「キリスト教」と一致するもの

暦を紹介 その7

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その7です。
さて、前回までの復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、死と復活に関わる暦を紹介しています。
死と復活に関わる暦はこちら↓

1.  四旬節(受難節・レント)
  ・灰の水曜日
  ・受難週
   (日曜日) 棕櫚の主日
   (木曜日) 洗足木曜日
   (金曜日) 受難日(聖金曜日)
2. 復活節
  ・復活日(イースター)
  ・昇天日

死ぬまでの四旬節(受難節・レント)と復活してから復活節の2つの季節があります。
今回は1. 四旬節について。
と、書いておいてなんなんですが、私としては四旬節より受難節かレントの方が呼び慣れているのですが・・・四旬節が主流になってきているようなので、それで今回は四旬節で紹介していきます。

四旬節、しじゅんせつと読みます。
四旬は40日という意味です。
復活日(イースター)の46日前からなんですが、日曜日を除くと40日前の水曜日(灰の水曜日)から復活日の前日(聖土曜日)の期間をさします。イエス・キリストの十字架の死(受難)をおもって過ごす悔い改めの季節です。日曜日を除くのはイエスが復活した曜日でイエスの復活を喜んで記念する日ということで除かれています。

大切なイエスの苦しみを思って過ごすということで、贅沢をしない、例えば肉を食べないとか、断食するとか、断酒するとか、パーティーの自粛が行われていました。昔は厳しく節制するものだったようですが、私の周辺の感覚でいうとクリスマスにツリー飾るかんじでお菓子やめるとか、勉強するとか、なんとなく節制してイエスの受難を思い起こしながら過ごす時期ってかんじです。
テーマカラーは紫色です。これ誕生に関わる暦の待降節(降誕前節、アドベント)と同じ色なんですねー。

そんな四旬節、いつからいつまでかの基準になる復活日が、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決まっているので、毎年日付が変わってしまいます。早くて3月23日、遅いと4月25日、一か月以上も復活日が移動するので四旬節も早くて2月4日、最も遅い場合は3月10日がスタートになります。その四旬節の初日を「灰の水曜日」と呼びます。長くなったので詳細は次回!

(伝道師じゃないほう)

暦を紹介 その6

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その6です。
さて、前回までの復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、誕生に関わる暦を紹介しおえたところです。
誕生前後に関わる暦の次は、ドラマなら幼少期→思春期→青年期になりそうですが、暦を見てみましょう。

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あ、ちょっとだけ③の四旬節前という季節が入っていますが、なんというか①と②の間にある通常運転の時期のような・・・(なのであえて言わない場合もあり)。で、その小さな③を飛ばすと・・・②これは「死と復活の季節」

誕生の次はなんといきなり死。
いや、さすがに生まれてすぐ十字架にかけられて殺されたのではなく(あやうく殺されそうになることはあったけれど)、イエスは30歳ぐらいで宣教活動を始めて3年ほどで十字架にかけられたとされています。
なんだか細部まできっちりしたいと思うと宣教の時はなんでやんないの?という気にもなりそうですが、イエスの誕生をなぜ喜ぶのかというと、十字架の死と復活によって私たちを救ってくれる救世主が産まれたことを喜んでいるから。でもイエスを十字架の死に追いやったのは何か、そして殺されてしまうことを知りながら独り子イエスを地上に与えてくださった神様から私たちへの愛の大きさを誕生と死と復活をギュッとくっつけることで、よりくっきりと表現してくれているような気がします。

ということで次回はこの② 死と復活の季節の紹介を頑張りますよー。

(伝道師じゃないほう)

暦を紹介 その5

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その5です。
さて、前回までの復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、今は誕生に関わる暦を紹介しています。
誕生に関わる暦はこちら↓

1. 待降節(降誕前節、アドベント)
2. 降誕節
   ・降誕日(クリスマス)
3. 公現日(エピファニー)

