心あたたまる短編

『森崎書店の日々』 八木沢里志/著
菊池亜希子と内藤剛志の主演で、映画にもなりました。
東京の神保町にある、ちいさな1軒の古本屋さんが舞台となっています。
失恋のせいで、恋も仕事もうまくいかなくなってしまった貴子。
その痛手を癒す間の短い期間を、おじさんが経営する古書店で過ごします。
最初は周囲の人にも、たくさんの本たちにも心を開くことができませんが、
ふとしたきっかけから、彼らのあたたかい気持ちに触れることになるのです。
一人、殻に閉じこもっていた貴子が、本がきっかけで次の一歩を踏み出してゆく。
そんな成長の物語です。
自分は一人ぼっち、と思ってしまうことも、時にはあるけれど、
まわりにはあたたかく見守ってくれる人たちがいるんだ、と
改めて感じさせられました。
心がちょっと落ち込んでいるときに手に取ってみてもいいかもしれません。
とっても短いお話で、文庫版では、行方知れずだったおばさんのお話
「桃子さんの帰還」も収められています。
心がほっこりする短編をぜひお楽しみください。
(栞)