<03>学生サポーター: 2016年10月アーカイブ
こんにちは、こんばんは。
じゅーしぃ・からあげです。
みなさんは普段から本は読みますか?
僕はそんなに読書量が多いわけではないですが、
バイトの休憩時間などに小説などをよく読みます。
今回は僕の読書スタイルを紹介します。
↓こんな感じです↓
(クリックで拡大)
天気のいい日に外に出て、流れる水の音や風に揺れる木々の音を聞きつつ、
コーヒーを飲みながらページを捲るこの時間は、とても気持ちの良いものです。
本を読みつつコーヒーを手を伸ばし、ついでに視線を目の前の壮大な絵画へと移す。
そして、食べ物を探して彼方此方飛び跳ねる小鳥に想いを馳せつつ、また小説の
世界へと入る......。
おすすめです!
ただ、この時期は虫よけ対策は必須です。
でないと、現実へ戻った時に体の彼方此方のとんでもない痒みに頭を悩ますことになります。
これを読んでいるあなたも、自分にとって贅沢な特別な時間を作ってみては
いかがでしょうか。
以上、今日も夕食のおかずにからあげが食べたい、じゅーしぃ・からあげでした!
(学生サポーター:じゅーしぃ・からあげ)
お仕事中、移動書架にいくことが一日に何回かあります。
移動書架に移動されている一般書の中には、興味深い本もいっぱいあります。
今日はその中から1冊紹介します。
不妊に悩む夫婦のために優秀な遺伝子を!
天才科学者が考え出したのは、ノーベル賞受賞者のみの遺伝子バンクでした。
しかし実際は、どんどん審査が甘くなっていって、実際の父親を突き止めると書類に書いてあった条件とはかなり違うことも・・・
この本はそんなスキャンダラスな内容ばかりではなく、匿名のドナーを子どもが探す物語も描かれている。
この本は、人間の二枚舌感を暴く恐ろしい本だと思います。
どんな赤ちゃんでもいい。自分達の子どもを育てたい。口ではそういっても、選べる!と分かった途端もの凄い差別とえり好みをはじめる。
カタログを見て見た目や経歴を選びに選んで授かった子ども。
母親は、子どもが行き詰まったときに、大抵最後の切り札を用意していました。
「あなたには天才の血が混じっているのよ。」そして、多くの場合こう口を滑らせました。「お父さんと違って」
遺伝子バンクを利用した夫婦仲は、そして、実際に天才が育ったのかどうか。
あなたの目で確かめてみてください。
学生サポーター たまちゃん
秋と言えば栗きんとん!
...と思ったけど季節関係なく食べてました いつ食べてもうまいやつがあるんですよね
(どんなからくりなんだろう)
秋なので今日は...壮大に物語ります
ある人間が生まれてから無事立派に大人へと成長していく、子の物語について
生まれてきたばかりの子供をいったいどうやって育てれば徳のある立派な人間になるのだろう
人間が人間らしく生きていくためにどう教育すれば良いのだろう
18世紀思想家、ジャン・ジャック・ルソーは考えました
人間は自然権の下、生命・身体・財産を守られなくてはならないという前提にたち、
社会契約論を唱えた人です
人間の権利を守るために欠かせない自由と平等の大切さを証明しました
それはやがてフランス革命を起こすきっかけともなり
また現代のすべての先進国の法律や憲法にもその影響が強くあります
そのルソーは晩年に、より良い社会の実現のため教育というものについて考察します
彼は小説『エミール』という形で自身の教育論を世に出しました
そこで登場するのが少年エミール君
この架空の人物をルソーは生み出し、
そして彼に家庭教師をつけ、人生教育というものを物語の中で実験していくのです
教育においてまず一番重要なことが、初期の状態にある子にたいしてどう教えるか
というよりむしろ「どう教えないか」がポイントとなるようです
つまりはじめから子に、徳とか善悪などについて、教育者側からこれはこうだよと教えません
ルソーは、自然の中における最初の衝動を肯定的に見ています
はじめは人間の手ではなく自然にまかせてしまえ、ということ
子の自発的、内発的なものを大事にし、それを大人(人間)が邪魔をしてはいけない
人間の下で育つのではなく、自然に帰れというわけです
(この自然というのは森の中で育てろというのではなく、人為的なところから離れ、心の中から自然に湧いてくる衝動という意味での自然です)
当然、大人(人間)が子を放任すれば、失敗したり危険なめにあったりするでしょう
ただそこで、人間の手で強制的に手を加え、やめさせることが間違った教育であって、たとえ間違ったこと、危険なことをしてもそれで痛い目に合うのは自分自身なのですから、こんなことをするのはやめておこう、と自発的に気がつく...
