オススメ本の最近のブログ記事
近年「わかりやすいニュース解説」ですっかりお馴染みの池上彰さんの著書。
失われた30年と言われる日本のデフレ下での低経済成長、そして実質賃金
(所得)が永らく伸び悩む日本経済の状況を世界経済の現況と対比しながら、
所得、雇用、経済成長と言ったキーワードを繋げつつ、世界の経済学の
5大巨頭の基本学説を織り交ぜ解説してくれます。
その5大巨頭とは
①アダム・スミス 「神の見えざる手」という元祖自由放任主義
②カール・マルクス 物の価値を労働の価値として根源から見直す
③ジョン・メイナード・ケインズ 有効需要創出という公共事業施策
④ミルトン・フリードマン 貨幣の供給量によって景気や物価を決定
するマネタリズム
⑤デイビッド・リカード 比較優位による貿易の自由競争
過去からの経済分析、経済施策はその時々の処方箋であり、一時期は
上手く行ったとしてもやがて綻びは出てきます。流動的な状況に恒常的には
対応することはできないものです。しかしながら、何故、近年の日本は世界
の経済成長から遅れをとってしまったのか、所得が向上しなかったのかと
いうことを分析し、所得の向上の好循環から経済成長に繋げるための課題を
整理してくれます。
(しろとり図書館スタッフ 東空)
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、『777 トリプルセブン』という作品を紹介します。
こちらは伊坂幸太郎さんの"殺し屋シリーズ"の第4作となっています。
ツキに見放された殺し屋の「天道虫」こと七尾。
七尾はあるホテルに宿泊中の男を訊ね、娘からの誕生日プレゼントを届けるという簡単な仕事を受けたはずが、あるアクシデントで男が死亡したことから、次々とトラブルが発生し、ホテルから出られなくなってしまう。
一方、超人的な記憶力を持つ紙野結花はある人物から逃げ、同じホテルに身を潜めていたが、足取りがバレて彼女を狙う殺し屋たちがホテルに集結する事態になってしまう。
ある事情から、紙野結花を守ることになった七尾は無事にホテルから出ることができるのか?というストーリーです。
シリーズものの場合、前作を読んでいないと内容が分からないのではないか...と思っている方もいるかもしれません。
しかし前作との直接的な繋がりはないため、前作を読んでいなくても十分楽しめる内容になっています。
もちろん、シリーズをすべて読んでいると、同じ登場人物が出てきたりしているので、より楽しく読めると思います!
ホテルの一般客にばれないように戦うテンポ感と、殺し屋たちの物語でありながら、シリアス過ぎないので、終始楽しく読むことのできる作品になっていると思います。
気になった方は、ぜひ他のシリーズも併せて読んでみてはいかがでしょうか。
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)
こんにちは、もくもくです。
ニッポニテス、スミロドン、デスモスチルス、メガロドン、フタバスズキリュウ
ナウマンゾウ、ティラノサウルス(子ども)
この本の監修者が選んだ古生物神セブンだそうです。
知っている名前はいくつありましたか?
今回ご紹介するのは『面白くて奇妙な古生物』です。
聞きなれない古生物とは?古代生物との違いは?から始まり
化石のでき方の箇所では、今まで深く考えたことがなかったので
ステップ式の解説に、驚きました。
生物の進化は研究が進むとともに、学説が変化していきます。
例えば、ティラノサウルスに羽毛があったかもしれないというのは、衝撃的ですね。
他にも、なるほどと唸ってしまうお話が満載です。
巻末にはおススメ博物館の紹介や、この本で読んだことが実際どこで観られるかを
教えてくれるのです。どの博物館へ行きましょうか?お楽しみをくれる1冊です。
(名古屋の図書館スタッフ:もくもく)
今や既存の企業に加え、経済産業の発展のためにはスタートアップ企業、起業が必要と
言われる。大学を出てから就職、企業に入ってから社内で仕事を学ぶというような従来の
ような待ちの態勢ではこれからは遅いのでしょう。
何がやりたいことかおぼろげにも見えてきたら、そのビジ
ネスに必要なもの、学ぶべきものは何か。大学在学中に
必要なスキルをできるだけ身につけて置きたいという、
そんなニーズに対して必要な学問群を俯瞰して提示して
くれるのが本書。
いずれも触りとはいえ、深めて行くには適度な入口を紹介
してくれます。
(しろとり図書館スタッフ 東空)
自分に疲れてしまう事ってありませんか?
