夢の通い路
前から気にはなっていた、2009年マンガ大賞受賞作
「ちはやふる」 を
一斉休暇中に全巻借りて読みました。
ほんとうはここで熱く感想を語りたいのですが、
いくら「読書ブログ」とはいえ、まんがはさすがにNGなので、
物語の軸になっている競技かるたで使う百人一首についてお話しようと思います。
百人一首の歌のうち、約半分の43首が恋の歌だそうです。
21世紀の今も、巷にあふれているのはほとんどが恋の歌、
と言っても過言ではないですよね。
恋人が通ってくれるのを、ひたすら待つしかなかった800年前の女性たち。
寂しくなったらメールや電話をして、
会いたくなったら地球の裏側だって飛行機で飛んで行ける私たち。
生きる時代や状況や境遇はまったく違うけれど、
好きなひとを想う気持ちは変わらないんだなぁと、改めて感じます。
『住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ』
・・・住之江の岸に寄せて返す波のように、昼も夜もあなたに会いたいのです。
それなのに、昼はもちろん夜の夢のなかでさえ、
どうしてあなたは人目をさけて会いに来てくれないのですか?・・・
「ちはやふる」でも紹介していた、
藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)のせつない歌です。
夢のなかでもいいから、あなたに会いたい。
こんなふうに思ったことがある人は多いのではないでしょうか?
百人一首を読み直してみようと思い、この本を借りました。
みなさんもぜひ、秋の夜長に 「ちはやふる」 を、
じゃなかった、
百人一首を読み返してみてはどうでしょうか?
(瀬戸のスタッフ うぱこ)
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