というのが正しく、理想的です
最近では、危険なところからできるだけ遠ざける、なるべく他人に迷惑をかけさせないというような観点から子を内に閉ざしてしまうような教育が蔓延していて、うーんなんだかなと思ってしまいます
危険だから、迷惑だからと公園にあるものを撤去したり、ボール遊びを禁じたり、とにかく過保護で本当に子のためになるのか?と首を傾げたくなります
まあそこはひとまず置いといて、このように人為的なものに頼らず、内から出てくる自然的な行動だとか先天性を大事にし、それを踏まえたうえで人間の教育をしなくてはならないと
これは消極教育と呼ばれていますね
この考えを元にエミール君を誕生から大人になるまで育て上げるのですが、子の時期に沿った育て方をしなくてはなりません
NHKがまとめたものによると、このように分けられます
(これも前に紹介した堕落論と同じく、名著を読み解く番組で知りました)
第一編 乳児期(0~1歳) 快・不快(←発達段階)
第二編 児童・少年前期(1~12歳) 感覚・知覚
第三編 少年後期(12~15歳) 好奇心 有用性
第四編 思春期・青年期(15~20歳) 理性・道徳
第五編 青年期最後の時期(20~) 幸福・徳
ある程度の年齢になれば、例えば恋をするよう促すようなことをしたり(まあ恋というのはある時ふと芽生えるものですが)、社会を知る為に外国に行かせたり、あるいは自己の中だけではなく社会のなかでの他人との付き合い方を知り、共感したり、逆に自分とは違う人間もいるのだと気付いたり...
というように、時期に応じた教育が望ましいのです
このような過程を経てエミール君は少しずつ立派な大人へと成長していくのですから
読んでいるとだんだんと親の心が芽生えてくるんですよね
というわけで、この古典的な教育論
教育学を勉強している人や教員になる人なんかには必読書となります
じっくりと読み解くことをお勧めします
(学生サポーター あっきイ)
図書館展示をしているときに、まんがで読破シリーズに興味を持ちました。
どうも古典は悲劇が多いのですが、同じ日本文学でも天と地ほどの差のあるこんな物語はいかがでしょうか。
主人公の先生とKとの間の苦しい三角関係。友達を助けるはずが、友達が一番の恋敵になるとは。恋とは罪である。先生はそれを教訓に生涯辛く苦しく、暗い人生をおくるのでした。
女性1人に振られても、恋敵がいようとも関係ない!数うちゃ当たる!ハイパーポジティブな色男の物語。最終的には粋だと言われて、時代の寵児になるという物語。何だか元気が出てきます。
あれ?古典って案外堅苦しくない?あらすじを読んでそう思ったら是非図書館へ。
(学生サポーター たまちゃん)
あんなにあきれるほどの夏の日照りも、今や少しずつ傾きかけ、秋がやってきました
この時期毎回、『夏の終わり』森山直太郎を思い出します
夏はいかがお過ごしだったでしょうか
長い休み、あれをやろうこれをやろうと思いつつも
いつもと変わらぬ日を過ごしてしまった
墓参りにいき、じっくりと高校野球を観賞し、(外は暑いから)本を読み、
(昼間は死ぬほど暑いから)出かけるにしても夕方以降、走るのも日差しが弱いときに、プールは人が多そうだし、他にすることがないのでプロ野球を観る......
