転がる検事に苔むさず
こんにちは豆太です。
今回は本格的な検察主導のミステリー小説を紹介します。
作者は元新聞記者で検察庁に出入りしていたというだけあってリアル感が半端なく
つい読み入ってしまうほど面白かったです。
出世コースから外れた検事・久我修平、その部下のはねっ返りの倉沢ひとみ、真面目だがついていない交番巡査・有村誠司の3人が、自動車ディーラー営業職の男の転落死の真相に取り組んでいく中で、転落死の裏には驚くべき事実が隠されていたことを突き止める。
一見冴えない久我だが検事として確実な力量を持つが出世できない矛盾と人柄に惹かれる。
温かく情があり、オヤジギャグを言い、たまにボケる。酒に酔い潰れ、凝りもせず何度も。
家族(妻・娘)からもさんざん注意されるも一向に直らない性格、でも家族仲は良好。
そして新人女性の倉沢検事は人の言うことを聞かない、無鉄砲、感情的、短絡的なんだけれど
パワー全開なところが憎めない。この2人のキャラが絶妙な味を醸し出しています。
そしてもうひとり真面目で運のない交番巡査も応援したくなるほど好感が持てます。
そんな久我も小橋という検事に徹底して妨害され馬鹿にされてストレスも溜まるが、
検事という職に魅力を感じこの難関を乗り切っていく大作です。
第3回警察小説大賞受賞作ということで読んで見ましたが、とんでもない安定感があり、
人物描写と文章力に引き込まれました。
是非読んで見てください。
(名古屋図書館スタッフ:豆太)