【部屋の中で見る青空】心のこもった手紙
雨音を聞きながら部屋の片付けをしていたら、若かりし頃に戴いた大量の手紙が出てきました。
封筒の中から出てくる色とりどりの模様の便箋や癖のある直筆の文字は、その人の人となりを表していて眺めているだけで心が温かくなりますね。
思えば最近は何事もメールやラインで済ませてしまう事が多く、ゆっくり便箋に想いを綴る機会も少なくなってしまいましたね。
メールの手軽さも良いけれど、時間を惜しまず一文字一文字に心を籠める手紙の良さも再認識したところで・・・・
今回は手紙に関する本をご紹介致しましょう。
葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』
ある日主人公が仕事場のセメント樽の中で小さな木箱を見つけます。
自宅に持ち帰り、その木箱を開けてみると、中にはボロ切れに包まれた手紙が入っていました。
そしてその手紙に書かれていた送り手の思いとは・・・
『このような怪奇的な手紙もあるのか!』と私が非常に大きな衝撃を受けた1冊です。
プロレタリア文学を象徴するような1冊ですが、蒸し暑いこの時期をヒンヤリ涼しくしてくれるおすすめの1冊です。
(プロレタリア文学:1920年代から1930年代前半にかけて流行した文学で、虐げられた労働者の直面する厳しい現状を描いたもの)
かつては国語の教科書にも取り扱われていた作品ですが、今一度読み返してみるとまた違った印象を受けるのではないでしょうか。
※葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』は、青空文庫からすぐ読めます。タイトルをクリックして下さい。
(瀬戸の図書館スタッフ:かるみあ)