古典的名著
今日紹介するのは19世紀を代表、そして象徴する作家
ドストエフスキー
この世で最も完成され、最も読まれ、最も人の心を動かした
といっても良いくらいの小説 『カラマーゾフの兄弟』
ドスト君はロシア最強の作家だけど世界を代表する作家でもあるのです
もし宇宙大会のようなものがあれば(ないけど)間違いなく選出されるでしょう
といってもロシアです あのロシアです
サンクトペテルブルクです ロシア正教です センナヤ広場です 修道院です
わかりますか? わかりませんね
我々日本人にとってはとても遠い異国でしかありません
まずロシア語がムズかしすぎるし、名前がややこしすぎるし・・・
そう ロシア文学を読むにあたってこの人物名がなかなか厄介になってきます
○○フスキー ○○ヴィチ こんなんばっかでやたら長い
たいていの人は、長いわ!何かの暗号かよ
とツッコむことになるでしょう
たとえば主人公でカラマーゾフ家の三男である彼
アレクセイ・フョードロウィチ (アリョーシャ、リューシェチカ)
作中に彼の名が登場するとき、アレクセイのときもあればフョードロヴィッチのときもあるし
フルネームや愛称(アリョーシャ、リューシェチカ)の場合もあって、それらが入り乱れながら不規則的にポンポン出てくる
当然他の人物も同様で、しかも登場人物は多め
日本語を読んでるようでエスペラント語でも読んでるような、文章を読んでてもついつっかえてしまうのです
それらが読むのをためらわせる要因になってるかと思います
さすがは宇宙レベルの作家の小説、なかなか手ごわい
しかしそこで諦めたら試合終了です
宇宙大会はおろか練習試合にも参加できないでしょう
それならせめて試合終了せずに読み切るにはどうしたら良いでしょうか
こんなものを書きました
このような相関図(ちょっと汚いが)をコーヒーと共に横に置いて見ながら読むのです
すると‥
うおおおおおおお これは いける!!
もちろんネタバレは書きませんがある程度の関係性までは書きます
他に修道院やロシア正教のことも簡潔に書き留めておくのも良いでしょう
ボクはこれを読む前、同作家の
『貧しき人々』(処女作)、『地下室の手記』を読みましたが
貧しき人々は同じように名前がごっちゃにならないように少し書き留めて読みました
割と読みやすいです
地下室の手記は長くないのでそのままイケますね
ロシア版の『人間失格』というイメージです
ドストエフスキーの作家としてのピークは、幸か不幸か死ぬ直前にきました
なのでこの小説は実は未完です
二部を書く前に逝ってしまいました
ですが完成されています 欠けているのに完成されてるところがまた良いのでしょう
そしてこの作品の良さはミステリーでもあるし、サスペンスでもあるし、どろどろとした恋愛ものでもあるし、逆転裁判のようでもあるし、神についての思想もある、作家自身の集大成ともいえるところだと思います
人間が作り出したはずの神に見放される人間、というパラドックスを描きました
はい とにかく読んでみることです
『カラマーゾフの兄弟』 ドストエフスキー著 ; 亀山郁夫訳 (光文社古典新訳文庫)
『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー原作 ; バラエティ・アートワークス企画・漫画 (まんがで読破)
学生サポーター あっきイ
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