロンドンの一流ホテル(料金なんて気にしない、うらやましい!)、大英博物館やロンドン塔などの観光・今はなくなってしまったロンドン三越や老舗一流デパートのハロッズでの買い物などの出来事がいちいち面白く、また姫たるおばあちゃんの発する言葉や、ホテルのバトラーたちの気遣いなど、うならされることも多々。うーん勉強になる。
単なる観光エッセイではありません。孫と祖母の旅だからこそ読後にほんわりと心が温かくなり、じんわりと涙も。そして!こんなゴージャスで、わがままいっぱいで、素敵な旅をしてみたいとしみじみ思うのでした・・・
(瀬戸の図書館スタッフ:せっとん)