UNOとサラバ!

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明けましておめでとうございます!
去る2017年11月。某ハンバーガーショップでは、ハッピーセットを買うと色々なパーティーゲームがもらえたそうです。人生ゲームからモノポリー、トランプなどなど。
職員のみなさんとお話していたら、ご家族でトランプやUNOをやるそうでとっても楽しそうです!お正月もやってるのかな...

思い出すと小さい頃、夜ごはんを食べた後に家族でトランプをやった記憶があります。
今でも家族旅行に行くと、お風呂上りはみんなでトランプをやっています。
カードの枚数の確認の為の七並べから始まり、盛り上がるにつれて真剣衰弱やぶたのしっぽ、最後には大富豪...。みんな負けず嫌いなのでついつい本気になってしまいます。

と言うわけでトランプはたまにやるのですが、ずーっとやっていないのが「UNO」です。
むかーしの記憶では、「ドロ4」や「スキップ」などのアイテムカードで「あがる」のはルール違反だと思っていました。
しかし、日本ウノ協会の公式ルールだと、どのカードであがっても良いとの記載が!
これまでルール違反だと思っていたこの「アイテムカードであがってはいけないというルール」、実は地域・世代特有のローカル・ルールだそうです。
あがる1ターン前に一言「ウノ!」という掛け声さえあれば良いのです。私、衝撃でした。
ちなみに2枚であがるのも良いそうですよ。

UNOは世界大会があるほど世界の多くの人が知っているゲームです。
UNOを持っていれば海外にいったとき誰とでも仲良くなれる・・・とはいかないかもしれませんが、知り合った人とコミュニケーションを深めるのには役立ちそうなものですね。

さて。今日ご紹介する本は、幼少期から色々な国や地域で過ごすことが多かった主人公のお話です。
たくさんの人が出てきて色々な人と関わる必要があった主人公が自分のアイデンティティーを探すお話です。
「サラバ!」  西加奈子
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【あらすじ】
圷歩(アクツアユム)は父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。
その後、父母、そして問題児の姉とともにイラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。
幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。
そんなとき、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。
メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。
日本人学校に通うことになった歩は、ある日ヤコブというエジプト人の少年と出会う。

歩は弱気な父と、我の強い母・姉にはさまれ、自分を押さえ込んで人の目を気にしながら身を潜めるように育ってきました。
その家族がバラバラになり、歩が自分で自分を探すための旅がはじまります。
幼少期の生い立ちの部は、環境や状況が違えど共感すること思い出すことがたくさんありました。
さまざまな人に囲まれて過ごしてきた主人公、温かいことも苦しいことも詰まった人生を歩いている主人公って感じです。

「僕はこの世界に左足から登場した---。」
この小説の始まりの第一歩です。
西さんの小説は最初の一文の印象がとっても強いものが多いですね。
サラバ!は最初にこの文章が浮かんできて、そこからどんどんお話が進んだそうです。
そうすると登場人物のみんなが勝手に動き出して物語が積みあがっていくそうです。なんだか素敵ですね。

後半には「あなたの信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」というズシンとくる名言も待ち受けています。
とても大事なことだけど、みんなが意外と大切にできていないことかもしれません。

西さんは作家生活10年目にとっても長いものを書きたかったとおっしゃっています。
ハードカバーの上下巻なので読みきるのに少し体力が必要ですが、超大作です。
西さんの9割5分の苦しみと、残りの5分のとっても濃厚な幸せから出来た小説です。

最近は文庫本も発売されました。当図書館にあるものはハードカバーの方ですが、お時間がある方は是非いちど読んでみてください。

(名古屋のサポーター ぺちゃ)

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