2025年2月アーカイブ

あれか、これか

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 元祖「あれか、これか」の作者はデンマークの哲学者 キルケゴール (1813-1855)

です。彼は人間の生き様 (実存の真理)には二つあり、「享楽的に流されて生きるか」

あるいは「倫理的に悩みながらも自律的に生きるか」人はどちらかを選ぶ『二者択一』

であるといいます。

この時々の「二者択一」の積み重ねをファイナンス理論に持ち込んだのが本書です。

 本書の「あれか、これか」は、多数の企業の価値評価を手掛けたファイナンスの

第一人者である筆者が、企業の起業であるとか成長段階でのファイナンスの選択肢に

ついて、多面的な視点からの考え方を示唆してくれます。

しかしながら、現実の選択はなかなか思い通りには成功しません。その時々の判断

において大事なことは長期的な視点であり、将来価値の拡大をどう持続的に継続し

てゆくかということです。

具体的な一端として借金なのか、株式募集(公開)なのか、リストラなのかという

ような論点にもなりますが、ファイナンス上の選択にあたり、その値打ちを如何に

見抜くか値踏みするかについて語られます。

hikaku_ball_man.png

「あれか、これか」:本当の値打ちを見抜くファイナンス理論入門

(しろとり図書館スタッフ 東空)

東野圭吾 ワールド

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映画化やドラマ化された作品も多く知名度の高い作家、東野圭吾。

どれを読んでも面白く、ドラマ化された『ガリレオシリーズ』も有名。

個人的には切なさを感じる作品が特に良いと思っている。

そんな作品を紹介したい。

『片思い』

トランスジェンダーがテーマの作品。

今でこそLGBTは世間に認知されつつあるが、2000年頃にこの作品が生まれたのがすごい。

ラストに「片思い」の意味が分かる。

その切なさが...

(瀬戸のスタッフ:emirin)

こんにちは、もくもくです。

今回ご紹介する本は、

作者が読んだ様々な本や展覧会についての批評を

一冊にまとめたもので、

書名に惹かれて手に取ってしまいました。

本を立体図形のように読んでいるという、

まるで魔法使いがなにか魔術の構築をしているみたいな

その方法と本との向き合い方魅力を感じます。

book_hon_no_mushi_woman_bug.png

『背表紙の社会学』

普段手にしないジャンルにも触れることができ

読みたい本が増えそうです。

皆さんはどの本に興味を持つでしょうか?

(名古屋の図書館スタッフ:もくもく)

金田一耕助の世界

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こんにちは♪ ミステリー好きのあかトマトです。

私にとってミステリーの原点は、小学生の頃テレビで観た「金田一耕助シリーズ」です。

戦後間もない日本の風景と、何とも表現しがたい恐ろしい空気感、そこにミスマッチな間の抜けた、でも鋭い洞察力を持った名探偵金田一耕助の醸し出す世界が大好きでした。

『八つ墓村』、『犬神家の一族』、『悪魔の手毬唄』など代表作をあげたらキリがありませんし、皆さん原作でなくても映画やドラマでご存知の作品も多いと思いますので、今回はちょっと視点を変えてみまして...こちらなんていかがでしょうか?

横溝正史の日本語

横溝正史の日本語.jpg

表紙絵は『犬神家の一族』のワンシーンですが、何とも言えないですね★ でもそこに惹かれて手に取ってみました。

中を読んでみると、少し深堀した専門的なところもありますが、横溝正史の生み出す世界観やその表現が好きな人にはかなり興味深い内容でした。

同じような場面を表現するのに、異なった語句や表記がされているのは、横溝正史が意図したものなのか...

だとしたら、それは何のために?

これもまた1つのミステリーではないでしょうか。

興味のある方は、是非この謎にも迫ってみてください!

(名古屋の図書館スタッフ:あかトマト)

少し前「ゴールデンカムイ」という漫画の実写映画がヒットしました
元々作品のファンで、映画もとても楽しく拝見した一人です

この作品を通じてアイヌの文化に興味を持った方も多くいるでしょう
そんな方にこちらの本を紹介したいと思います

animal_ookami_tooboe.png
『オオカミの声が聞こえる』

アイヌの女性マウコはヌプルクル(霊力を持つ人)です
マウコは出会った人々の協力を得ながら
オオカミの声をたどって
自身と自身を取り巻く状況に向き合っていきます

彼女の進む道には実際に存在している
アイヌについての博物館や資料室、
関係人物がたくさん登場します

そして、アイヌであること

それが今の日本でどういう状況なのか
どんな言葉を投げかけられ
どんな思いで過ごしているのか
その歴史的な複雑さも含めて
小説という形の中で自然と触れられるよう描かれています

ぜひ、作者の前書きと後書きも
合わせて読んでもらいたい一冊です

(図書館スタッフ:るん)

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