オリンピックでもっと盛り上がるはずだった東京が舞台です。

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2019年第11回日経小説大賞を受賞して作家デビューした湊ナオ。

名古屋の某大学出身ということで親近感を覚えて手に取った受賞作を紹介します。

五輪開催で沸き立つ東京を舞台に設計事務所で働く弟と、型破りな芸術家の兄が織りなす物語。

故郷の名古屋の給水塔の見える家での日々も印象的に描かれています。 

  

『東京普請日和』

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全くタイプの違う二人の間に流れる微かな緊張感。

結構ドロドロした話になりそうな出来事もさらっと描かれ、不思議と心が温かくなる心地よさを感じました。

小説が書かれた時点とは異なる開催となった五輪。

コロナなど思いもよらなかった世界に思いを馳せます。

読んだ後、給水塔の見える道を通るたびにこの物語が浮かぶようになりました。

【図書館スタッフ:フエルトうさぎ】

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