塞王の楯

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こんにちは、豆太です。

今回は直木賞作家今村翔吾氏の作品を紹介します。

『塞王の楯』

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矛盾とは韓非子の故事から昔、中国の楚の国で矛(ほこ)と盾(たて)とを売っていた者が、

「この矛はどんなかたい盾をも突き通すことができ、この盾はどんな矛でも突き通すことができない」と誇ったが、

「それではお前の矛でお前の盾をを突けばどうなるか」と尋ねられて答えることができなかったという、つじつまが合わないことわざである。

どんな攻めをも跳ね返す石垣職人″穴太衆″「最強の楯」と、どんな守りをも打ち破る鉄砲職人 ″国友衆″「至高の矛」の宿命の対決を描く究極の戦国小説です。

越前・一乗谷城は織田信長に落城され、幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を失い、逃げる途中に石垣職人源斎に助けられ、穴太衆の飛田屋に育てられた。

やがて頭と目されるようになり、匡介は絶対に破られない石垣「最強の楯」を作れば、戦を無くせると考えていた。

一方、彦九郎(げんくろう)も幼いころ父を織田家の火縄銃に殺され、武士の身分を捨てて、鉄砲職人の国友衆に弟子入りし師匠の養子となる。

彦九郎は父を殺した火縄銃を遥かに超える火縄銃「至高の矛」を作りだせば、戦の抑止力になると信じる。        

大津城当主京極高次はいっときは西軍に加担したが、民をおろそかにする石田光成を嫌い、西軍から東軍に寝返った。

それを機に四万の兵力が大津城を包囲する。大津城の石垣修復改良を行った匡介にふたたび石垣修復の依頼が舞い込み、匡介は絶対に破られない石垣を作れば、この民も守れると信じる。

西軍もこの城を落とすために最強の鉄砲を駆使して攻めたてる。この相反する二人が大津城を舞台に死力をつくして戦う。

直木賞同時受賞された米澤穂信氏の黒牢城と時代背景はほぼ同じで、戦国好きであればたまらない1冊です。

是非読んでください。

(名古屋図書館スタッフ:豆太)

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