<06>図書館スタッフ: 2021年11月アーカイブ
こんにちは。小豆です。
今回も児童書から紹介させてください。
タイトルは
『十五少年漂流記』
原題は、
2年間の休暇
15人の少年たちが漂流後、ほぼ2年間無人島で生活するお話です。
子供の頃に読んで、内容は忘れてもこのタイトルは、ずっと記憶にあって無意識に私のお気に入りとなっていました。
読み返してみて、
山を走り回り、基地を作って遊んでいた子供の頃の私が好きそうな内容でした。
8歳くらいから15歳くらいの少年、15人。
頭の良い子たちです。
学校での勉強もよくできた優秀な子たちのようです。
自然のこと、潮の満ち引き、季節のようす、地球のどのあたりか予測を立てること
などなど、学んだことを活かしています。
勇気と行動力もすばらしいです。
人は15の時にすべてを知り、その後、少しずつ忘れてゆく
そんな言葉を思い出しました。
まさに、彼らの知りうるすべてを駆使しての2年間だったと思います。
途中、どのシーンか忘れましたが、泣けてきました。泣けるシーンではなかったと思います。
その時、私が感じたのは、私たちもこの世で、この地上で、ある意味、探検、冒険をしているようなものではないか、ということです。
終わりの見えない、実際には終わりはあるのですが、そのことをあまり意識しないで、来る日も来る日も、生きるために働き、時に休息、安らぎのひとときを過ごして、また働く。
この繰り返し。
栄華を極めたソロモンも
空の空。
地上の営みは空しいと言っています。
けれど、彼は最後に大切なことにたどり着きました。
話が逸れましたが、探検のお好きな方、子供たちの無人島生活、
一緒にハラハラドキドキしてみませんか。
『十五少年漂流記』おすすめします。
(図書館スタッフ:小豆)
表紙がとてもかわいくて手に取ってみました。
よく知ってる話だけど
読んでみたくなる本です。
あたたかくて切ない物語ですね。
泣けてくるというか心が苦しくなります。
幸せってこんな切なさを胸に抱えた中にあるものかもしれませんね。
個性的な四姉妹ですが
家族を一番に想っていることがよく伝わります。
お母様の愛情は素晴らしいです。
娘たち一人一人をよく理解して
尊重し、必要な助けと
忍耐ある見守り。。。。
『若草物語』ぜひ一度、手にとってみてください。
表紙だけでも楽しめます。きっと読みたくなると思います。
(図書館スタッフ:小豆)
外国の映画を見ていると
機知にとんだ会話を見かけますよね。
「ずいぶんとお早い出勤だねえ。」
なんて大遅刻した人に向かっていってたりするアレ。
こうした会話や話法は「アイロニー(irony)」なんて呼ばれています。
アイロニーは日本語だと「皮肉、あてこすり」などと訳されます。
欧米の文化の中ではよく用いられ、文化理解をする上でも
割と重要視されてたりするようです。
そしてこのアイロニーに似た言葉で「サーカズム」(sarcasm)
というものもあったりします。
こちらは日本語では「嫌み」なんて訳されてますが、
皆さん「皮肉」と「嫌み」ってどう区別してますか?
意外に難問ではないでしょうか。
実は英語の「irony」や「sarcasm」という言葉は
更に広義に捉えられていて、いまだにどのように定義するか
学問的に議論がされ続けている概念なんです。
そんな一端を知ることができる本をご紹介します。
『「皮肉」と「嫌み」の心理学』
翻訳本なので文体にちょっとクセがあり
作者の背景が欧米社会であることから
例などがちょーっとなじみがなかったりと
スラスラとは読めない部分もあるかもしれませんが
言語学や文学、国際文化理解、心理学、哲学
この辺の学問に足を突っ込んでいる諸学生には
ひとつの扉を開くような本かもしれません。
試しに読んでみませんか?
(図書館スタッフ:るん)