スタッフ: 2020年4月アーカイブ

皆さまごきげんよう、スタッフのかえるまんじゅうです。

新年度になったものの、区切りのはっきりつかないままの日々に少々うんざりしているのではないでしょうか。

そんな時には思い切って何かしらの物語に没頭するのも良いですよ。

現実ばかりみているのはしんどいものです。

主に古い名作が多く所蔵されている「青空文庫」にも

探してみると、なかなかに刺激的な作品があったりします。

その中でも私がおすすめするのは、谷崎潤一郎『痴人の愛』です。

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〈あらすじ〉

真面目な会社員である河合譲治は、ある日カフェの女給をしていた少女ナオミを見初めて

家に引き取って育てることにした。少女は成長するにしたがって小悪魔的な魅力を放ちだし、

河合は彼女に魅了され翻弄されて、次第に破滅していく。

紫の上計画が思わぬ方向に行ってしまった・・・という話です。

耽美派を代表する文豪・谷崎潤一郎の代表作であり、入門にもふさわしい読みやすい作品です。

時間を持て余し気味の今こそ、挑戦してみてほしい作品です。

※谷崎潤一郎『痴人の愛』は、青空文庫のからすぐ読めます。タイトルをクリックして下さい。

(なごやの図書館スタッフ かえるまんじゅう)

皆様、元気に過ごしていますでしょうか。図書館スタッフるんです。

三つの密やうがい手洗いなど、新型ウイルス対策が叫ばれている
日々ですが、新型ウイルスに限らず、健康でいたいもの。
たっぷり睡眠をとって、ごはんをしっかり食べて、
できたら家でもちょっと体を動かして!

体を動かしたら今度は頭もエクササイズしてみましょう。

簡単なことでいいんです。
新聞、雑誌なんでもいい、目でちょっと文字を追ってみる。
その文字から意味を考えて、ちょっとだけ想像力を働かせてみる。

例えば今回の企画、青空文庫からはこんな小品を見てみてはいかがでしょうか?


太宰治 『

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太宰治、っていうと『人間失格』だとか有名作品があって
教科書に載ってた作家、みたいなイメージでしょうか。

でもこの『』は一本の小説ではなく、たぶん太宰自身の
ちょっとしたアイデアやメモ、思いついたフレーズの
集まったもの、という感じ。

最初から読んでも途中から読んでもいいし最後まで読まなくてもいい。
たった二文字の言葉もあったりします。

でもなんだかおもしろい。

太宰治、という作家が書き留めた、一片の葉っぱのような言葉たちを
ちょっと味わってみませんか。思ってもみなかった面白いアイデアや
いろんな感情がわいてくるかもしれませんよ。

そしてこっそり、最後の一文をこんな時期の心の支えにしたいスタッフでした。

※太宰治著『』は、青空文庫からすぐ読めますよ!←タイトルをクリックして下さい。

(図書館スタッフ るん)

こんにちは。スタッフの春です。

自宅からすぐに読める「青空文庫」からの文学作品。

本日は、梶井基次郎の『檸檬』です。

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高校生の頃に読んだ小説ですが、その時は、実はいまひとつ

ピンとくることがなかった作品でした。

先日、久しぶりに読み返してみると舞台となっている 京都の町の色や景色、

果実の匂いまでもが鮮明に感じられるような気がして、はっとしました。

あっという間に読める短い小説ですが、なんてことのないような

一日の情景がぎゅっとつまっています。

主人公の男は肺を患っているので、モデルは著者の梶井基次郎自身なのではないでしょうか。

気持ちが沈んだり、晴れやかになったり、疲れたり、愉快な気分になったり・・・

一日の中でめまぐるしく変わる主人公の感情が、人間らしくて、

自分にも重なる部分を発見し、なぜかとても身近に感じられた一冊です。

  

もしこの作品が気になった方がみえたら、ぜひいつか京都にある書店 丸善へ行ってみてください。

小説の中にでてくる書店は、京都の丸善なので、ここには"檸檬"推しが店内に

いろいろあるのですが、中でもおすすめなのが併設されているカフェです。

メニューに『檸檬』がモチーフになったレモンケーキがあるのです。

おいしいレモンケーキと一緒に文学気分も味わえますので、おすすめですよ。

 

※梶井基次郎著『檸檬』は、青空文庫のからすぐ読めます。タイトルをクリックして下さい。

 

 

(なごやの図書館スタッフ 春)

皆様いかがお過ごしでしょうか、図書館スタッフの勝山道です。

世の中は新型ウイルス感染拡大の渦中にあり、ここ名古屋学院大学でも授業開始日の遅延や校舎内への立ち入り制限など対策が行われています。
県から外出自粛が呼びかけられていることもあり、どうしても気持ちが沈みがちな方も居られることでしょう。
 
こんな状況下であるからこそ図書館として行動したいのはやまやまですが、残念ながら図書館も5/9までは臨時閉館となっております。館内に所蔵している図書を紹介しても、それを皆様に直接お届けすることは難しいのです。
 
そこで考えました。皆様は青空文庫というWebサイトをご存じでしょうか。
当サイトから引用しますと......
 
