<06>図書館スタッフ: 2024年4月アーカイブ
独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表した
エドワード・ゴーリー。
初めて読んだ時、色々な意味で衝撃的であった。
『不幸な子供』は、不幸があっても少しは良くなるのかな?と思いきや、すごい。
不幸、また不幸の連続。主人公の子供は最後まで、徹底的に不幸になる。
ここまで不幸か~、と思うが、テンポ良い文章と幻想的な線画のせいか
そこまで暗い気持ちにはならない。
熱狂的なファンがいる作家というのもなるほど、と感じた。
(瀬戸の図書館スタッフ:emirin)
今回はアメージングなお話です。
年に1~2度見る映画アメージング・グレイスから
イギリスの政治家ウイリアム・ウイルバーフォースが
当時、普通に行われていた奴隷貿易廃止に尽力する映画です。
その映画の中で有名な讃美歌アメージング・グレイスが歌われます。
そしてその歌詞を書いたジョン・ニュートンもこの映画に出てきます。
政治の道に行くべきか神に従う道に行くべきか
ウイルバーフォースは牧師ジョン・ニュートンに相談に行くのです。
相談の答えは、2つの道を行きなさい、
つまり政治家として奴隷貿易廃止のために働くという道を歩みなさい。
というものでした。
当時、牧師になっていたジョンですが、
実は彼は、以前は奴隷貿易船の働きをしていたのです。
そのジョンがいかにして牧師になったのか。
自伝がある事を知らなかったのですが、映画の中でジョンが書き物をしている場面があります。
これを証拠として使いなさいと。
ということで自伝があるのではないかと・・・・
瀬戸図書館にありました!!!!
ゴスペルに秘められた元奴隷商人の自伝
まさにアメージングな物語です。
何度も命の危険から守られ、牧師になるまでキセキの連続です。
すべての出来事が神の御手の中であるとジョンも認めています。
同じ場所に行くのにどの道を通るか
ある日いつもと違う道を通ったとしても何も変わらないと思いますか?
「ある道を通って別の道を行かないということは終生続く結果をもたらすかもしれない」
とジョンは言っています。
ジョンの自伝の中には、その一つ一つが彼の人生を変えたというほどの体験がいくつかあります。
これほど大きな分かれ道でなくても、私たちが日々、選んできた一つ一つが
今日の自分を作っているのだなと思わされます。
教会でよく賛美するアメージンググレイスは
驚くばかりのというタイトルです。
♪おどろくばかりの恵みなりき
この身の汚れを知れる我に♪
★『アメージング・グレース物語』お勧めします。
(図書館スタッフ:小豆)