<06>図書館スタッフ: 2011年6月アーカイブ
6月28日(火)、名古屋学院大学で、東海地区協議会研究会の特別講演会があり、
多くの図書館関係者が集まりました。
「本と大学生をつなぐ:図書館員の発想力と連携力で」をテーマとして
編集工学が専門の松岡正剛先生とジュンク堂書店の角石美香先生の講演を
お聞きしました。
編集のプロと 書店のプロが 棚づくり・人づくり・図書の分類と
語るすべてが勉強となりました。
発想・創造・・・頭の中で編集という作業をするためには、ベースとなる知識が
まず必要であり 幅広い情報を 頭の引き出しに整理しておかなければならないと
あらためて 感じました。
そこで、今日は
セイゴオ(松岡正剛)先生の本をご紹介したいと思います。
読書のあと、少したってから この本に何が書いてあったかを思い出そうとして、
思い出せないことって・・・よくあるかと思います。
あのセイゴオ先生もおなじで、あるときから本を読んだら
感想を書くことにしたそうです。
書評ではなくて、自分がどのようにして その本と出会い、
どういう状態で その本を読んだかを記録する。
土日をのぞいて毎日毎日・・・
それも ひとりの著者につき1冊と決めて
それが、
というウェブサイトに2000年から綴られています。
現在は、すでに千夜はすぎ、1420夜まで至っています。
千冊を超えたところで、
これを書籍 『松岡正剛千夜千冊』(全七巻+特別巻) として刊行。
なんといっても千冊ですから、これはものすごいボリューム で
各巻の厚みが、7cmくらいあります。
残念ながら図書館には まだ所蔵していませんが、この全集の"虎の巻"
があります。
この本は、セイゴオ先生にインタビューする形式で書かれているので、
とても読みやすく、先生の人柄も伝わってきます。
虎の巻を読んだだけでも、紹介されている本をいくつか読んでみたい
という気持ちにさせてくれます。
セイゴオ先生の書かれた本は そのほかにもたくさん図書館にあります。
例えば、
「日本力」
「多読術」
「白川静 : 漢字の世界観」
「17歳のための世界と日本の見方 : セイゴオ先生の人間文化講義」
「日本という方法 : おもかげ・うつろいの文化」
「知の編集術 : 発想・思考を生み出す技法」
「情報の歴史を読む : 世界情報文化史講義.」
・・・・
などなど たくさん。
ぜひ、読んでみてください。
(名古屋のスタッフ そら)
岩波書店は言わずと知れた老舗出版社、学術書から一般書まで幅広く出版している。新潮社、講談社も、日本の大手出版社である。しかし、『図書』『波』『本』と聞いて、これが何のことだかすぐにわかる人は少ないかもしれない。もしすべて知っていたら、もう出版や図書館の世界の住人だ。
これらは、出版社が発行するPR誌とよばれる月刊誌である。PR誌とは、自社の商品を宣伝するために発行される雑誌を意味する。それゆえに、1冊80円から100円で販売されている。年間定期購読しても、送料を含んで900円から1000円と格安だ。
世の中にはフリーペーパーと呼ばれる無料の雑誌が多く出回っている。もちろん、上に挙げたPR誌はタダではない。いや実際のところ、1冊100頁前後の小さな雑誌なのに、一読しただけで相当な時間とコストが投入されていることがわかる。 毎号、質の高いエッセイや書評を連載していて、思わず唸らされるほど。著者へのインタビュー記事を掲載することもあるし、出版の裏話が登場することもある。新聞広告よりも早く、その出版社の新刊を知ることもできる。つまり、これらPR誌は、きわめて安価だが、タダモノではない雑誌と言えようか。
『図書』2011年6月号では、ハーバード大イェンチン図書館のマクヴェイ山田久仁子が、同図書館で鶴見俊輔の書き込みがある個人蔵書を見つけた話(「一冊の書きこみ本から」)を掲載している。本好きなら、いわゆる痕跡本の話としてミステリーのように読めるに違いない。
スポーツライターの二宮清純は、『本』6月号で、「最高のスライダーを投げた投手」を掲載し、ロッテオリオンズの成田文男について書いている。成田のスライダーはどんな"魔球"だったのだろう。
