『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
ジョナサン・サフラン・フォア著/近藤隆文訳
先日、映画館で大泣きしてしまった映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』。
アメリカのニューヨークで穏やかに暮らすひとつの家族が、
"ある日"を境に、悲しみのどん底に突き落とされてしまう。
ある日・・・それは2001年9月11日。
その日、ワールドトレードセンターにいた父親トーマスは、
テロ事件によりこの世から消えてしまう。
家族を大きな愛で包んでくれていた父親を突然亡くし、
日常が一変してしまった母親と息子のオスカー。
悲しみの中、オスカーは父親のクローゼットから一本の鍵を見つける。
この鍵は、お父さんが残してくれたメッセージに違いない、と思ったオスカーは、
その鍵が開くはずである"鍵穴"をひとりで必ず見つけだす決心をする。
鍵穴を見つける調査とちいさな旅・・・それは父親からメッセージだけではない、
怖がりだった少年オスカーがたくさん人たちと出会い、発見する冒険だった・・・。
オスカーは、自閉症気味でアスペルガー症候群のような性質を持ち合わせる少年。
そのとても繊細な目線に、何度も胸が詰まりました。
そして物語には、何度も明るい光のような希望が見え隠れします。
人はどんな悲しみの淵にいても、きっとちいさく笑ったり、些細なしあわせを
感じ、そこから再生できることができるんだと、思わせてくれた映画です。
実はまだ原作は読んでいないので、これから読む予定です。
きっと映画よりも、登場人物たちの詳しい心情が描かれているはずだと
思うのでたのしみです。
(なごやのスタッフ 春)
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