虚構から見える現実を探す本

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こんにちは。書いている現在十月半ば、朝と夜はそこそこ冷えるようになりました。私個人としては、長袖を着ると汗をかいてしまうけど半袖では風邪を引きそうで怖いです。いい塩梅ってのはそうそう無いものです。

そんな今回は日本のアニメーションに関する本の紹介です。表紙が鮮やかで目立ちます。


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タイトルからはとてもアニメとか関係なさそうですね。そして実際の中身も小難しい言葉と冗長な文体で社会論を語っています。社会を憂う自論を持たない身としてはなんのこっちゃです。

しかし、この本はアニメーションという『虚構』を作り出していた人々の『現実』に即した思考実験を読み解くことで現代日本を考えよう、というアプローチを取っており、これが中々興味深いのです。

数名の著アニメーション監督を章ごとに挙げ、その監督らが作り出してきた作品群やインタビュー記事の抜粋からそれぞれの思想を分析、それを本著の作者が噛み砕いて解説、という様式を取っています。
社会的な論説をアニメーションの内容や設定から連想して話が進むので、これが意外に分かりやすい。

アニメーションという特定層へのアプローチが強い、所謂オタク的な地帯を扱っていますが、内容は綿密で読み応えがあります。
本著は500ページに及ぶ長編ですので、もしかすれば睡眠導入にもピッタリ。キリスト教の講義で購入した聖書よりも厚い本著ですが、枕にはしないようお気をつけください。

いやあ堅苦しい。書いていて辛い。ともかく、気負わず手に取ってみてください。映像に関する本を取り扱っているところに置いてありますよ。

(学生サポーター:油奴)

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