温泉はなぜ♨体にいいのか
こんにちは豆太です。
この本(図書)は、ひびのライブラリーにあります。
日本唯一の温泉学教授として著名な著者が「科学的な温泉の効用」に本格的に取り組み、
その最新効果をわかりやすく、温泉の尽きぬ魅力と楽しみ方、利用法を紹介しています。
なぜ日本人は入浴をするのか。
人生が「産湯」に始まり「湯灌」に終わるという神道の精神が日本人を世界でも類稀な
入浴好きの民族に仕立てる基になっただだろうことは疑いないです。
禊は心身の穢れを洗い流し、浄めるという仏教の儀式となりました。
この仏教の伝来が日本人の風呂好き、温泉好きを決定的なものにしたらしい。
医学的立場からの温泉の効能・効果も含め、何処の温泉が何に効くのか?も紹介しています。
酸性湯は殺菌を目的にアルカリ湯は美肌に良い、また古書の中に見る湯治の歴史、今日につながる江戸時代の入浴法、将軍、大名、武士の温泉入浴法、温泉という言葉の歴史、日本人の混浴文化などがわかりやすく、読みやすく書かれています。
一見固そうな本(図書)に見えるかも知れませんが読んいるうちに興味が湧いてくること請け合いです。
一例を挙げれば
混浴の歴史では、開国後、日本の混浴風景に多様な反応を見せた欧米人、かのペリーに代表されるように、日本人の混浴を目撃した欧米人がキリスト教の価値観に根差し、日本人を「淫蕩な人民」と決めつけた記述が余りにも多い。
そんな中でオランダ人医師ポンペが幕末の長崎で公衆浴場を見た時の洞察力が優れて際立っている。
「銭湯ではまことに不思議なことがたくさん見られる。すなわち浴場では男も女も子供も一緒に同じ浴槽に入る。しかし少なくともなんらみっともないことは起きない。いや、はっきりいえば入浴者は男女の性別など少しも気にしていないといってもよいようである。」
ペリーはいわば混浴をもって、日本人を倫理観が欠如していると断定した。
ところがポンペは混浴であるにもかかわらず、日本人の男女のモラルがしっかりしていることに驚愕する。
そこには東洋人に対する偏見のない眼差しが感じられる。
いや、それだけではない。彼は入浴を通して、日本人の倫理観を的確に評価しています。
ヨーロッパにおいては混浴はもちろん、一般に他人と湯を共有することが禁じられたのは、そのモラルが原因したからであった。と書いてあります。
いま温泉も老若男女問わずブームになっています。
この本(図書)を参考にいろんな場所に旅をしてみませんか?
きっと自分自身にあったすばらしい温泉が見つかるはずです。
(名古屋図書館スタッフ:豆太)
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