安すぎる服にご用心
学生サポーターのたまちゃんです。
バーゲンの季節に水を差すようですが・・・知った上で買い物して欲しい。そんな気持ちになる本をご紹介します。
この本によるとバングラディッシュの女性は文化柄、手先がとても器用で繊細な作業に向いているそうです。しかし、発展途上国のため月給は4-5千円しかもらえません。
とっても不平等な中つくられた衣服を、日本及び欧米諸国の人は安く入手しているのです。
彼女達は安い賃金で働いているだけではありません。急な納期の変更などにより、無理な労働も強いられています。
それでも、彼女達が仕事を続けるのは、「自立」したいという一心だったり、家族を養うプレッシャーだったり。それぞれのっぴきならない事情を抱えています。
工場内では実は誰も悪くないことを、著者は次第に気がついていきます。無理やり長時間労働を強いるのも、お客さんである先進国が無理を言うからでした。契約を更新してもらえなければ、全員仕事を失うリスクと隣り合わせの現場、怒鳴る上司も明日の仕事があるかどうかもわからないくらい不安定さで激安の衣服は作られています。
激安商品の対極をなすのはフェアトレード。フェアトレードの商品を買うと、その高価さに驚かされます。でもそれは日本人と同じ工賃で作ってもらったら本当はこれくらいかかるという現実から目を背けつづけ、安いものばかり手に取っていたからそう感じるだけなのかもしれません。
そうはいっても、不況状態の今の日本で激安商品を買わない選択をするのはなかなか難しいものがあります。しかも。もう商品になってしまっているものを、不買運動してもはじまりません。もしこの本を読んで、いつもよりほんの少し平等に作られているものを探す努力からはじめていてはいかがでしょうか。
(学生サポーター たまちゃん)
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