へその緒は卵です
みなさん、こんにちは。
スタッフのにこいちです。
みなさんは自分の「へその緒」見たことがありますか?
私は子供のころに親に見せてもらったような、なくしたと言われたような...
そしてなぜか姉妹の中で自分の母子手帳だけ行方不明だったので、
子供のころはてっきり本物の親は超金持ち(外国の貴族)でワケあって田舎の家に預けられているんだわ♪
大きくなったら迎えに来てくれる!と割と本気で妄想していました。
(もちろん超金持ちの親は迎えに来ず、両親によく似た薄い顔の私がいるわけです...)
そんな私の幼少期の妄想はさておき、今日紹介する本は『卵の緒』です。
こちらの小説、冒頭「僕は捨て子だ」から始まります。
小学生の主人公のそんな独白から始まるため、さぞ悲しかったり胸がギュッとなる小説なのか...
と思いきや、特に大きな事件や熱い恋愛模様、ミステリーはなく、淡々と主人公の日々の成長が綴られていきます。
でもそこがとっても良いのです!
自分が過ごす毎日には大して事件は起きませんし、ドラマチックな出来事は起きません。
でもなんとなく日々成長(退化かも...)しているし、毎日楽しかったり悲しかったりします。
そんな日常がふんわり優しく書かれている作品だと思います。
この小説のテーマである家族の結びつき、それは血の繋がりだけじゃなく大切に思う気持ち。
大切なものは掴みどころがなくて、確かなもの。
単純なことだけどこの本を読むと改めて自分と家族の在り方を考えてしまいます。
そして読んだ後には美味しいものが食べたくなります。
それも、好きな人と好きなものを食べたくなります。
(名古屋の図書館スタッフ:にこいち)
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