管理人: 2011年3月アーカイブ
日々、オススメ本や読書についての楽しい記事を皆さんにお伝えしている
名古屋学院大学 読書ブログ 「栞輪(しおりん)」。。
このブログができるまでの、
学生サポーターたちの逸話が満載の
豆本マンガ「読書ブログ 栞輪ができるまで」
が完成しました!!
ブログTOPページの右上をご覧下さい!!
↑↑↑右上の、この画像をクリックすると、マンガのPDFが表示されます。
これを使って、自分で豆本マンガを作ることができるんです。
用意するものは、印刷した豆本マンガとハサミだけ。
(印刷は両面印刷でお願いします。)
それでは、動画と一緒にさっそく作ってみましょう!
You Tubeへのリンクはこちらから。
(栞)
本日、青空の下(みぞれもちょっぴり降っちゃいましたが・・・)、
名古屋キャンパスの隣に位置する国際会議場にて、
2010年度NGU卒業式が行われました。
今年の卒業生の中には、学術情報センターの学生サポーターとして
色々な活動をしてきてくれた4人組もいて、式後にそろって遊びに来てくれました!!
袴姿の女子が4人そろうと、とっても華やかですね~~
私も〇年前の卒業式を懐かしく思い出してしまいました。
(( やっぱり袴はステキです。。 ))
彼女たちは学生サポーターとして、カウンタ業務を始め、展示の企画・準備や、読書ブログ栞輪の記事更新、読書会の開催など、様々な活動を通して図書館の魅力を学内に広めてくれました。
今日、NGUを卒業してそれぞれの道を進んでゆくことになりますが、4人とも変わらない元気と明るさでこれからもご活躍してゆくことを期待しています。
また、元気な顔を見れる日を楽しみにしています。
ちょくちょく遊びに来てね。待ってます!!
(栞)
「図書館の神様」 瀬尾まいこ マガジンハウス
清さんと垣内君。
二人は文芸部の顧問と部員。
文芸部とは言っても、構成部員はこの二人だけ。
そして清さんは毎日図書館で本を読む垣内君のことが信じられない。
かつてバレー部に所属していた清さんにとっても青春とは、
体を動かして仲間たちと一緒に汗を流すことなのだ。
そんな清さんに対して垣内君は言う。
「文学が好きだからです」
「文芸部は何一つ同じことをしていない。ぼくは毎日違う言葉をはぐくんでいる」
彼らが話すのは文学に関することばかり。
川端康成の『抒情歌』、『雪国』、『骨拾い』、中沢啓治の『はだしのゲン』、三島由紀夫、山本周五郎の『さぶ』、夏目漱石の『こころ』、『夢十夜』などなど。
様々な文学作品や著者が彼らの話題に上る。
清さんは不倫相手のこと、かつて所属していたバレー部で自殺してしまった山本さんのことなんか垣内君に話したりしない。
垣内君はかつて所属していたサッカー部で入院してしまった部員のことなんて清さんに話したりしない。
あっさりしていて、お互いの心の奥を覗くようなことはしない。
でも、しっかりとした信頼感をお互いに持っている。
そんな素敵な関係を築いている。
過去に縛られ、現状に甘んじ、打破することができない人へ。
新たな一歩を踏み出す勇気が沸いてくるはずです。
ちくま文庫からも同じく『図書館の神様』が刊行されています。
そちらには短編小説「雲行き」も同時収録。
さらりと読める、素敵なお話です。
(栞)
「乙女の密告」 赤染晶子 新潮社 第143回芥川賞受賞作品
アンネ・M・フランクを密告した者とは一体誰なのか?
この謎は未だ解明されていない。
そしてアンネの家族を匿っていたミープ・ヒースが2010年1月11日に死亡し、
ついに当時を記憶する人物は1人もいなくなってしまった。
乙女という者たちは真実を求めない。
彼女たちが信じ、語るのは噂話だ。
そして、その噂を疑い真実を追究することは乙女を遺脱した行為とされ、
彼女たちに受け入れられることは決してない。
そんな乙女たちが憧憬の心を持って読む一冊の本。
それが「アンネの日記」である。
彼女たちは純粋な乙女であるアンネを崇拝する。
そして、第二次世界大戦下を生きたアンネの真実の姿を見ることは決してない。
しかし本書に登場するバッハマン教授は乙女たちに向かって何度も、
「アンネ・フランク」という名前こそが最も重要であると繰り返す。
バッハマン教授はなぜ、アンネ・フランクの名前に拘ったのか。
そして最後にアンネを密告したのは誰だったのか。
その真実が明らかにされる時、我々は改めて、
人間が一人一人持つ尊厳について考えさせられることになる。
(栞)