テラビシアにかける橋
ずっと気になっていたタイトル
『テラビシアにかける橋 』
見つけました。
本当は、映画のタイトルとして聞いたので、原作があるとは知りませんでした。
この映画のタイトルを教えてくれた人は、当時、闘病中で、余命宣告もされていて、在宅介護中でした。
その時、私は、介護でいっぱいいっぱいで、どんな映画かちゃんと聞きませんでした。聞いたかもしれないけど、覚えていません。
今は天に帰って行ったその人は、この映画を見て何を思ったんだろう。ずっと後になって気になってきました。
映画を見ることはできませんでしたが、この本を見つけたときは、迷わず
読まねば!!!
と思いました。児童書ですが、『死』を扱っているので、はじめは批判もあったようです。
子供は『死』をどうとらえるのでしょうか。
最後、学校の先生が、ご自分の体験から、夫を亡くしたときのことと重ねて、主人公ジェシーにかけた言葉、『私は忘れたくない』は私にとって『忘れなくていい』と言ってくれた友の言葉と重なりました。
忘れられない悲しみを無理に忘れようとしなくていいよということばは、私の心を少し軽くしてくれました。
そして、(実際の葬儀の後に)ジェシーがレスリーとの思い出の秘密の場所、『テラビシア』でレスリーの葬儀を一人で行ったときに発した言葉は、私がその人を看取るときに祈った言葉と同じでした。
映画は原作をどれくらい忠実にえがいたのか私にはわかりませんが、この映画を最後に観たその人は、自分がこれから死ぬこと、自分の死後の周りの人のことなど、考えたのかもしれません。
一番大切なことは、最後に主人公ジェシーがテラビシアに"橋"を架けたことではないかと私は思います。
同じ事を繰り返さないためかもしれませんが。そこはもう秘密の場所ではなくなります。
誰でも行ける場所となったことに絶望を希望に変えたかったのではないかと。
完全なネタばれ記事です。すみません。
『テラビシアにかける橋 』
児童書なのですぐに読めます。お勧めです。
(図書館スタッフ:小豆)
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