<06>図書館スタッフ: 2022年9月アーカイブ
城山三郎『そうか、もう君はいないのか』を紹介します。
2007年に79歳で亡くなった城山三郎は、妻を亡くしてからの7年間、妻の思い出の残る自宅へ帰らず仕事場でひとり過ごしました。
大切な人を亡くした時に誰もが感じる喪失感。その中をどう生きていくかー妻に先立たれた老作家の思いが綴られます。
2008年 6月にNHKで「ただ一人"おい"と呼べる君へ〜城山三郎 亡き妻への遺稿〜」という番組が再現ドラマや遺稿、家族の証言などを交えて放送されました。何気なく見た番組でしたがとても心を打たれました。
これが『そうか、もう君はいないのか』との出会いでした。
名古屋出身の城山三郎は妻の容子さんとの出会いも名古屋の図書館だったことが身近に感じられ、容子さんとのエピソードもほのぼのと伝わってきます。
仲のいい夫婦だったからこそ、失った悲しみも大きかったはず。
また次女の手記には父への思いが詰まっています。
殺伐とした空気が漂う中で生きる今、夫が妻を、そして子が親を思う姿の美しさを感じてみませんか。
【図書館スタッフ:フエルトうさぎ】
今日は、英語の勉強したいとの思いで
手にした一冊を紹介いたします。
『こころの音読』
«音読»という言葉に惹かれました。
声に出して読むことは、物忘れ予防にもなる?
と聞いたことがありますので期待しています。
シャドウイング効果も期待しつつ、読み始めましたが
『こころの音読』というタイトルに『心』とあるように
内容にも期待できます。
私は、ヘレン・ケラーやアン・サリヴァンの文章を真っ先に読みましたが、
リンドバーグの奥さんの文章も興味深いです。
〈名文で味わう英語の美しさ〉といっても
私には英語の美しさはよくわかりませんが
名文というのはわかります。
もちろん名言も紹介されてます。
内容ばかりに気を取られて
肝心の音読はまだです(汗)
【紹介されている名文】
1.デイル・カーネギー『人を動かす』
2.アン・モロウ・リンドバーグ『海からの贈りもの』
3.ミッチ・アルボム『モーリー先生との火曜日』
4.ジャック・キャンフィールド、マーク・ヴィクター・ハンセン編『こころのチキンスープ』
5.ヘレン・ケラー『奇跡の人ヘレン・ケラー自伝』
6.アン・サリヴァン『サリヴァン先生の手紙』
7.バートランド・ラッセル『幸福論』
8.リチャード・P・ファインマン『困ります、ファインマンさん』
9.アルバート・アインシュタイン『アインシュタイン晩年に想う』
⒑ロバート・フルガム『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
いかがでしょう?
気になる名文はありますか?
名文、音読してみませんか?
(図書館スタッフ:小豆)
皆様こんにちは、勝山道です。
この記事をお読みになっている皆様は「新しい物好き」でしょうか。
私はそれほど、そこそこ。興味が湧いても手を付けるのは遅いことが多いです。
現代では日々、なんやかんやと新しいものが生み出されているように見えます。流行もそうですし、見知らぬ言葉や技術もそうです。今となっては当たり前になったテレワークなども、情勢もありますがここ数年で急激に表れてきた新しいものの一つと言えるかもしれません。
中でも電子技術の向上は、もはや一般市民としてはよく分からんの一言に尽きます。個人的にはスマホを指して魔法の板切れと呼んでも大差ないです。それくらい理解が追い付いていません。
そんな世の中、また一つ仮想現実の技術が一般へ降りようとしているようです。
「メタバース」と呼ばれているものですが、皆様ご存じでしょうか?
仮想現実といえばVR、バーチャルリアリティがあります。これはゲームなどで時折見かけはしますが、この技術によってもう一つ世界を創ってしまおう、としか言いようのないものです。
なんじゃそりゃ、と言いたいところですがここはひとつ、その技術について語られている本でも紹介させていただきましょう。
著者は佐藤航陽。『お金2.0』を書かれた方のようです。本学図書館には所蔵されていませんが、相当に売れた本ですので読んだことのある方もいらっしゃるかもしれません。
本著はともかくメタバースとは何ぞや、メタバースでこんなことができるんだ、ということに終始します。
まだまだ新しい技術、現実に与える影響など実際のところは未知数です。
しかし本著は変わるぞ世界は変わるぞ!とすこし声高に感じる部分もあり、一歩引いてなるほど、と読めるとよいかもしれません。
とはいえ全く的外れなことばかりかという訳でもなく、全く影響がないとは言い切れない、と思うところもあります。
何はともあれ、これから来るかもしれない新しいものに少しばかり早めに触れてみるのもよいのではないでしょうか。
『世界2.0 : メタバースの歩き方と創り方』はしろとり図書館3階に所蔵されています。ご興味のある方は是非ご利用ください。
それでは失礼いたします。
(しろとり図書館スタッフ:勝山道)