スタッフ: 2014年3月アーカイブ
今月は記録的な大雪があり、未だソチオリンピックで大盛り上がりではありますが、空気を読まずに「スイミング」に関わるおススメ本をご紹介します。
「クロールはゆったり泳ぐと速くなる!」
好き嫌いや上手下手に関らず誰しもが幼い頃には経験されたであろう、クロール。
いかがでしょう?クロール、小さい(若い)頃は自慢じゃぁないけど上手く泳げた、なんて方はそうそういらっしゃらないのではないかと。
かくいう私も、実家に帰れば幼稚園時代の自分が膝下までしかない幼児用プールで泣いている写真を見直さなくとも蘇るあの風景から始まった競泳人生。小学校低学年では夏休みに毎日水泳教室に通い、ただ単にたまたま自分より泳げる子が他にいなかったというだけで最上級クラスで鍛えられ、夏休み最後の教室ではその年の受講生でただひとり50mクロールを完泳できた瞬間、コーチが感激のあまりプールサイドから飛び込んで祝福してくれたあの感動の夏。
そのお陰で小学校の学年対抗リレーに代表選手として任命を受け、一番手として飛び込んだはいいが競泳パンツがずりさがってあわやという状況を必死にクロールしながら気づかれないようもがきもとに戻したあの思ひ出。
転校した高学年時代は、体の大きさと肺活量の多さが複数の教員の目に留まり、水泳部と吹奏楽部の引き合い合戦で板ばさみになり、別の学校に再転校できないかと悩んだ青春。
気を取り直して高校に入学したら水泳部と思っていたら1年の夏から改修工事が始まって卒業間際に完成するという顛末。
・・マイストーリーばかりですみません。
水泳の経験はあれど、ちっともよき思い出なき我が競泳人生。。
やっと誰にも邪魔されず、気ままに泳ぎだしたのは社会人になってからでしょうか。
定時を迎えると、とりあえず職場の近くにある市民プールでひと泳ぎし、帰りに焼き鳥を食べていたころが懐かしく思い出されます。
そんな(どんな?)ワケで、辛い記憶しかないものの一度もやめることのなかった水泳ですが、ここ最近泳いでいたのはもっぱら平泳ぎ。
クロールは平泳ぎの合間に25m泳いではゼィゼィヒィヒィ言って極力避けてしまっていました。
なぜか。
たかが25mにもかかわらず、気持ちよく泳げない。
腕にも足にも身体全体に力が入りすぎているのか、25m泳ぐだけで体力消耗。
なぜ、こんなにクロールが下手になったのだろう?
泳ぎ方の、どこが駄目なのだろう?
客観的に自分の泳ぎをみることができないまま、歳を積み重ねているだけ。
このままでは体力がなくなったら、隣の歩行コースまっしぐらではないか。
そんな不安がよぎりながらも改善策を見出せないままでいたある日、図書館に新着で入荷したある一冊のタイトルに目が留まりました、いや目が釘付けになったといった方が正しい表現か。
やっと本題。
クロールをゆったり泳げ、しかも速く泳げる?
と、まるでテレビショッピングの甲高い主を訝しげに見るように恐る恐る手にしたこの書籍、「はじめに」を読み出したら「これは本物。タイトルはツリではない」と確信し、未だ学生さんの手に渡る前に一気に通読してしまい、目からウロコとはまさにこの時に使ってよい表現。
著者は中央大学理工学部教授の高橋雄介氏。
書籍の著者紹介ページから引用しますと、
現役時代はバタフライ選手として活躍し、1986年から5年間、アメリカ・アラバマ州立大学に留学。トップコーチとして名高いダン・ギャブリン、ジョンディ・スキナー両氏から最新の科学的トレーニングを学ぶ。帰国後、中央大学水泳部コーチに就任し、創部初のインカレ制覇を果たし、さらに監督としてインカレ11連覇を果たす。(中略)日本記録樹立者、オリンピックメダリストなど、世界に通用するトップ選手を多数育成しながら、最先端の理論を取り入れた独自の水泳理論をベースに、老若男女を問わず一般水泳愛好者に向けたプライベートレッスンなどを通じて、水泳の楽しさを広める活動を精力的に行っている。
ということで、比較的最近の教え子には、2013年に水泳部在籍中の塩浦慎理(しおうらしんり)選手が日本記録を樹立するなど。
高橋さんはアスリートだけでなく水泳愛好者や初心者に対して「水泳は楽しいもの」を伝えたい、そんな気持ちが強い方で、本書執筆に至ったようです。
「もっとゆったりと泳ぎたい」「クロールは苦手でつらい」と感じている人に宛てた書籍ということで、今の自分にズバッと命中してしまいました。
結論は最初の数ページで端的に記されています。
1回のストロークで進む距離をDPS(Distance Per Stroke)と呼び、そのDPSを伸ばすことでタイムを縮めるのが高橋さんの提唱する最新理論の「ゆったりスイム」。
何回も手をかき、大きな力を使って少しずつしか泳げていなかったのを、効率よく小さな力で長く進むようにしましょう、という提案。