今回は3. 公現日(エピファニー)について。
クリスマスの〆にあたるのが公現日、読み方は「こうげんび」です。見慣れない単語ですよね。私も教会以外で聞いたことないです。
説明しにくいんですが、イエス・キリストの誕生を祝いに異邦人、つまりユダヤ人じゃない外国人の博士たちがやってきて、イエスを拝んだことを記念している日です。
なんで記念してるかというと、イエスは人種の隔てなく全ての人を平等に救うためにお生まれになった象徴的な出来事だからです。
それが毎年1月6日と決まっています。そして1月6日の後の日曜日までが降誕節、クリスマスの季節です。

(伝道師じゃないほう)

暦を紹介 その4

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その4です。
さて、前回までの復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、今は誕生に関わる暦を紹介しています。
誕生に関わる暦はこちら↓

1. 待降節(降誕前節、アドベント)
2. 降誕節
   ・降誕日(クリスマス)
3. 公現日(エピファニー)

今回は2. 降誕節について。キリスト教の暦の中で最も有名な季節ですね。
降誕節、読んで字のごとく、神様のところからイエス・キリストが地上に降ったことをお祝いする季節ということです。ま、つまりクリスマスの季節。12月25日に始まります。そう、12月25日に始まるんです。日本だと12月25日の夜にはもうクリスマスの飾りつけなんて町から消えてなくなってますが、キリスト教では1月6日(←これが次回紹介予定の3. 公現日(エピファニー))の期間がクリスマスのメイン!
ちなみにテーマカラーは白です。さて次回は3. 公現日(エピファニー)について。

(伝道師じゃないほう)

奨励動画 第5回「人生は空しい...か?」

今週のチャペルアワーの奨励(礼拝説教)の動画配信のご案内です。
第5回は、「人生は空しい...か?」というタイトルで、増田喜治先生(リハビリテーション学部教授)が奨励をご担当くださいました。



・5月26日(火)13時~
 奨励者:増田喜治先生(リハビリテーション学部教授)
 奨励題:「人生は空しい...か?」
 聖 書:旧約聖書 コヘレトの言葉 1章1~2節、4章9・12節、12章13~14節

一応補足しておきますと、このハイクオリティな動画編集はキリスト教センターの職員が行なったものではありません!増田先生がお知り合いに依頼されて編集してもらったそうです(笑)
映像技術はもちろんのこと、増田先生のお話からも"パッション"が伝わってくる映像になっています。

チャペルに集ってはいなくても、ぜひ心穏やかに神さまに心を向けつつご視聴ください。
なお、次回以降の配信スケジュールは以下の通りです。

・6月2日(火)13時~
 奨励者:黒柳志仁先生(国際文化学部准教授)

・6月9日(火)13時~
 奨励者:髙見伊三男先生(スポーツ健康学部教授)

乃木坂46新曲『世界中の隣人よ』のキリスト教的考察

乃木坂46ファン必見!?伝道師による前代未聞の「乃木坂46×キリスト教」のコラムです。

2020年5月25日、乃木坂46の新曲『世界中の隣人よ』(作詞:秋元康/作曲・編曲:taka)のミュージックビデオが公開されました。新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、自分たちに何かできることはないだろうかというメンバー自身からの問いを受けて制作された曲だそうで、自粛を続けることの大切さや、医療現場などで日々必死に頑張っておられる方々への応援などがこの曲には込められています。MVは、それぞれのメンバーの自宅などでリモートで撮影した映像が使用されており、メンバーたちもまた一人の当事者として自粛を続けている様子がうかがえます。


ところで、僕自身は別に乃木坂46というグループの熱烈なファンというわけではないし、彼女たちの活動を常日頃から見守っているわけでもありません。なんなら、「乃木坂46の曲のタイトルを一つ挙げてください」と言われたら、僕はこの「世界中の隣人よ」だけしか答えられません。では、どうして今回、この曲に着目したのか。それは、この曲のタイトルの中にある「隣人(りんじん)」という言葉が気になったからです。

「隣人」、この言葉はキリスト教の重要なキーワードの一つです。キリスト教の祖である「イエス」という人物はかつて、人々に次のような教えを説きました。「隣人を自分のように愛しなさい」(新約聖書 マタイによる福音書 22章39節ほか)。これは、元々は旧約聖書のレビ記19章18節に書かれている言葉で、イエスはそれを「最も重要な掟の一つ」として引用したのです。