 青空文庫は、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、図書館のようにインターネット上に集めようとする活動です。
 著作権の消滅した作品と、「自由に読んでもらってかまわない」とされたものを、テキストとXHTML(一部はHTML)形式に電子化した上で揃えています。
https://www.aozora.gr.jp/guide/aozora_bunko_hayawakari.html より)

......というサイトです。
 
要するに、ずいぶん昔の小説が自由に読めるということです。

ずいぶん昔?なんだ古いやつかあと思ったそこのあなたにこそ勧めたい!
これは私の持論ですが、面白い作品とはいつになっても古さを感じないものです。
もちろん、執筆された時代の違いによる文体や字体の変化などはあります。それが弊害となって読みづらいこともあるでしょう。
しかし、そこにある作品の面白さはそうそう古くなるものではありません。
だからこそ作品とは後世に残っていくのではないでしょうか
 
ということで、これからこのブログでは週二回、【部屋の中で見る青空】と題して青空文庫に所蔵されている作品を紹介していきます。
暇を持て余している方もそうでない方も、一度騙されたと思って読んでみてください。
きっと面白い作品に出会えるはずです。
 
さて前置きがずいぶんと長くなってしまいました。本日の作品紹介は手短に行きましょう。
 
芥川龍之介のです。

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このなかなか写真映りが良い芥川は若くして自殺した短編小説の名手とのことです。
『羅生門』や『蜘蛛の糸』など著名な作品も多く、名実ともに日本でもっとも有名な小説家の一人なのではないでしょうか。
『鼻』もそんな芥川の短編の一つ。コンプレックスを抱えながら生活する男の話です。
短いゆえにこれ以上の紹介は難しいところですが、そこは短編。読むのに十分もかかりません。ぜひお気軽にどうぞ。

先述の通り、これから週二回はこのような形で青空文庫の所蔵作品を紹介していきます。
よろしければお付き合いください。

それでは失礼します。

 

※芥川龍之介著『』は、青空文庫のからすぐ読めます。タイトルをクリックして下さい。

(図書館スタッフ 勝山道)

皆様こんにちは、図書館スタッフの勝山道です。

日頃としましては昨日が入学式、のはずでしたが......。

今も世の中荒れ放題。式典が中止になってしまったり授業の開始日程が遅れたり、世間の混乱を思えばそれは収まりつつあるようにも感じますが、まだまだこれからという雰囲気もあります。皆様お気を付けください。

 

それはそうと本の紹介です。極力大学生活に関係しそうな本を、という建前のもとに趣味を推し出していきましょう。

東大卒プロゲーマー』という本です。

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著者はプロゲーマーとして国内外で活躍しているときど選手。
情熱大陸に出演されたこともありますから、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、プロゲーマーって何?知らんけど?という方もいらっしゃることでしょうが、この場では説明を省きます。できることであればググっていただきたい。

 

本著は著者であるときど氏の半生を振り返る、言ってしまえば自伝本です。
しかしそこは東大卒プロゲーマー、その生活形態に組み込まれた努力は具体的かつ実用的。

何かを学ぶという点において他方で構築された方法や概念はまた他方で流用できる。

あくまで個人的な解釈ですが、そういった無駄のない思考回路の構築と洗練が詰まっている本ではないかと。

 

そう、大げさに言ってしまえばこの本は実用書としての側面も持っているのです。
ゲームはどこまで行ってもゲームですが、それを言ってしまえばサッカーや野球のプロ選手もサッカーや野球という遊びを真剣にやっているだけのことです。
それが何であれ、真剣に何かに打ち込む姿というのはかっこいいものです。

  

......さて、これは本当に『東大卒プロゲーマー』の紹介になっているのか?
不安は拭えませんがそれはそれ。
年度が替わって心機一転、とはいかないところもある今時分。
ぜひ皆さま、暗いことばかりではなく楽しいことに邁進してください。

それでは失礼します。

(しろとり図書館スタッフ 勝山道)

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