今日紹介するのは『自分疲れ』です。
ーー『どうして自分はこうなんだろう。』と悩んでしまう。それなのにその性格や体で、ずっと生きていかなければならない。これは疲れない方がおかしいーー
このような冒頭から始まって、その先が気になり、あっという間にサラリと読めてしまう1冊です。
日々の生活の中で、私たちは周りの人間関係に疲れているわけではなくて、実は自分に疲れている事って結構あると思います。
でも自分とはいったい何なのでしょう。
「病は気から」というけれど心が変わると体も変わるの?
肉体改造をして理想の体を手に入れたら、心も変わるの?
理解しているようで全然未知なる自分のこと。
この本は心と体の関係性について楽しく気付かせてくれています。
作品の中で紹介されているいろいろな本も、とても興味を惹かれるものばかりで面白いです。
(瀬戸の図書館スタッフ:かるみあ)
こんにちは、スタッフゆまたろうです。
今回は、『君の膵臓をたべたい』の著者の最新作を紹介します。
『告白撃』
本の帯にはこうありました。
「親友に告白されたい。そして失恋させたい。」
なんとこの物語の主人公(30歳目前で結婚を控えた女性)、
自分の事を好きに違いない(と思っている)男友達を
片想いから解放してあげようと(善意で)、
彼が告白したくなる状況をあれこれ自作するのです。
そこに別の企みがある友人たちが加わり
物語は複雑に絡み合っていきます。
果たして告白は成功するのか!
彼の本当の想いとは!
主人公は自意識過剰なのでは!
...気になった方はぜひ読んでみてください。
(なごやの図書館スタッフ ゆまたろう)
こんにちは! あかトマトです☆
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!
大学はもちろん「学びの場」ですが、是非キャンパスライフも楽しんで青春してくださいネ♪
では、今日は私の青春の1ページをご紹介したいと思います。
なぜそう思ったかというと、先日こんな本を図書館で見つけまして...
お若い方は知らないと思いますが、『中学生日記』は2012年3月までNHK名古屋が制作していたテレビ番組です。
実在の名古屋在住の中学生(一部高校生)が演じる一風変わったスタイルで、1話30分で毎回主役が変わります。
実は私...この番組に何回か出演しておりました!
一度だけですが、主役もやらせていただきました。
ディレクターさんからお電話で「台本取りに来てください。今回主役だからね。」と言われた時は、お恥ずかしながら少しでもかわいく見えるように、鏡の前で笑顔の作り方を練習したり、「セリフたくさん覚えなきゃ!」と、張り切っておりました♪
しかしながら、いざ台本を読んでみると...私は担任の先生を毛嫌いして、終始ブスっと睨みつけて無視する役でした。
よってセリフも少なく、笑顔の練習なんて全く必要ない役どころで...思春期の私にはちょっと残念だった記憶があります。
それでもスタジオはもう一つの学校に通っているような特別な時間が流れ、仲間たちや優しいスタッフさん達と過ごした日々は本当に楽しくて、今でも私の宝物です!!
本の紹介とは話が変わってしまいましたが、昭和の現役中学生のリアリティを追求した番組について書かれたこの本は、現代の中学生やテレビ番組と比較してみてもおもしろいかなぁと個人的には思いました。
興味のある方は、ぜひ一度読んでみてくださいネ☆
(名古屋の図書館スタッフ:あかトマト)
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、2023年の「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞作である『名探偵のままでいて』を紹介します。
かつて小学校の校長だった祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状の現れる、レビー小体型認知症を患っています。そんな祖父に、小学校教師である楓が自分の身の回りで起きた事件(密室殺人、人間消失、幽霊騒動)の話を話すと、レビー小体型認知症とは思えない程の知性であっという間に事件を解決してしまう、という内容です。
話を聞くだけで解決してしまうので、安楽椅子探偵もののような形で推理していくんですが、普通の推理の方法とは違い、病気の影響で見る"幻視"の中に事件の真相が映像として本人には見えているというのが、他ではあまりなく面白いなと感じました。
さらに、主人公の周りの人間関係の変化もこのお話の面白いポイントだと思います。
「これって一体どういうことなの?」とはっきりしない部分もあり、少しもやっとするかもしれませんが、そこを自分で想像することこそ小説を読む醍醐味ですよね。
さすが大賞を受賞したとあって、素晴らしい作品でした。
続編も出版されているということですので、気になった方は是非読んでみてください。
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)