『天と地の守り人』の作者・上橋菜穂子のファンは、『波』6月号の、上橋と荻原規子・佐藤多佳子との鼎談が見逃せない。3.11震災の直後、3人はリアルとファンタジーについて語っている。上橋は、茨城の利根町図書館でカウンタに本を返却した瞬間に地震がきたそうだ。「今、見えているもの以外の『世界』があることをリアルに感じるのを『ファンタジー』だというのかもしれない」と上橋は言う。かつては見えなかった震災というリアルが見えてしまった今、ファンタジーはこの先何を見せてくれるのだろう。
これら出版社のPR誌は、瀬戸キャンパス図書館のブラウジングルームにあります。ぜひ手に取ってみてください。
(瀬戸のスタッフ りんたろう)
林真理子、初の児童文学作品。
お子さんのために書かれた一冊だそうです。
「秘密のスイーツ」 林真理子/著
主人公の理沙は、不登校。
両親の離婚がきっかけで祖父母の暮らす田舎へ引っ越してきます。
ある日、母親とケンカをして家を飛び出すのですが、
その時、神社の石柱の穴が65年前の日本とつながっていることに気付き、
この穴を通して雪子ちゃんというお友達ができます。
でも、65年前といえば戦争真っ只中。
二人の間の価値観の違いに驚きます。
理沙がいつも無意識にむしゃむしゃ食べている甘いものを、
65年前を生きる雪子は食べることが出来ません。
そんな雪子やそのお友達のためにせっせと甘いスイーツを届ける理沙。
感謝をされることで、人のために何かをすることの喜びを知ります。
二人の間には強い友情が育まれるのですが、戦争の影が忍び寄り・・・
児童文学とカテゴリされますが、子どもから大人まで楽しんで読んでいただけます。
人と人とを結ぶ、大切な気持ちについて気付かされる一冊です。
(栞)
今月から始まりましね~~NHKドラマ。
「下流の宴」 林真理子/著
原作は2009年に新聞で連載され、非常に読者からの反響があったようです。
(私がこの本を読んだのは2010年の初冬だったので、
残念ながら当時の様子は分かりませんが・・・)
美波が演じる宮城珠緒から見ると成功の物語。
でも、黒木瞳が演じる福原由美子から見ると没落の物語。
理想の家庭を築いてきたはずだったのに、気付いたら中流の崖っぷち。
夫の左遷、娘の就職・結婚の失敗、そしてフリーターの息子の爆弾発言。
なんとか家庭が下流に落ちてしまわないように、
最愛の息子を下流の世界から引き上げるために、
福原由美子が奮闘します。
しかし、はたして福原由美子の望むような結果になるのか。
そして、福原由美子が下流のオンナと判断した宮城珠緒はずっと下流のままなのか。
主人公たちがミもフタもない本音をぶつけ合うこの小説。
とってもリアルな現実を見せ付けられ、
読むと「ニッポン総中流」は幻想だった、
いつでも下流の世界は私たちの近くにあるんだと、
冷や汗が背中を流れる気がします。
(栞)
皆さん、どんなデートが記憶に残っていますか??
楽しいデートはもちろん。
ちょっと失敗しちゃった(かなりかも・・・?)デートなんかも、
忘れられないものですよね。
また、デートというだけでドキドキワクワクして、
そんな緊張ばかり覚えていて、
肝心の内容はさっぱり、というのもあるかもしれません。
今回ご紹介するのは、そんなデートのお話。
瀬尾まいこ「おしまいのデート」
タイトルになっているお話を合わせて、
全部で5本の、デートがテーマの短編小説が楽しめます。
ちょっと寂しくても次への希望が見えるもの、
ちょっとほろ苦いもの、
ドキドキが止まらないもの、
まったりしたもの、
悩みのつきないもの。
登場人物たちの色々な体験を読んで、
自分のデートを振り返ってみると、
今まで気づかなかったステキな発見があるかも・・・
(栞)
色々とお腹回りが気になるお年頃の
"ちゃき"です。
パソコンの関係をやってたりプログラミングの仕事を
やってたりすると必ず聞かれる事があります。
「ハッキングとかできるの?」
「ウィルスとか作れるの?」
...どう答えても不正解な質問。
「えぇ、出来ますよ」と言えば、
「個人情報みてるんでしょ??」と言われる。
「いえ、出来ませんよ」と言えば、
「所詮その程度か」と思われる。
木霊(こだま)でしょうか?いえ、だれでも・・・。
じゃぁなくって!!
