オススメ本: 2024年9月アーカイブ
こんにちは、ポテトまるです。
今回は、辻村深月さんの『この夏の星を見る』を紹介します。
コロナ禍で行事や部活動が次々と中止が発表されるなど、制限された学校生活を送る中高生が物語の主人公です。
今まで当たり前にできていた友達と話しながらの昼食や部活動など、コロナの影響で失われてしまったものはたくさんあった。けれどその中だからこそ出会えた人、作ることのできた思い出も確かにあった。そう思わせてくれる希望溢れるお話でした。
学生たちは、制限された状況の中でどんなことができるだろうかと考えた結果、指定された星を夜空の中から見つけるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」というイベントを開催しようと奮闘していきます。
そんな学生たちの姿を見て、状況の変化などで、今までできていたものができなくなったとしても、人は考えることをやめず、諦めずに行動することで、別の新たな希望を見つけられる力を持っているんだなと感慨深い気持ちになりました。
また夜空の星を見ることが学生たちの活動だったので、星に興味のある方にもおすすめな作品です!
私も読み終わった際には、夜空を見上げて星を探したくなりました。
しろとり図書館に所蔵があるので、皆さん是非読んでみてくださいね。
(名古屋の図書館スタッフ ポテトまる)
大阪湾にくじらが迷い込んだニュースがあった。
なぜ彼らは大阪湾に来たのかな。
その理由がわかるかもしれない。
今日の一冊は
ある日くじらが海から上がって街まで歩いてやって来た。
人間たちは歓迎し、くじらと共に暮らし始める。
くじら達はプールに寝そべったり、自転車に乗ったり、レストランで食事をしたり・・・。
ファンタジーな展開に声をあげて笑ってしまった。
でもくじらはどうして海を上がって街までやって来たのかな。
はじめは子供向けと思って楽しんでいたが、最後は私達の心にチクリと刺さる笑えない展開だった。
大阪湾に迷い込んだくじらは死んでしまったが、私達に何かを伝えたかったのかもしれない。
この絵本のように。
(瀬戸の図書館スタッフ:かるみあ)