オススメ本の最近のブログ記事
こんにちは、もくもくです。
今回ご紹介するのは、安野モヨコ著『くいいじ』です。
マンガ家として素敵な作品を世に出している方の文章はやはり素敵でした。
出だしから惹きつけられる、そんなワクワクの連続。
作家のどうにもとまらない「喰い意地」を描いたお話で、
誠実にそして愛情をもって、食べ物と食欲にむきあっているその姿勢と
美味しそうな挿絵が、脳内再生はもちろん、読み手の食欲をそそります。
自分の知らない料理や食材を知り、つい読むほうも食いしん坊度が増して
作中の簡単な料理をつくってみたのですが、そこそこ好評でした。
料理をしたり食べたりすることって、何か良いなーと感じられる本です。
名古屋市の図書館他で所蔵していますので、よければ手に取ってみてください。
〈名古屋図書館スタッフ:もくもく〉
こんにちは、スタッフゆまたろうです。
今回は、読むと嫌な気持ちになれる本を紹介します。
プールの水をうっかり抜いてしまった小学校教師。
間違って届いた隣家の郵便物を開けてしまった老夫婦。
公開直前の映画で、出演俳優に薬物疑惑が出た映画監督。
問題発覚時に正直に話せばすぐ解決出来たのに、
どの主人公も事実から逃れようと
あれこれ試行錯誤してしまいます。
読んでいて、そっちを選ばないで!と何度思ったことか。
そんな気持ちを味わえる短編を5話収録!
全て読み終わった後、タイトルの意味に納得しますよ!
内村鑑三の生き方、考え方にとても興味があって、最近は、関連の図書を難しいですが、あれこれ頑張って読んでいます。そんな中で、読みやすくアレンジされた本を見つけました。
内村鑑三の『後世への最大遺物』をわかりやすく、今の言葉に編集した
を紹介いたします。
まず、最初のページに紹介されてた漢詩のメモをシェアいたします。
天地無始終
人生有生死
意味:天地は永遠で、始めも終わりもない。人間には生死があり、人生には限りある。頼山陽(江戸後期の漢詩人)
残すといえば、お金?事業?、。。。そんな財産が欲しいと欲を持つのはいけないことか?
私には残せるものなど何もありませんが、
誰もが残せる唯一のものがある
と、内村鑑三は言っています。
今の私たちに足りないものはお金ではない
さて、それは?
この本を今、読む人への解説が後半に記されています。
この作品は内村のキリスト信仰を伝道するために書かれている本ではない。彼は宗教としてではなく、自己啓発として話した、とこの解説者は説明しています。
確かに聖書の話や福音についての内村鑑三の礼拝メッセージ的なものはなかったように思います。
しかし、彼の生き様を知る助けにはなると思います。
今日からの生き方が変わる、そんな一冊です。
文字も大きく、読みやすく編集されています。
ぜひ一度、読んで見てくださいませ。
内村鑑三に興味をもたれましたら、図書館の検索ページから探してみてくださいね。図書館には、内村鑑三に関する本がたくさんあります。『内村鑑三』で検索してください。
『図書館のページ』
‼️おまけ‼️
もう一冊おすすめいたします。
『内村鑑三とその周辺』は瀬戸図書館書庫にあります。図書館カウンターにお尋ねください。
※下の写真は内村鑑三の墓碑銘である言葉と私のお気に入りの写真です。私のアルバムより。
(図書館スタッフ:小豆)
測量士として様々な地図の作成にかかわった著者が地図の読み解き方について伝授。
地図データが当たり前のように身近になった現在。
以前のようにカーナビで海の中を走る表示もなくなったようです。
もともと完全な球体ではない地球(いびつな楕円)を表示するには様々な無理があり、緯度経度の表示法が変わったこともあったとか。
GPSの登場で現在位置が把握できるようになってからは、地図は見るものからバックエンドで働くツールとして、生活に欠かせないものとなっています。
そのGPSによって大陸のプレートの動きがとらえられ、ハワイと日本の距離が1年に6㎝ずつ近づいていることが分かったり、東日本大震災で東日本の一部が大きく東へ伸びたことが確認されたり、大きな発見があったようです。
面白いですね。
【図書館スタッフ:フエルトうさぎ】
こんにちは、もくもくです。
今回ご紹介する作品は、中国の古典をもとに書かれた作品で,
高名な詩人になる望みに破れ、虎になった男が自分の数奇な運命を友人に語る変身譚。
某アニメから興味を持たれた方もいるかもしれません。
中島敦の『山月記』です。
教科書でふれた方も多いと思います。
"己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。
かといって、又、己は俗物の間にすることも潔ぎよしとしなかった。"
この場面は切なさを感じさせますね。
臆病な自尊心と尊大な羞恥心のために他者との交流を断ってしまう。
ここまで強くはなくても、誰しも心当たりがある思いではないでしょうか。
漢文古典に対する素養が深く、漢文的で硬質な文体を特徴とする
著者はこの作品と「文字禍」という作品で文壇デビューしました。
今、読み返してみると授業で読んだ時とは、違った感想を抱くかもしれません。
青空文庫では新仮名・旧仮名で、図書館所蔵では他にもマンガ版などがありますので、
お好きなものを読んでみてください。
(名古屋の図書館スタッフ:もくもく)
幼少の頃に読んだことがあるけど、話の内容は忘れてしまった。そんな本はありませんか?
