『アンネの日記』を読んだことはありますか?
こんにちは! あかトマトです。
今日はちょっとお堅いブログになってしまいそうです...
先日しろとり図書館である本が目にとまり、少しの間この本を手に取ろうか迷いました。
もうあれは20年近く昔の話なのですが...私はその頃劇団に所属し、ある年の公演で『アンネの日記』を上演しました。
私の役は、アンネの姉マルゴットでした。
それまで演じてきた演目に比べて、特に思い入れのある作品だったわけでもなく、いつも通り3ヶ月間稽古をし、本番に臨みました。
そして2日間4公演目の千秋楽、最後の場面、アンネ達の隠れ家が見つかり、連行される瞬間...それまで幾つかの舞台に立ち、いろんな役を演じてきましたが、一度も経験したことのないことが起こりました。
アンネ役の子が、アンネとその家族にこれから待ち受ける運命を悟って、それでも私(マルゴット)に微笑みかけるシーン...私の目に映ったのは、アンネ・フランクその人だったのです。
そしてアンネに微笑み返す私は、その時紛れもなく姉マルゴットでした。
お客さんやスタッフの方々からも、「アンネが舞い降りてたね」と言われました。
別に私たちの演技がずば抜けてよかったとか、そういうことではないんです...でも、宗教的な話ではなく、アンネはあの時確かにそこにいたように感じたのです。
アンネは今でも私たちを見守り、戦争の悲惨さを伝えたかったのではないかと個人的には思っています。
今、ある国で起こっていることをアンネはどう思っているのでしょうか...
さて、ご紹介した図書ですが、密告者が誰なのか、人一倍気になりますし、憤りも感じます。
でもそれらは全て戦争が引き起こした悲劇で、もはや個人の責任ではないのではないでしょうか。
私には中学3年生の娘がいます。高校受験がありますし、もちろん目の前の勉強も友人関係も大切です。
けれどあの時のアンネと同じ14歳を生きる娘に、一度立ち止まって「アンネの日記」を読んでほしいな、と思います。
こんな時代だからこそ、14歳ではない方も、是非アンネの声をもう一度聞いてみて下さい。
(図書館スタッフ あかトマト)
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