オススメ本: 2024年11月アーカイブ
幼少の頃に読んだことがあるけど、話の内容は忘れてしまった。そんな本はありませんか?
子供向けの内容だと思っていた本が、大人になって読んでみると、こんなに深い内容だったのか。と驚くであろう(?!)本を紹介します。
Burnett, Frances Hodgson, 1849-1924(バーネット・フランシス ホジソン)著『秘密の花園』です。
「小公女」、「小公子」の著者でもあります。
主人公のメアリーはある日突然、悪性のコレラの流行で両親や使用人たちが急逝し、天涯孤独となってしまいます。
彼女は仕事人間の父と遊び惚ける母に放任され、我儘で気難しく、孤独な少女でした。
そんな主人公が血の繋がらない(メアリーの父方の伯母の夫)伯父・クレイブンに引き取られます。
読み進めるうちに、次々と主人公が感じる謎や違和感に私たちも引き込まれいくでしょう。
そこには、様々な「秘密」が隠されているのですから...
さあ、手に取って「秘密」を覗いてみませんか?
瀬戸図書館スタッフ:みんみん
『秘密の花園』バーネット著 ; 土屋京子訳 光文社 古典新訳文庫
ごきげんよう、スタッフのかえるまんじゅうです。
皆さんはドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことはありますか?
作者とタイトル、大まかなあらすじと登場人物を2,3人知ってる、くらいの方が大多数だと思います。とても有名な作品だけどなんだか堅苦しそうだし結構な長編だから、あまり読む気にはならないな......なんて思ったり。
現に私もそうでした。数か月前に実際に読んで、あまりの面白さと読みやすさに驚いたものです。
今回ご紹介するのは、『罪と罰』を読んだことのない4人がこの作品について語る読書会の記録です。
『「罪と罰」を読まない』
作品を読まずに読書会をするなんて、そんなのアリ?!と思われるかもしれませんが、
これも『罪と罰』が誰もがタイトルを知る超有名作だからこそ出来ることなんでしょう。
本の前半では、4人の読書会メンバーがおぼろげな知識をもとに、また時々作品の一部を覗き見しながらストーリーを推理し話し合っています。
そして後半ではメンバーが実際に「罪と罰」を読んだ後に、推理の答え合わせをしつつ、作品についてしっかり語り合っています。
もちろん作品の内容にしっかり触れているので、ネタバレを気にする方はご注意ください。
今回ご紹介した『「罪と罰」を読まない』だけでなく、『罪と罰』そのものもおすすめです。
確かに登場人物の名前や作中の文化、習慣にはなじみがないのでそこが少しネックになるのは否めませんが、長さを感じさせないほど惹きこまれるし、主人公の犯行前後の心理描写が細やかでリアリティたっぷりのスリル満点のエンタメ犯罪小説です。
本学の図書館が所蔵している翻訳は瀬戸としろとりで4種類ほどなので、ぜひともお好みの翻訳で読んでみてくださいね。
(なごやの図書館スタッフ かえるまんじゅう)
それまでは世間の常識・自分にとっても当たり前
そう思っていたものが「そうではないのではないか?」
という疑問や気付きを得るというのは
場合によってはその後の人生や世界を左右するほどの
とても大きな衝撃があるものなのかもしれません
その瞬間に出会ってしまったら
人はどうするのでしょうか
この漫画はそんな衝撃に出会ってしまった人達の物語
地球はほかの惑星とともに太陽の周りを
自転・公転しつつ動いているとする地動説をめぐり
人は時に己の感動、正義、信仰、絶望、信念
いろんなものに翻弄されながら
物語の主人公となっていったり、悪者となったりしていきます
最近アニメ化もされ
色々考えさせられるお話です
こちらの全8集は名古屋キャンパス曙館3Fの図書館にあります
館内のみで閲覧可能ですので
講義の合間に読んでみてはいかがでしょうか
(図書館スタッフ:るん)
問題解決のための代表的思考法の類として①批判的思考(クリティカルシンキング)
②論理的思考 (ロジカルシンキング)、③水平思考(ラテラルシンキング)等々があり
ますが、本書では研究テーマの見つけ方、そのテーマに対する思索の深め方について、
思考のための有効なプロセスを「体験的」に取り上げてくれています。
それを表しているのが、「朝の頭はそれだけで能率的」「思考の整理方法として寝か
せる」「発想のもとは個性である」「積んどく」「如何にうまく忘れるか」「とにか
く書いてみる」「声に出してみると脳は違った働きをする」等々のキーワード群です。
本著旧版は40年以上にわたり多くの学生に読まれ、思考法のバイブルともいうべ
き存在てす。昨今の生成AIの伸展では、「コンピューター」の情報の記憶と再生とい
う機能をさらに超えて、膨大な情報量をもとに人間の思考の個性にも迫りつつありま
す。これに頼り切ってしまえば独自性は到底育まれません。これを取り込みつつも、
更に今一度、今一歩、自分らしい「考え」とははいかにあるべきかということについ
て考えるべき時と言えるでしょう。
『思考の整理学 ワイド新版』-外山樹比古
(しろとり図書館スタッフ 東空)