スタッフ: 2024年8月アーカイブ
「圧がすごい・・・」
それぞれ工夫を凝らされた装丁の新刊本が居並ぶ中、この本は抜群に目をひいた。
分厚い。6.6cmもある。うたたねの枕にちょうど良い高さだ。
「おっも⁉」
しかも重さは1.2kgあった。ダンベルかな。
発刊当時、出版社公式Xに「書店員のみなさま、読者のみなさま、腕に大きなご負担をおかけし恐れ入ります」と投稿されたとか。図書館員も仲間に入れてほしかった。
どんな本かと調べてみたら、著者1994年のデビュー作から始まる「百鬼夜行シリーズ」最新刊ということだった。シリーズ開始30年目、そして前作から17年ぶり。ファンはさぞかし待ち望んでいたに違いない。
「面白いんだろうな。デビュー作から続いているなんて著者のライフワークみたいな大事な作品なんだろうな。」
池袋ウェストゲートパークシリーズを愛読している身としてはがぜん興味を覚えた。
よし、前作を全部読んでからこれを読もう。私は決意した。
本学図書館が所蔵している同シリーズは
『姑獲鳥の夏』
『魍魎の匣』
『狂骨の夢』
『鉄鼠の檻』
『絡新婦の理』
『塗仏の宴:宴の支度』
『塗仏の宴:宴の始末』
以上7冊。積み上げてみると高さは驚愕の30cm。新書版だよ?
なるほど、"鈍器"。
しかし読み始めてみると重さなんて気にならない。
個性的な登場人物たちと散りばめられた謎・事件。
古書誌京極堂が語る蘊蓄は味わい深く、伏線となり、ミステリに厚みを加えていく。
あまりに錯綜する状況は「潜水艦の窓からクジラを見ているよう」だ。
事態が大きすぎて読者にも全容は掴みようがない。
しかし物語終盤、それらが一気に収束していくのだ。
見事というほかない。
シリーズ7冊と本書を読み終えた私にも、きっと大量の蘊蓄と確かな筋力が備わったに違いない。
京極夏彦著、百鬼夜行シリーズ最新刊『鵺の礎』はしろとり図書館、そのほかは瀬戸図書館にあります。
どうぞお試しあれ。
※上記以外に未所蔵のシリーズが2冊あります。
瀬戸の図書館スタッフ とらねこ探偵ミロ
『祖母姫、ロンドンへ行く!』
(残念ながら本学には所蔵なし。名古屋市など愛知県内の図書館にはあります)
前評判が高く、気になっていた本です。読了しました。語り口が軽快で、ユーモアもあり、とても読みやすく、わりとあっという間に読めました。
筆者が若い頃、イギリス留学の経験があることから、80歳を過ぎた祖母のお供をしてロンドンを旅行することになったのです。
飛行機はファーストクラス・移動はすべてタクシー・宿泊はロンドンの一流ホテル(料金なんて気にしない、うらやましい!)、大英博物館やロンドン塔などの観光・今はなくなってしまったロンドン三越や老舗一流デパートのハロッズでの買い物などの出来事がいちいち面白く、また姫たるおばあちゃんの発する言葉や、ホテルのバトラーたちの気遣いなど、うならされることも多々。うーん勉強になる。
単なる観光エッセイではありません。孫と祖母の旅だからこそ読後にほんわりと心が温かくなり、じんわりと涙も。そして!こんなゴージャスで、わがままいっぱいで、素敵な旅をしてみたいとしみじみ思うのでした・・・
(瀬戸の図書館スタッフ:せっとん)
コミュニケーションが大切だと言われる昨今ですが
皆さん、自信ありますか
私は大の苦手です
いくつになっても自信なんて持てないままです
図書館の仕事なら本に向き合っていればいいんじゃない?
なんて、世間一般には思われていそうですがとんでもない
図書館のカウンターには日々、学生の皆さん、先生方、大学の職員、
そして学外の利用者さんや業者さんもやってきます
常連さんばかりではありません、一期一会の方もいらっしゃいます
そんな皆さんを相手に本の貸し借りだけでなく
質問に答えたり、本探しのご相談を受けたり...
