<06>図書館スタッフ: 2022年1月アーカイブ

旅の恥は掻き捨て

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皆様こんにちは、図書館スタッフの勝山道です。

 

人間は忘れる生き物である、という言葉に聞き覚えがあるのですが、同時に思い出す生き物でもあると私は考えております。

忘れることと思い出すことは、得てして表裏一体なものです。ふと過去の記憶がよみがえって「ああ、あの時はこうしておけばよかった。忘れてしまいたい」と思い悩んだ経験の一度や二度は、誰しもあることでしょう。

過ぎたることなどいちいち考えないに越したことはないのですが、どうしても考えずにはいられないものでもあります。
個人的にではありますが、その最たるものこそが学校生活の記憶。
人間関係、勉強、部活動、進路......。思い返せばきりがなく、後悔も反省も枚挙に暇がない「たられば」の数々がそこに積もり積もっています。

 

しかし、思い出というものが一概に悪いものという事ではありません。時に微笑ましく時に馬鹿馬鹿しく、今となっては考えられないようなことをやっていたりもするものです。
過ぎた時間は戻りませんが、そこにあった出来事を反芻することはできます。この制限された生活が明けた暁には、思い出話に花咲かせるのも良いかもしれませんね......。

......などと言ってみましたが、皆様はいかがでしょうか。
私は正直な所、良いことは朧気で悪いことは浮かび上がるようにくっきりと記憶しております。ままならないものです。

 

ということで、本日はエッセイ本を一冊ご紹介させていただきます。

 

学生時代にやらなくてもいい20のこと

20nokoto.jpg

 

著者は朝井リョウ。大学在学中から小説家として活躍し、『桐島、部活やめるってよ』『チア男子!!』など複数の作品がメディアミックスされている方です。
本著は、そんな著者の大学生時代の出来事を綴ったエッセイとなっております。

過去にどんな失敗をしても、どんな恥をかいても、結果的にエッセイとして売り出せるなら儲けもの。
人生には、そんなおおらかさが大切なのかもしれません。
全編を通して「くだらない」の一言で語り尽くせてしまうような内容ですが、読むにつれ不思議とそんな気持ちになっていきます。

 

 

そんな『学生時代にやらなくてもいい20のこと』はしろとり3階図書館に所蔵されております。
興味のある方は是非ご利用ください。


それでは失礼いたします。

 
  
(しろとり図書館スタッフ:勝山道)

灰かぶり

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恥ずかしながら

灰かぶり』が

シンデレラのお話だと知りませんでした。

しかも

こんなにも残酷な話だとは。

ハッピーエンドとはいえ

こんな血なまぐさい物語だったとはびっくりです。

この歳まで知らなかった私にもびっくり。

cinderella.png

かぼちゃの馬車は出てきませんでした。

灰かぶり』もし、まだ読まれてない方がおられたら

覚悟して読んでくださいませ。

青空文庫』では他にもたくさん

グリム童話』が読めます。

ちょっとした隙間時間にどうぞ。

(図書館スタッフ:小豆)

 故郷地元の歴史に関心を持たれる方は多いと思います。さらに身近な所に史跡が

あれば、より一層興味も深まろうというもの。そんな身近な史跡の史実を今更なが

ら調べてみようという方にお薦めの一冊。本書は古代から昭和までの名古屋の史実

を大胆にセレクトし、コンパクトにかつ写真も多く分かりやすく纏めたものです。

題名『ナゴヤ歴史探検』、副題(大人も知らなきゃ恥ずかしい)という、郷土の

歴史を学ぶ中学生に配られている副読本でもあります。

nagoya.jpg

さて、この白鳥キャンパスにほど近い史跡とは? 

本の中から2か所。地下鉄神宮西駅を降りて西に

向かって歩き出し、寺社の間を抜けてくると堀川

の手前に何やら鬱蒼とした森の中に佇む小山。

目立たぬ中にも、霊気を感じると思えば、白鳥古墳。

6世紀の中頃この地を収めた尾張氏の墳墓とのこと。

ただし、その地の縁起によれば日本武尊に繋がると

いう説もあり。

さらに、堀川に出て橋を渡るとキャンパス手前に広がる貯水池。この池自体は江戸

時代から白鳥貯木場と呼ばれる広大な木場の一部にすぎず、この白鳥キャンパスも、

堀川と行き来する木曽ヒノキの一大集積地(池)の跡地とのこと。後者の活況振り

は、本からだけでは十分に知ることはできず、傍らにある中部森林管理局名古屋

事務所内の歴史館にてさらに確認することが可能です。 

 (しろとり図書館スタッフ:東空)  

                     

木に学べ

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皆さん、法隆寺に一度は行ったことがあると思います。あの壮大な建築物を仰ぎ見ると、何とも言えない気持ちになりますね。

これは、その法隆寺金堂、薬師寺金堂・西堂などの復元を果たし、飛鳥時代から受け継がれた寺院建築の技術を後世に伝え、

「最後の宮大工棟梁」と称された西岡常一氏が、自身の手掛けた寺社を通して宮大工とは、棟梁とは、そしてお堂や塔にを作る木

(宮大工にとっての木はヒノキなのだそうです)や道具について、半生を交えて語り下ろした作品です。

kini.jpg

樹齢千年のヒノキで作った法隆寺は千年残る。蹈鞴を踏んで砂鉄から作った鉄は千年もつ。

半日かけて打ち込む和釘は千年抜けないと棟梁は語ります。千年単位でのものの捉え方に圧倒されました。

しろとり図書館に同作者の本が所蔵されていますので、良ければ手に取ってみてくださいね。

名古屋の図書館スタッフ:もくもく

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