2025年5月アーカイブ
人口1000万に満たない小さな国イスラエル。なぜこれほど世界のトップニュースになるのだろうか。
パレスチナとの武力衝突、イスラエルからの直接攻撃など、ニュースでやネットで現地の悲惨な状況を目にする機会が多い。国同士が争う理由は分からなくても、家を失い、家族を失い傷ついた人を見るたび心が痛む。
イスラエル人とパレスチナ人はどちらが正しいのか、どちらも間違っているのか。「どちらも、自分ではどうにもならない力の、お互いの、そして、自分自身の犠牲者なのである。」それをあぶりだす試みを著者は行っている。
この世界で最も複雑で、やっかいで、古代から続く紛争に注意を払うべき理由、紛争の解決を求める人びとを支援することが、中東のみならず世界にとっても重要である理由を語る物語である。国際社会の一員として"この国"を正しく理解するための入門書。
ぜひ、お読みください。
『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』/ダニエル・ソカッチ著
瀬戸の図書館員 とらねこ探偵ミロ
ごきげんよう、スタッフのかえるまんじゅうです。
今年4月から半年間、大阪の夢洲にて大阪・関西万博が開催されています。
そして2005年に開催された愛・地球博の20周年記念の年でもあり、55年前の1970年には岡本太郎作「太陽の塔」で有名な大阪万博が開催されました。
今年は何かと万博(万国博覧会)についての話題が尽きない年になるでしょう。
そこで、図書館でも万博についての本を集めてみました。
万博というイベントの成り立ちや歴史、万博が社会に及ぼした影響などなど、様々な角度から万博を取り上げた本を展示しています。
実際に万博に足を運ぶかどうかはさておいて、万博という催しについて知っておいて損はないと思います。
6月中旬まで、曙館3階しろとり図書館にて展示しています。ぜひご覧ください。
(なごやの図書館スタッフ かえるまんじゅう)
近年「わかりやすいニュース解説」ですっかりお馴染みの池上彰さんの著書。
失われた30年と言われる日本のデフレ下での低経済成長、そして実質賃金
(所得)が永らく伸び悩む日本経済の状況を世界経済の現況と対比しながら、
所得、雇用、経済成長と言ったキーワードを繋げつつ、世界の経済学の
5大巨頭の基本学説を織り交ぜ解説してくれます。
その5大巨頭とは
①アダム・スミス 「神の見えざる手」という元祖自由放任主義
②カール・マルクス 物の価値を労働の価値として根源から見直す
③ジョン・メイナード・ケインズ 有効需要創出という公共事業施策
④ミルトン・フリードマン 貨幣の供給量によって景気や物価を決定
するマネタリズム
⑤デイビッド・リカード 比較優位による貿易の自由競争
過去からの経済分析、経済施策はその時々の処方箋であり、一時期は
上手く行ったとしてもやがて綻びは出てきます。流動的な状況に恒常的には
対応することはできないものです。しかしながら、何故、近年の日本は世界
の経済成長から遅れをとってしまったのか、所得が向上しなかったのかと
いうことを分析し、所得の向上の好循環から経済成長に繋げるための課題を
整理してくれます。
(しろとり図書館スタッフ 東空)
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、『777 トリプルセブン』という作品を紹介します。
こちらは伊坂幸太郎さんの"殺し屋シリーズ"の第4作となっています。
ツキに見放された殺し屋の「天道虫」こと七尾。
七尾はあるホテルに宿泊中の男を訊ね、娘からの誕生日プレゼントを届けるという簡単な仕事を受けたはずが、あるアクシデントで男が死亡したことから、次々とトラブルが発生し、ホテルから出られなくなってしまう。
一方、超人的な記憶力を持つ紙野結花はある人物から逃げ、同じホテルに身を潜めていたが、足取りがバレて彼女を狙う殺し屋たちがホテルに集結する事態になってしまう。
ある事情から、紙野結花を守ることになった七尾は無事にホテルから出ることができるのか?というストーリーです。
シリーズものの場合、前作を読んでいないと内容が分からないのではないか...と思っている方もいるかもしれません。
しかし前作との直接的な繋がりはないため、前作を読んでいなくても十分楽しめる内容になっています。
もちろん、シリーズをすべて読んでいると、同じ登場人物が出てきたりしているので、より楽しく読めると思います!
ホテルの一般客にばれないように戦うテンポ感と、殺し屋たちの物語でありながら、シリアス過ぎないので、終始楽しく読むことのできる作品になっていると思います。
気になった方は、ぜひ他のシリーズも併せて読んでみてはいかがでしょうか。
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)
こんにちは、もくもくです。
ニッポニテス、スミロドン、デスモスチルス、メガロドン、フタバスズキリュウ
ナウマンゾウ、ティラノサウルス(子ども)
この本の監修者が選んだ古生物神セブンだそうです。
知っている名前はいくつありましたか?
今回ご紹介するのは『面白くて奇妙な古生物』です。
聞きなれない古生物とは?古代生物との違いは?から始まり
化石のでき方の箇所では、今まで深く考えたことがなかったので
ステップ式の解説に、驚きました。
生物の進化は研究が進むとともに、学説が変化していきます。
例えば、ティラノサウルスに羽毛があったかもしれないというのは、衝撃的ですね。
他にも、なるほどと唸ってしまうお話が満載です。
巻末にはおススメ博物館の紹介や、この本で読んだことが実際どこで観られるかを
教えてくれるのです。どの博物館へ行きましょうか?お楽しみをくれる1冊です。
(名古屋の図書館スタッフ:もくもく)