子供向けの内容だと思っていた本が、大人になって読んでみると、こんなに深い内容だったのか。と驚くであろう(?!)本を紹介します。
Burnett, Frances Hodgson, 1849-1924(バーネット・フランシス ホジソン)著『秘密の花園』です。
「小公女」、「小公子」の著者でもあります。
主人公のメアリーはある日突然、悪性のコレラの流行で両親や使用人たちが急逝し、天涯孤独となってしまいます。
彼女は仕事人間の父と遊び惚ける母に放任され、我儘で気難しく、孤独な少女でした。
そんな主人公が血の繋がらない(メアリーの父方の伯母の夫)伯父・クレイブンに引き取られます。
読み進めるうちに、次々と主人公が感じる謎や違和感に私たちも引き込まれいくでしょう。
そこには、様々な「秘密」が隠されているのですから...
さあ、手に取って「秘密」を覗いてみませんか?
瀬戸図書館スタッフ:みんみん
『秘密の花園』バーネット著 ; 土屋京子訳 光文社 古典新訳文庫
ごきげんよう、スタッフのかえるまんじゅうです。
皆さんはドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことはありますか?
作者とタイトル、大まかなあらすじと登場人物を2,3人知ってる、くらいの方が大多数だと思います。とても有名な作品だけどなんだか堅苦しそうだし結構な長編だから、あまり読む気にはならないな......なんて思ったり。
現に私もそうでした。数か月前に実際に読んで、あまりの面白さと読みやすさに驚いたものです。
今回ご紹介するのは、『罪と罰』を読んだことのない4人がこの作品について語る読書会の記録です。
『「罪と罰」を読まない』
作品を読まずに読書会をするなんて、そんなのアリ?!と思われるかもしれませんが、
これも『罪と罰』が誰もがタイトルを知る超有名作だからこそ出来ることなんでしょう。
本の前半では、4人の読書会メンバーがおぼろげな知識をもとに、また時々作品の一部を覗き見しながらストーリーを推理し話し合っています。
そして後半ではメンバーが実際に「罪と罰」を読んだ後に、推理の答え合わせをしつつ、作品についてしっかり語り合っています。
もちろん作品の内容にしっかり触れているので、ネタバレを気にする方はご注意ください。
今回ご紹介した『「罪と罰」を読まない』だけでなく、『罪と罰』そのものもおすすめです。
確かに登場人物の名前や作中の文化、習慣にはなじみがないのでそこが少しネックになるのは否めませんが、長さを感じさせないほど惹きこまれるし、主人公の犯行前後の心理描写が細やかでリアリティたっぷりのスリル満点のエンタメ犯罪小説です。
本学の図書館が所蔵している翻訳は瀬戸としろとりで4種類ほどなので、ぜひともお好みの翻訳で読んでみてくださいね。
(なごやの図書館スタッフ かえるまんじゅう)
それまでは世間の常識・自分にとっても当たり前
そう思っていたものが「そうではないのではないか?」
という疑問や気付きを得るというのは
場合によってはその後の人生や世界を左右するほどの
とても大きな衝撃があるものなのかもしれません
その瞬間に出会ってしまったら
人はどうするのでしょうか
この漫画はそんな衝撃に出会ってしまった人達の物語
地球はほかの惑星とともに太陽の周りを
自転・公転しつつ動いているとする地動説をめぐり
人は時に己の感動、正義、信仰、絶望、信念
いろんなものに翻弄されながら
物語の主人公となっていったり、悪者となったりしていきます
最近アニメ化もされ
色々考えさせられるお話です
こちらの全8集は名古屋キャンパス曙館3Fの図書館にあります
館内のみで閲覧可能ですので
講義の合間に読んでみてはいかがでしょうか
(図書館スタッフ:るん)
問題解決のための代表的思考法の類として①批判的思考(クリティカルシンキング)
②論理的思考 (ロジカルシンキング)、③水平思考(ラテラルシンキング)等々があり
ますが、本書では研究テーマの見つけ方、そのテーマに対する思索の深め方について、
思考のための有効なプロセスを「体験的」に取り上げてくれています。
それを表しているのが、「朝の頭はそれだけで能率的」「思考の整理方法として寝か
せる」「発想のもとは個性である」「積んどく」「如何にうまく忘れるか」「とにか
く書いてみる」「声に出してみると脳は違った働きをする」等々のキーワード群です。
本著旧版は40年以上にわたり多くの学生に読まれ、思考法のバイブルともいうべ
き存在てす。昨今の生成AIの伸展では、「コンピューター」の情報の記憶と再生とい
う機能をさらに超えて、膨大な情報量をもとに人間の思考の個性にも迫りつつありま
す。これに頼り切ってしまえば独自性は到底育まれません。これを取り込みつつも、
更に今一度、今一歩、自分らしい「考え」とははいかにあるべきかということについ
て考えるべき時と言えるでしょう。
『思考の整理学 ワイド新版』-外山樹比古
(しろとり図書館スタッフ 東空)
今日紹介するのは『成瀬は天下を取りにいく』だ。
なるべく目立たず、皆と同調しながら穏やかな日常を送っていきたいと思っている人が大半の世の中。
成瀬あかりは周囲の視線なんてお構いなしで入学式当日に突然丸坊主頭にしてきたり、お笑いの頂点M-1グランプリにいきなりエントリーしたりしてしまうすごすぎる女子高生だ。
こんな子はいないだろうなと思いつつもこういう人になりたいと読後に清々しく思える内容だった。
人生は結果より、やりたいと思うことに挑戦し続ける事でキラキラ輝くのだと教えてくれた。
私も年齢を言い訳にせずに、挑戦することで得られる新しい世界に向かってワクワクしながら突き進められる人になりたい。
全体的に読みやすくて学生さんにおすすめしたい本だ。
※ 2024年「本屋大賞」受賞作品
(瀬戸図書館スタッフ:かるみあ)