タイトルも印象に残ります。
城山三郎『そうか、もう君はいないのか』を紹介します。
2007年に79歳で亡くなった城山三郎は、妻を亡くしてからの7年間、妻の思い出の残る自宅へ帰らず仕事場でひとり過ごしました。
大切な人を亡くした時に誰もが感じる喪失感。その中をどう生きていくかー妻に先立たれた老作家の思いが綴られます。
2008年 6月にNHKで「ただ一人"おい"と呼べる君へ〜城山三郎 亡き妻への遺稿〜」という番組が再現ドラマや遺稿、家族の証言などを交えて放送されました。何気なく見た番組でしたがとても心を打たれました。
これが『そうか、もう君はいないのか』との出会いでした。
名古屋出身の城山三郎は妻の容子さんとの出会いも名古屋の図書館だったことが身近に感じられ、容子さんとのエピソードもほのぼのと伝わってきます。
仲のいい夫婦だったからこそ、失った悲しみも大きかったはず。
また次女の手記には父への思いが詰まっています。
殺伐とした空気が漂う中で生きる今、夫が妻を、そして子が親を思う姿の美しさを感じてみませんか。
【図書館スタッフ:フエルトうさぎ】