図書館 ~夢の扉~

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こんにちは。りゃま です。

 

今日は、瀬戸にて開催中の「音楽本展」に合わせて、

音楽のお話をしたいと思います。

 

先日、わたしは、ひょんなきっかけから

プロのアコーディオン奏者の方とじっくりお話する機会を得ました。

 

その方は、以前公開されたジブリ映画のテーマソング

メインパートを演奏されるなど、現在活躍中の演奏家です。

 

そのほか、ジャズのセッションライブや、

著名な演歌歌手のレコーディングにも数多く参加されるなど、

幅広い活動をされている とても魅力的な方です。

 

お話をしてうれしかったのは、

お互いに「図書館」という共通点があったことです。

図書館.jpg 

 

その方は、音楽大学在学中にアコーディオンに目覚めましたが、

まわりに教えてくれる先生もおらず、

独学するといっても資料がまったくない状態だったので、

図書館を利用しながらマスターしていったとおっしゃっていました。

 

確かに、アコーディオンは、

日本では誰もが知っているポピュラーな楽器ですが、

反面、ピアノやバイオリンのような正式な捉えられ方をされていません。

 

あくまで「フォークダンスや歌の伴奏などに用いる楽器」

というような位置づけで、現在においても専門の学校や学科はありませんし、

楽譜やCDもほとんど流通していません。

 

その方の通う音大の図書館でさえ、そのような状況だったと言います。

 

アコ.jpg

 

一方、本場のヨーロッパ、とりわけフランスやイタリアなどでは、

専門の学校もありますし、楽譜や資料もふんだんにあります。

 

演奏家も、クラシック、ジャズ、タンゴなど、

さまざまなタイプの方がたくさんいます。

 

そこで、その方は、

所属する音大図書館に足しげく通い、購入希望をどんどん出して、

楽譜や、海外演奏家のビデオやCDを、たくさん揃えてもらったのだそうです。

 

視聴覚.jpg

 

そして、書庫の整理などには買って出て、職員に顔を売り(笑)、

 

ついには自らアコーディオンに関する企画展示をして、

さらに資料を増やしてもらったそうなのです!

 

インターネットなどない時代のことですから、

独学するにも高価な洋書の専門書を読まなければなりませんし、

 

You Tubeで一発動画検索」という訳にはいきませんから、

やはり本場演奏家のビデオやCDを手に入れる必要があったのです。

もちろん、これらは一学生が個人で購入できる金額ではありません。

 

ましてや、マイナー楽器ですから、

ここまで積極的にしなければ図書館の人を動かせないと思われたのでしょう。

 

当時のご本人の本気度がビリビリと伝わってきます。

すばらしい熱意ですね!

 

そして、「図書館って、すばらしいところだな」

と再認識するとともに、

仕事に対して非常にやりがいを感じることができました。

 

今、プロの第1線で活躍されている方でさえ、

夢へと踏み出した第1歩は図書館

そして、その夢は大きく育まれていったのです!

 

極端な言い方かもしれませんが、この音大図書館がなかったら、

そのプロ奏者の方の昨今のご活躍はなかったのかもしれません。

 

ですから、みなさんも図書館を大いに活用して、

夢に向かって大きくはばたいていってほしいなと思います。

 

きらきら.jpg 

私も、図書館スタッフとして、みなさんの思いに応えられるよう

精一杯頑張っていきたいと思います。

 

最後に、その方から1冊の本を勧められましたので、

ここでご紹介したいと思います。

 

 

『FLOW氏意拳の哲学尹 雄大・著

FLOW.jpg 

 

本格的なアコーディオンの重さは、1015kg

米俵1つを抱えているようなものです。

 

これをライブで無理なく立奏するには、

姿勢や、骨、筋など肉体の仕組みを理解したり、

武術のような力の使い方や、呼吸法を知っていた方がいいそうなのです。

 

この本では、そういったことの解説とともに

武道の鍛錬によって芽生える時間・記憶・自我についての哲学的考察

についてが書かれているそうです。

 

自己啓発に役立つそうですよ。

 

学内に所蔵はありませんが、名古屋の鶴舞中央図書館にはあるようです。

 

先日まで貸出中でしたので、

わたしも、最近読み始めたところです。

 

みなさんも、興味があれば、ぜひ読んでみて下さい。

 

そしてアコーディオンのライブにも足を運んでみて下さい。

想像を超えた「繊細さ」と「迫力」に、きっと驚くことでしょう!

 

 

(瀬戸のスタッフ りゃま)

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