あなたは、何者?
大学生たちの就職活動をSNSとともに描いた小説 『何者』。
今年1月に、直木賞を受賞した作品です。
朝井リョウ著 『何者』
主人公の大学生男子 拓人は、就職活動を通して
同じアパートに住む付き合って間もないカップルや
就職はぜずに演劇一本で生きていくと決めた元サークル仲間、
現実的な理由から就職しなくてはいけないとがんばる女友達などに
いろんな思いを巡らしています。
そして、またそのサークル仲間も、カップルも女友達もそれぞれの将来への思いを
ツイッターでつぶやいています。
就職活動を行っていく中、内定が出てくる人、そうでない人・・・と
話が進んでいきますが、
終盤には、喪黒福造(「笑ウせぇるすまん」)にドーン、と
指をさされたような衝撃が待っています。
生きていると否が応でも、自分と他人を比較したり、違いに気づかされる時がありますが、
就職活動はまさに、自分と向き合い自分が何者かを考える時間でもあると思います。
あなたは、何者?と聞かれ、
私は、こういう者です。と、はっきりと答えられる人は少ないと思います。
それは年齢がいくつになっても。
人にはその時々でいろんな顔があり、様々な感情を持ち合わせているし、
割り切れないくらい混沌としているからです。
でも、それでよいのだと思います。
この本を通して、よくわからない自分と真摯に向き合い、
自分自身のことを考える時間こそが何よりも貴重なのかなと感じました。
(なごやのスタッフ 春)