プログラマと言えば確かにハッキングやクラッキングと言ったものから
ウィルスやワームでデータを壊しちゃうイメージが強いですね。
(大抵その人は映画やドラマだと早い段階で死んじゃうんだよね・・・)
でも、実際にやろうとすると
とてつもない労力とリスクと知識を必要とします。
ウィルスも当然作るのに時間がかかります。
時間と頭を使わないウィルスは間違いなく
アンチウィルスソフトに引っかかります。
すなわち、作った所で利益がない。
面白半分で作っても役に立たない。
当然、誰かのパソコンを壊したら...解りますよね。
大人だもん。
おーこわ。怖い怖い・・・。
だから、皆さんも絶対に作らないでください。
作っちゃ駄目だよ!
そーいう本も読んじゃ駄目!
そんな事やる前に勉強しなさい。
『コンピュータウィルス製造入門』
昔の人は言いました。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うべからず」
"敵の情報を知り、自分の客観的な実力を知ることで
たとえ、100回戦おうとも、危険なことはないのである"
孫子(マゴコ...じゃない、ソンシ)の『兵法』という書物
に書かれた有名な言葉です。
だからと言って、この系の本は読んじゃ駄目です。
たとえ、白鳥4Fのパソコン関連棚に収まっていても、
そこにあるだけでいいのです。
・・・図書斡旋ブログに「本を読むな!」とか書いていいのかなぁ?
ま、その垣根を躊躇無く踏み倒すのが"ちゃき"ですから♪
じゃ、また次の機会にお会いしましょう。(あったらね)
TATA!
・・・絶対読むなよ・・・。(ニヤリ
(白鳥4階スタッフ:ちゃき)
みなさま はじめまして。
4月から瀬戸の図書館スタッフとしに加わりました はち です。
みなさまのお役にたてるようがんばりますのでよろしくお願いします。
はじめましてなので、少し自己紹介をさせていただきます。
私はこの図書館に来る前は、ホテルの客室清掃のアルバイトをしていました。
お部屋がピカピカになっていくのが楽しいお仕事ですが、業務用の重い掃除機を片手に階段を上ったり降りたり・・・かなりハードでした。
ある時、膝に痛みを覚えて病院へ。
病名(通称):ジャンパー膝
おもに陸上選手やバレーボールの選手など膝を使うアスリートがなるようです。
私のしていたアルバイトはアスリートと同じ運動量だったのでしょうか。驚きです。
病院の先生からはあまり膝を使わないようにと言われましたが、そういうわけにもいかないのでサポーターをして続けました。
でも、私の症状は軽くてサポーターをするほどではないと言われていただけあって、サポーターをしたからといって膝の痛みが和らぐということはありませんでした。
そんなとき、アレクサンダーテクニックに出会ったのです。
アレクサンダーテクニックとは、とても奥が深く簡単には説明できませんが、私が体験した限りでは、自分の体を知り、正しい体の使い方を学ぶことによって体の痛みや歪みを改善するもののようでした。
軽い気持ちで全6回のレッスン受講を決めましたが、これがとても良かったのです!
最初のレッスンは正しくまっすぐ立つこと。
これがとても難しく、気づかないうちに猫背になっていたり、片方の方が上がっていたりします。
癖を癖と認識せずに体を使っている証拠だとか。
正しくまっすぐ立つということを体が覚えるのにとても時間がかかりました。
他のレッスンは立つ・座るといった日常の動作が中心でした。
関節に無理をさせないような動きを理解するため、骨格模型を動かして骨がどのように動いているか確認し、そのように体を動かします。
中々うまくいかず、毎回四苦八苦していました。
でも講師の方が「そうそう、その感じ」
という時は、決まって体が軽く感じられます。(本当です!!)
このレッスンのおかげで、膝とそして腰も楽になりました。
大学の図書館にもアレクサンダーテクニックの本がありましたので、ご紹介します。
『アレクサンダー・テクニックの使い方:「リアリティ」を読み解く』
著:芳野香
この本には「肩こり」や「頭痛」についての記述があります。
また、スポーツをされている方だけでなく音楽や舞台芸術などにたずさわる方で、本番で普段の実力が出せないと悩んでいる方にもオススメしたいと思います。
症状改善の糸口が見えてくるかも知れません。
今までの習慣(癖)が邪魔をして正しいからだの使い方を覚えるのに時間がかかりますが、できるようになると本当に体が楽になります。
私のように軽い気持ちでアレクサンダーテクニックに触れてみてはいかがでしょうか。
(瀬戸のスタッフ はち)