隣人という言葉は普通、「となり近所に住む人」というような意味でしか使われません。「アパートの隣人から騒音に関する苦情がきた」とかですね(例えが悪くてすみません...)。まぁだからこそ、僕はこの曲のタイトルを見たときに「おっ」と思ったわけです。ちなみに、作詞を手掛けた秋元康氏がキリスト教の信者であるなどということは聞いたことがありません。でも、様々な分野に精通しておられる秋元氏ほどの人物であれば、「隣人愛」という言葉も、またその言葉が実は聖書に由来しているということも、きっとご存知なのではないかと想像します。

「隣人愛」という言葉自体はこの曲には使われていませんが、以下のようなフレーズがあります。

  隣人よ そこにいて あなたの想いは伝わっているから
  手を握らなくても そのは分かち合えるよ

アイドルグループの歌う楽曲にありがちなキーワードとして「愛」という言葉が挙げられるかと思いますが、この曲の中で歌われている「愛」は、他の曲に見られるような「性愛」を意味するものではありません。見やすいようにボールドで強調しておきましたが、上の2行の歌詞を囲い込むようにして「隣人」と「愛」という言葉が配置されているのがお分かりいただけるでしょうか。「性愛」ではなく、またただの「となり近所に住む人」への愛でもなく、「自分以外の他者」「世界中のあらゆる人」への愛、つまり「隣人愛」について歌われていることが、巧みに構成されたこの2行の歌詞には暗に示されているのだと読み取れるわけです。

もう一つ、気になった歌詞がありました。

  隣人よ 微笑んで 私と一緒に歌ってください
  壁の向こう側に この声は聴こえていますか?
  お互いに一人じゃないとわかって...

この中に「壁(の向こう側)」という言葉が出てきます。「壁」というと、僕はある聖書の言葉を思い出します。「キリストは、私たちの平和であり、二つのものを一つにし、ご自分の肉によって敵意という隔ての壁を取り壊し、」(新約聖書 エフェソの信徒への手紙 2章14節)。イエス・キリストは、異なる誰かと誰かの間に存在する「隔ての壁」を取り壊し、和解と一致、そして平和を実現してくださるお方である...。イエスが人々に教えた「隣人愛」を実践することで、自分と他者との間には「平和」が生まれる。そのように信じています。

ただ、今回この曲を聴いて思ったのは、「壁は絶対に取り壊さなければならないものなのか?」ということです。人間が他者との間に「壁」を作るのは、自分を守るためであり、自分の中に踏み込んでほしくない領域があるからです。それは、たとえば家族であっても同じで、「隠し事はしてはいけない」などと言って、親が子どものプライバシーを侵害するようなことがあってはいけません。夫婦でも、家族同士でも、親友同士でも、お互いの間に取り壊してはいけない「壁」が存在するのです。

もしかすると、隣人愛というのは、「壁の向こう側の誰かへの愛」というように表現できるものなのかもしれません。キリスト教においては、他者との間にある壁を乗り越えたり壊したりして実践するような愛が「隣人愛」であると聴くことがありますし、僕自身もそう思ってきたのですが、「隣人よ 微笑んで 私と一緒に歌ってください/壁の向こう側に この声は聴こえていますか?/お互いに一人じゃないとわかって...」という歌詞を聴いたとき、必ずしもそうじゃないのかもしれないという思いに至りました。壁の向こう側にいたとしても、それが誰か分からないとしても、その人のことを覚え、祈ることができるならば、それこそ本当の「隣人愛」なのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の影響下においては、支え合いの精神、他者への愛、つまり「隣人愛」が不可欠です。自分勝手な行動によって、知らぬうちに、誰かを苦しめてしまうようなことがあってはならないからです。
乃木坂46のメンバーの思いが、この曲を通じて多くの人の心に届けられますように。そして「隣人」を自分のように大切にする愛が世界中に広がり、この危機を皆で乗り越えていけますように。

暦を紹介 その3

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その3です。
さて、前回までの復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、暦をこんなふうに3つにわけて紹介していくことになっています。

