瀬戸キャンパスの少女像
瀬戸は、秋真っ盛り。
キャンパスの木々が赤く染まり、落ち葉が煉瓦色の歩道をカラカラと音を立てて舞っていきます。
空気が澄んで、晴れた日には高台の大学からは、遠く名古屋まで見渡せるようになりました。
勉強にも、読書にも、スポーツにも一番良い季節です。でも、今日はちょっと趣向をかえて芸術のお話。
瀬戸キャンパス図書館の玄関につづく階段をのぼる途中、視線を右に移すと、少女が何かを掲げて遠くを見つめているブロンズ像が現れます。
少女像の制作者は佐藤勲、2001年、父母会の卒業記念事業として贈られたものです。
少女が頭の上に持ち上げているのは、
ふくろう。ふくろうは、学問の神、知恵の象徴とされています。
ギリシャ神話にはミネルヴァという知恵の神がおり、ふくろうはその使者なのだそうです。
そのように考えると、瀬戸キャンパスの少女像は、知恵の神が使者を放とうとしている、まさにその瞬間を表現しているように見えます。
ふくろうはどこに飛ぼうとしているのでしょう。
そして、だれにどのようなメッセージを届けるのでしょう?
少女像が見つめている視線を追っていくと、澄んだ秋の空気を貫いて名古屋駅周辺の高層ビル群に到達します。
あの近くに、名古屋キャンパスもあるはずです。
少女が見ているのは、こんな景色です......。
図書館で受け入れられた新刊書は、瀬戸で整理されて名古屋に送られます。
"知恵"が詰め込まれた図書が、名古屋で紐解かれるのを期待して。
知恵の神ミネルヴァは、瀬戸キャンパス図書館の前に立ってふくろうを飛ばします。
使者として瀬戸図書館から名古屋図書館へ知恵を運ぶ役割を果たしているかのようです。
(りんたろう)
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