どうしてこんなことになってしまったのか
答えはいたって単純
太陽が熱すぎるせいだ
だからしかたなくNHKをみる 過去に名を遺した著書を簡潔に紹介してくれる番組
これが単調な生活に驚きと発見を与えてくれました
『堕落論』です
この坂口安吾のエッセイは戦後の焼け野原、日本人が真っ白な状態で今までの価値観が崩壊してた頃に発表され、大きな衝撃を与えました
安吾は「堕落」というものを肯定的にみています
人は「堕落」というものにたいしてむしろ堕落してはいけないと考える
しかし彼は生きることは堕落することだと唱えている
なぜでしょうか ここが衝撃ポイントです
戦争によって、それまで日本人の心の中にあったアイデンティティのようなものはものの見事にぶち壊されました
例えば天皇制や武士道です
ただ安吾はそもそもそれらを否定するんですね
「戦争中の日本は嘘のような理想郷で、ただ虚しい美しさが咲きあふれていた。それは人間の真実の美しさではない。」
天皇制や武士道の精神はたしかに美しく見えるのだけど、それは本来の日本人ではない、いや人間の本性ではないってことなんです。特に日本人は主君への忠誠というよりは、昨日の敵は今日の友なのでしょう
「日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母体によって始めて人間が誕生したのだ。生きよ堕ちよ、その正当な手順の外に、真に人間を救い得る便利な近道が有りうるだろうか。」
戦争が終わって人間が人間として戻ってきた
堕ちることが生きることです 堕ちて良いのです
これが戦後の日本へ向けた安吾による救い
「人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。
戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。」
堕ちろ、堕落しろというとネガティブに聞こえますが、しかしそこに人間の美しさ、人間が人間たらしめるものがあるんですね
堕落論という言葉だけが独り歩きして悪いイメージがついてしましいそうですが決してそうではありません
そしてこのエッセイは現代の私たちにも強く訴えかけてくる気がします。まあ過去の名著と言われるものはたいていそうですよね
堕ちる、堕ちきるということを異なる視点で考えさせられた夏でした
『堕落論 ; 日本文化私観 : 他二十二篇』 坂口安吾著 (岩波文庫)
『堕落論』 坂口安吾著 (新潮文庫)
(学生サポーター あっきイ)
蜜の味
この言葉を考えた人は天才だと思いますが、13巻にわたって3人のいたいけな子どもたちが不幸な目に遭い続けるという本を読んでも同じことができるのでしょうか。私には自信がありません。
今日ご紹介するのは、『世にも不幸なできごと』シリーズです。1巻はこちら
このお話、とにかく不幸が満載
まず、3人の兄弟たちの両親が亡くなります。
法的後見人になる人たちはみんな変な人ばかり。悪気はないのですが、兄弟たちをとんでもなく不幸に導いていきます。そしてだいたい殺されてしまいます。
登場人物の悪気がない感じがとんでもなくシュールで、是非読んでいただきたいシリーズです。
個人的には、誰かと相性が悪い原因がこのシリーズに書かれているようでなかなか読み応えがあります。
例えば、全シリーズに渡って出てくるミスター・ポーですが、決して悪い人ではないんです。むしろ次々に殺される法的後見人の代わりに新しい後見人を見つけてくれて、ピンチの時には必ずやってきてくれるとても良い人です。
ただ忘れっぽくて、アレルギーがある兄弟にアレルゲンそのものを食べてねとプレゼントしたり、子供たちがこの人は自分達の財産を狙う人だと言っても「人は見かけで判断しちゃダメ」だと突っぱねたり、とにかく行き違いが多いのです。読者はそのたびにやきもきさせられます。
法的後見人にしても同じことで、いきなりやってきた孤児たちにほとんどの人は出来る限りの事をしようとしますが全て失敗しています。
こういう人いるかも。と思う人が誰か一人入るはず。
私ってついてない。そんなことを思ったら是非読んでみてくださいね。不思議と勇気がもらえるかも。
(学生サポーター たまちゃん)
どうも、むとぅーです!!
今回は図書館にいるときに偶然発見した
衝撃的なタイトルの作品を紹介したいと思います。
それではコチラ
タイトルはすごいホラーチックですが
中身は感動的なストーリーになっています。
[あらすじ]
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。
病を患う彼女にさえ、平等につきつけられる残酷な現実。
【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。
内容は読みやすいながらも、残酷かつ感動的なストーリーで思わず
涙が溢れるストーリーになっています。
3F図書館で貸し出しを行っているので
興味のある方は是非借りてみてください。
それでは!!
<名古屋学生サポーター むとぅー>
こんにちは
残暑厳しい季節になりましたね。
学部生の皆さんはもうそろそろ卒論を本格的に書き始めているところでしょうか。
私は大学院生なので、論文をがんばって書き進めているところです。
博士論文はその量が膨大な為書いても書いてもゴールが見えないのですが、この本を読んでとりあえず毎日、毎日書こうという気になっているところです。
一冊全てにわたってコツコツ書くことの大切さを説いている本です。なかなか筆が進まない私としては頭が痛いこともたくさん書かれていました。
先日から実行しているのは、自分が書いたワード数を表に入力していくこと。結構達成感があるのでおすすめです。
論文が第何章に使えるか整理することはこれからやろうと思っています。
いかに無駄な動きをなくすかによって机に向かう時間を増やす。
小さなことからコツコツと。
学生サポーターのたまちゃんもがんばっています。卒論無理と思ったら図書館へ、是非遊びに来てくださいね。
(学生サポーター:たまちゃん)