時には
講義にお邪魔して図書館の利用方法や検索の仕方を
大勢の皆さんの前でご紹介することもあります
そんな時はいつも
緊張して震えあがりながら人前に立っています
そんな日々の中、こちらの本を見つけました
『「人前で話す」怖さを消す方法 : 話し方が変わる45のプチレッスン』
フリーアナウンサーの坂野典子さんがその経験から
思いを口に出して伝えることの大切さや、
上手に話さなくても失敗しても大丈夫だということを教えてくれる本です
簡単な言葉で、どこからでも読めるよう工夫されています
この本を読んで、少し心が軽くなったような気がしました
それでも現実はなかなか、思うようにいかないものですが...
人前でのやり取りに苦手な気持ちがある方に
この本が届いたら良いなと思います
(図書館スタッフ:るん)
ミステリーを始め、幅広いジャンルで活躍する赤川次郎。
多くのミステリー小説シリーズが人気で、あまりにも有名な作家である。
テンポ良く会話が進んで、読みやすい文章。
気に入ったシリーズが見つかると、つい次々と読んでしまう。
シリーズといっても、順番に読まなくても大丈夫。
中でも長く愛される「三姉妹探偵団」シリーズを紹介したい。
タイプの違う美人三姉妹。三姉妹の動くところ、なぜか事件が起こる。
魅力的な三姉妹が、各自の特徴を生かして毎回大活躍!
(瀬戸の図書館スタッフ:emirin)
ごきげんよう、スタッフのかえるまんじゅうです。
昨年、日本での上演40周年を迎えたミュージカル「キャッツ」
名古屋でもロングラン上演していましたね。
数年前には映画にもなったので、そちらを見た方もいらっしゃると思います。
このミュージカルの原作、実は詩なのです。
『キャッツ : ポッサムおじさんの実用猫百科』
T.S.エリオットによる詩にアンドリュー・ロイド・ウェバーが曲を付けたものが
みなさんもご存じのミュージカル「キャッツ」です。
こちらは絵本作家のエドワード・ゴーリーが挿絵をつけたもので、ダークな作風で知られる彼の他の作品とは違って愉快でかわいらしい一冊です。
詩なのではっきりとしたストーリーはないのですが、劇場猫、泥棒猫、マジシャン猫など個性豊かな猫たちがたくさん登場します。きっと一匹はお気に入りの猫が見つかるのではないでしょうか。
ちなみに筆者のお気に入りは鉄道猫のスキンブルシャンクスです。
(なごやの図書館スタッフ かえるまんじゅう)
過去に放映された TV バラエティ番組で「しくじり先生、俺みたいになるな!!」
(テレビ朝日系)がありました。大失敗を起こした芸能人本人が先生となり、その大
失敗の内容とその後どうなったかを生徒役芸能人の前で語ります。失敗とは言って
も極めつけの大失敗。その失敗がどのような状況で起こり、なぜ失敗し、それがど
うして繰り返されてしまったのか。生徒と視聴者の糧となるように面白おかしく語
られます。
この大失敗とどう向き合うと良いかを整理し、また励ましてくれるのが、工学
博士で「NPO法人失敗学会』を設立された畑村洋太郎先生。第一章にて「やらか
した時は、まずは自分を守ろう」と説いています。失敗を見つめるには時間がか
かる。前向きなエネルギーが貯ってからでいい。まずは逃げろ、遠ざかれと説か
れています。(例えば、「逃げろ」とは、交通事故の現場から「逃げろ」という
ような意味ではなく、精神的に追い詰めて来る自分自身から自分の中で距離を置
けということ)その後、何故失敗したのか、その分析や糧にする方法を身につけ、
「失敗を恐れることなく、果敢にチャレンジできるような自分(人間)になろう」
ということが取り上げられています。 『やらかした時にどうするか』
(しろとり図書館スタッフ 東空)
、
こんにちは、スタッフゆまたろうです。
私は極度の高所恐怖症なのですが、
飛行機に乗るのは大好きです。
離陸時のあの爆音と加速感はたまりません。
ということで、飛行機に乗りたくてたまらなくなったので
北海道に行ってきました。
今回は、北海道旅行プランを作るときに
役立った本を紹介します。
貸出も可能なので、
みなさんもぜひ旅のお供にご活用ください!
(なごやの図書館スタッフ ゆまたろう)