① 誕生
② 死と復活
③ その後

そして今回は①の誕生に関わる暦を紹介します。
誕生に関わる暦はこちら↓

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これはイエス・キリストの誕生を記念する降誕日(クリスマス)を中心にした季節で、キリスト教の新年の季節です。誕生から始まるって、新しい年むかえるぞって気分になりますよね。
これはさらに3つに分けられます。

1. 待降節(降誕前節、アドベント)
2. 降誕節
   ・降誕日(クリスマス)
3. 公現日(エピファニー)

ではでは、まず1. 待降節(降誕前節、アドベント)のことを紹介していきます。
待降節って漢字にも表れていますが、神様のところからイエス・キリストが地上に降るのを待つ季節ということです。クリスマス前の準備期間といえます。
(降誕前節、アドベント)ってところにあるアドベントって言葉、クリスマス前にアドベントカレンダーという毎日一か所封を開けてチョコレートが出てくるようなものを見たことがあるのでは?あれはこういうところからきているものなんです。
本学もアドベントの期間になるとクリスマスツリーの点灯や、飾りつけをします。
アドベントの期間は毎年変動するのですが・・・(これまたやっかいな!)11月30日に最も近い日曜日からクリスマス前の4週間をいいます。って書いても混乱するのでカレンダーであらわすとこんな感じです↓。

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ちなみに一番長い場合11月27日(日)~12月24日(土)で短いと12月3日(日)~12月24(日)になります。
この時期のテーマカラーは紫色。意外ですよねー。絶対に緑か赤か白か金か銀か!だと思いますよね。紫色の季節ってイメージまったくないですもんね。しかも紫色のメインの意味は「悔い改める」に代表されるようなクリスマスが来るぞ!ワックワク(!!?)なイメージとはちょっと思ってもみない方向です。これはなぜか・・・それはまたこの後の季節を紹介していってからにしたいと思います。ではでは長くなったのでまた次回!

(伝道師じゃないほう)

暦を紹介 その2

キリスト教の暦(こよみ)を紹介していこうという企画、その2です。その1はこちら。ということですすんでいきたいと思います。

さて、前回の復習としてキリスト教の暦(こよみ)はイエス・キリストの生涯を誕生のエピソードからたどっていくようにできていて、暦をこんなふうに3つにわけて紹介していこうと思います。

① 誕生

② 死と復活

③ その後

そして今回は①の誕生から!といいたいところ、もう一つ先に、説明しとかなくてはということで、この一覧、をご覧ください。

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やたら( )が多くて見にくいですね。

呼び名が複数あるものは代表的な漢字表記で統一して他のものは( )でくくっていますが、同じものです。プロテスタントでは名称などが統一されてないので、ここで紹介したものと異なる場合もあります。ちょっと前までそんな呼び方してなかったということもよくあります。

季節と二文字下げて「・」で表記してあるのはその季節の祝日(重大な出来事があった記念日)です。

うーん、長くなってきたので、次回この①の部分

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ここの紹介をしていきたいと思います。お楽しみに!

(伝道師じゃないほう)

奨励動画 第4回「#StayLove」

今週のチャペルアワーの奨励(礼拝説教)の動画配信のご案内です。
第4回は「#StayLove」というタイトルで、柳川真太朗氏(伝道師・キリスト教センター職員)が奨励します。

チャペルに集ってはいなくても、ぜひ心穏やかに神さまに心を向けつつご視聴ください。

なお、次回以降の配信スケジュールは以下の通りです。

・5月26日(火)13時~
 奨励者:増田喜治先生(リハビリテーション学部教授)

・6月2日(火)13時~
 奨励者:黒柳志仁先生(国際文化学部准教授)

・6月9日(火)13時~
 奨励者:髙見伊三男先生(スポーツ健康学部教授)

配信予告

明日は奨励動画配信の日です。
第4回は「#StayLove」と題して、柳川真太朗氏(伝道師・キリスト教センター職員)が登場します。

・5月19日(火)13時~
 奨励者:柳川真太朗氏(伝道師・キリスト教センター職員)
 奨励題:「#StayLove」
 聖 書:ヨハネの手紙一 4章16節

お楽しみに。

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