本と鍵の季節
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、こちらのブログでも何度か紹介している直木賞作家の米澤穂信さんの本を紹介したいと思います。
米澤穂信さんの作品で、有名なのは『氷菓』をはじめとする古典部シリーズや直木賞受賞作品の『黒牢城』がありますよね。
しかし、私が今回紹介したいのは『本と鍵の季節』です!
こちらは古典部シリーズ同様、シリーズものとなっています。
その名も"図書委員シリーズ"!
内容は、図書委員の男子高校生コンビ堀川と松倉が図書室に持ち込まれた謎に挑む、爽やかでちょっとほろ苦い図書室ミステリとなっています。
全6編の連作短編集ですので、私自身もさくさく読み進めることができました!
また、"図書室に持ち込まれる謎"という事なので、謎が本に関係するものもあります。
そういった部分でも本好きな人にとっては興味をそそられる作品だと思います!
主人公は男子高校生なのですが、大人顔負けの観察眼で真相に近づいていくので、さすが主人公。という感じがしました。
ですがそこはやはり高校生なので、一人で解決するまでは及びません。
それでも一人ではダメでも二人なら...ということで、堀川と松倉がお互いの知識を補いつつ協力して謎を解決していきます。
個人的には、堀川と松倉の近くもなく遠くもない絶妙な距離感が読んでいて面白かったです。
親友とは呼べない間柄の相手の事にどのくらい踏み込んでよいのか...
そういった事で頭を悩ませるのも青春だなと感じました。
短編集なのでもちろん1つのお話を読むだけでも楽しめますが、1つ1つのお話が少しずつ繋がっており、最後まで読むとそれまでのエピソードで散りばめられた伏線を見事に回収してくれます!
すっきり解決!といった結末ではありませんが、なかなかに考えさせられる終わり方だと思います。
さらにこの作品、"図書委員シリーズ"と銘打っていることもあってシリーズ化されています。
今回紹介した『本と鍵の季節』が第一作目となっており、現在はシリーズ二作目まで出版されています。
二作目のタイトルは『栞と嘘の季節』。
続編となる『栞と嘘の季節』も本学の図書館に所蔵がありますので気になった方はこちらも是非読んでみてくださいね!
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 本と鍵の季節
このブログ記事に対するトラックバックURL: https://blog.ngu.ac.jp/mt/mt-tb.cgi/8960