【部屋の中で見る青空】自分の感性を疑ったことありますか?
中勘助『銀の匙』を知っていますか?
何年も前に読みながら涙があふれ、心を強く揺さぶられた本です。
その頃仲の良かった友人に薦めたところ、本の返却時に「何が良いのか全然わからない」と言われて衝撃を受けたことが、この本を忘れられないものにしています。
小さな引き出しの中の小箱に細々したものが入っていてその中に銀の匙があるーという場面から始まり、幼少期から青年期までがみずみずしく美しい文章で語られます。
旧仮名遣いで読みづらい部分はありますが決して難しくなく、自然と情景が浮かびます。明治も今も時代は違うけれど人の感受性はそれほど変わらないことを教えてくれます。
最近再読して調べてみると夏目漱石が絶賛した本であること、多くの人から高く評価され続けていることを知り、自分の受け止め方が間違っていなかったと確認できて何だかほっとしました。
※中勘助『銀の匙』は青空文庫からすぐに読めます。タイトルをクリックしてください。
(図書館スタッフ フエルトうさぎ)