絵本の棚 第1回
こんにちは。こどもスポーツ教育学科の滝浪と申します。
みなさんは、瀬戸の図書館に絵本の棚があるのをご存じですか。
現在、私の授業で学生に読み聞かせをさせています。
図書館の絵本を選ぶのを原則にしていますが、みんな
なかなかおもしろいものを選んできます。
せっかくなので、これから、授業の時に登場した絵本を紹介していきたいと思います。
第1回は『すてきな三にんぐみ』と『100万回生きたねこ』です。
『すてきな三にんぐみ』(トミー・アグラ―作 今江祥智訳 偕成社)
三人組とは、黒マントに赤い斧を持って、暗闇に出没する泥棒のこと。
表紙から、その色のコントラストに驚かされます。
泥棒たちのなんと不気味なこと。そんな絵がしばらく続きます。
ところが、泥棒たちがいじわるなおばさんに連れて行かれそうになる女の子を
救い出す?ところから話は急展開。
世界中の不幸な子どもたちを集めて回り、最後は心が温まる話になっています。
世界には今も不幸な子どもたちが大勢います。
ふとそのことを頭に思い描くと、このお話の優しさが伝わってきました。
みなさんは、いかがでしょうか。
『100万回生きたねこ』(佐野洋子 講談社)
200万部のベストセラー。
おそらく知っている方は多いはず。そして、不思議なストーリーに感動もしたはず。
前半は、生き死にという輪廻転生を繰り返す猫。
飼い猫としてどこかニヒルに描かれている。
厭世的な雰囲気も漂っている。
そんな猫が後半、愛することを知り、人を失う悲しみにくれ、
最後は自分も死に、生まれ変わることはなかったという姿は、いろいろ考えさせられます。
きっと読者それぞれに思うところがあると思います。
その意味で「開かれた本」として、是非手にとってほしいと思いますし、
すでにお読みになった方々には再読をお勧めします。
このお話を読んで「死ぬこと」「生きること」「愛すること」
それぞれを「今の自分」が考えてみるといいでしょう。
【スポーツ健康学部 滝浪常雄】
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