確かに、がむしゃらに手をかくと、筋肉が疲労しやすくなるばかりか、進む距離も短くなり、効率悪いですよね。
他のスポーツ、例えば野球のバッティングやゴルフのスイングにも当てはまることかも知れませんが、力んで行うよりも、力が抜けている方が遠くに飛ぶといった経験、ありますよね。自分に経験がなくても、アスリートや隣でバッティングやスイングしてる上手な人を見て、何であんなに軽く振ってあんなに遠くに飛ばせるんだ??と思ったことはあるのではないでしょうか。
しかし、クロールにその考えを当てはめることは考え付きませんでした。
いや読了し、冷静に考えれば、そうしなければ(ゆっくりスイムしなければ)理想の泳ぎできるわけがないじゃん、と。
本書には、「ゆったりスイム」を身に付けるクロールのコツが13紹介されていますが、私が個人的に書籍全体から拾い上げたポイントとしては次の2点。
・ストレッチングタイムで優雅に
ストロークとキックで得た推進力にブレーキをかけないように手を休めて、スーッと進む。この間のことを「ストレッチングタイム」と呼び(本書にはイラストが掲載されているのでわかりやすいです)、今までがむしゃらにストローク→(反対側の腕で)ストローク→、と急いでいた泳ぎを、スィーッーーーースィーッーーーースィーッーーーーと水面を移動する感覚で泳ぎます。
・水面に対して平行なフラット姿勢を保とう
水面に対してできるだけ平行な姿勢で、水面に浮いている「フラットスイム」。
そういえば足やお尻が沈んでいるのでは、と思いましたが、どうすればよいのか分からずにいました。高橋さん曰く「フラットな姿勢をつくるためには、お腹の奥に力を入れて踏ん張るような「腹圧」を入れた状態を作ることが重要」と仰っています。
腹圧が入っていれば、体幹が安定し、棒のようにまっすぐになり、お腹や下半身が沈みにくくなるとのこと。こうした根拠が本書にはとても分かりやすく論理的に記載されていたりします。
アゴを引き、目線は前ではなく、プールの底を見ることを加えれば、フラットスイムが実現できることも備忘録。
その他にも
「リリースは手をポケットからスッと抜くように」
や
「キックの水しぶきはシュパシュパと」
など、大変分かりやすいポイントが満載。
イラストも多用されていて、どれもこれも目からウロコなのですが、あまり欲張って頭でっかちになってもイケナイと思い、上述の2点(ストレッチングタイムとフラットスイム)を意識して、いざ自宅近くのプールへ仕事帰りに泳ぎに行ってきました。
最初はいつも通り泳いでみてDPSの数を確認し、その後は「ゆったりスイム」のマイ・ポイント2点を意識して、とにかくDPSの数が減るように、これまで身体に染み付いてきた癖を取り除くべく我慢や抵抗と戦いながら泳いでみました。
結果は。。
約20あったDPSが、半減!!
もう、感動。ジーン...(≧ω≦。)
クロールが、泳ぎに行くことがすっかり楽しくなった私は、これまで週に一度行けば良い方だったプール通いが毎週必ず、というライフサイクルに変わりました。
・・という感動をどうしても誰かに伝えたく、本エントリに取り扱いした次第です。
冒頭に記した通り、ただいまソチオリンピックで大盛り上がりの真っ只中。
とても水泳を、という気分にはならない季節ですが、プールに行ってしまえば気持ちの良い温水プールが、季節柄利用者が少なく占有感も伴って気持ちの良い泳ぎを後押ししてくれます。
是非本書を一読し、自分に見合ったポイントを拾って、ひとつづつ「ゆったりスイム」をマスターしてみては如何でしょうか。
(おまけ)
あまりに泳ぐのが楽しくなってクリスマス・イヴの夜も泳ぎに行ってしまったのですが、どうやらその日に風邪をひいてしまい、なんと年末年始ずっと寝込んでしまったという・・orz
まだまだ寒い日が続くようです。御身体ご自愛下さい。
(りんたろうジュニア)
皆さま、いかがお過ごしですか?
私は近頃体調を崩しがちで、な・ぜ・か週末になると
寝込む羽目になっている今日この頃です(泣)
折角の仕事明けなのに~遊びに行きたいのに~
家事とかも(一応)やりたいこととかあるのに~
とかぐちぐち言いつつお布団と大親友になってるかとおもいきや
週明けには微妙に復調する...(仕事いけるけど若干後引いてる...)
ほぼ一ヶ月もそんな調子でいいかげん
トホホな毎日です。
そんな私が今ささやかに頼りにしているのがこの本です。
コミックエッセイ風になっていて、症状別に
こんなときにはこんなものが体にいいよ!
って教えてくれる本です。
読みやすくってちょっとかわいい本です。
しんどいカラダもこれで少しは改善できたら...!!!
なんてちょっとあがいたりもしているのですヨ!!
でも、やっぱり自己診断はほどほどに。
本当に辛い時はお医者さんにかかりましょうネ。
(名古屋のスタッフ : るん)