「授業」と一致するもの

★Bridge★No.12 人見 泰弘 先生


学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・

 

外国語学部 人見 泰弘 先生です。

 

人見先生は、2014年6月現在、外国語学部教務委員をされています。    

それでは、先生の思いをご紹介★

 

 どんな思いをもって、授業(ゼミ)に臨まれていますか? 


大学では、答えではなく、答えの出し方を学ぶ


授業でもゼミでもですが、学生には、答えではなくて、答えの出し方を勉強してくれ、ということを言いますね。大学で教えることって、今は一番新しいことでも、10年経ったら中身が変わってしまったり、この時は正しかったけれど、後から正しくないとわかったとか、そういう場合もたくさんあります。答えを覚えても、あまり良いところが無いんです。なので、答えを覚えるのではなく、自分が疑問に思ったり、不思議だな、と思ったことに対して、どういうアプローチをすれば自分なりの答えに辿り着くか、ということを学んでもらいたいんです。問いを立て、データ(事実)を調べ、自分なりの答えを出す。そのベースさえ習得すれば、あとはなんとでもなります(笑)

授業やゼミでは、本を読んで内容をまとめたり、ポスターを書いてプレゼンをしたり、グループで意見を出しあったりしています。基本的には、どのやり方も"答えの出し方"の練習として行っています。

 

今、ゼミでは、「わくわくツアー」というプロジェクトが進行中なんです。

6月21日(土)に、名古屋にある様々な国のお店やスポットを、学生がアテンドしながら一般の参加者(Facebookで募っています)に紹介して回るツアーのプロジェクトです。

栄(アジア系のお店)、大須(ラテン系のお店)、本陣(イスラム系のスポット)の3コースがあり、ゼミ生は3つのグループに分かれて、各地域のお店や施設について調べてまとめます。

当日は、新栄のカフェに集合して、参加者に各コースのプレゼンをします。参加者は興味のわいたコースのツアーに学生と一緒に出発します。

このために、学生はコース紹介のプレゼンを練習したり、当日訪問するお店の情報が載ったリーフレットを作成したりしています。

今回は、「どうしたら多文化共生に関心を持つ人たちを増やしていけるか」という課題を具体的に考えるプロジェクトなんです。そのために、学生はフィールドワークを実践します。たとえば、学生は、お店にどうやって自分たちの企画を説明したら取材をOKしてくれそうか話し合って、お店へのアポの取り方を考えます。取材に行ったら、お店の方に、自分が何をしにきて、このインタビューにはどういう意味があるのか、説明できないといけませんよね?それができないと、お店の方は取材の申し出に「うん」と言ってくれない。そういったことを学生はひとつひとつ考えていきます。

こうして、学生は、ゼミ活動をしながら異文化・多文化について体験的な学習をつみあげていくのです。さらに今回は、リーフレットも作成しますので、目に見える成果物もできてきます。完成したものを見たら、みんな喜ぶと思いますよ。

 

私の授業では、自分の興味に応じて深めたり、広げたりできるような課題をあえて出しています。今回のゼミのプロジェクトもそうですが、自分たちで答えを探り出していくような機会を、授業では提供できるようにしたいですね。


■ 先生のお薦め本 


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『食べ歩き 名古屋で世界旅行』

風媒社 水谷洋子+河村槙子


知り合いの方にこの本を教えていただき、本に載っているお店を食べ歩きしていた先生。

「こういった本を学生の学びにつなげたいなぁ」と考えていたのだとか。

「わくわくツアー」プロジェクトでは、最初にこの本を読んで「どういう質問をしたら、この本に掲載されている内容が聞き出せると思う?」という課題を出すなど、まさに「教科書」として使用したのだそうです。

チョッパー子も少しだけ拝読しましたが、ステキで思わず行ってみたくなるお店がいっぱい載っていました♪オススメです★


 今日の一枚 


今日の一枚は "ゼミで四苦八苦する先生" !


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「わくわくツアー」プロジェクトの準備が佳境にさしかかり、インタビューさせていただいた日も、ゼミ生さんが何人も入れ替わり打ち合わせに来ていました。人見先生は、大忙しのご様子でした。

 

「わくわくツアー」プロジェクト進行中の人見ゼミの様子も、近日ブログで公開予定です!


こちらも是非、お楽しみに♪

 

 

チョッパー子

 

★Bridge★No.11 山内 義廣 先生

学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・

 

 

法学部教授 山内 義廣 先生です。

 

 

山内先生は2014年5月現在、法学部教務主任 をしていらっしゃいます。

刑法が専門の先生。「刑法」って聞いただけで何だか堅そうな人柄のイメージになりませんか?

でも、実は山内先生って・・・・!!

それでは早速、先生の"思い"をご紹介します★

 

 

 

 

 どんな思いをもって、授業(ゼミ)に臨まれていますか? 

 

 

授業やゼミをさぼったり、楽しくないと思うってのは、家庭が面白くなくて家庭から遠ざかることと一緒。

だから、暖かい雰囲気づくりに努めています。その方が学生さんも話しやすいでしょ。

そして学生と目線を一緒にすること。こやまかしく言わない。一方的に怒らない。

相手が何をしたいのか、やりたいことやらせてそれを一生懸命応援してあげる。

歌舞伎の黒幕的存在に徹するようにしているんです。

それじゃ教育にならないと言われてしまうかもしれない。

でもその黒幕的存在で学生を応援するために、言葉や態度に自分の精神を吹き込んでやっています。

 

 

 

---- 授業への取り組み

 

授業ではあまり欲張って教えようとはしないんです。「今日はここまで教えよう」と欲張って焦ると、それが授業で伝わってしまうんですよね。学生の皆さんには授業を受けて達成感を感じてほしい。

だから、欲張らずに様子を見ながらお互いの満足のいくところを探していく。そうすると仕事も勉強もスムーズに進み、気持ちもずいぶん楽になる。もちろん初めは要求水準を高くしていてもいい。やっていくうちに、これはまずいな、と思ったら柔軟的に変更すればいいじゃない。ちょっと脇道にそれてもいいと思ってる。

だから学生さんによく言ってます。「結果を急がないよ、急いだらダメだよ」って。

もちろんやるべきことはする。期間が決められている試験は頑張ってやんなきゃいけないとも言っている。

正論で進めなければならないこともある。でもそれだけに縛られないようにね。

授業に出る前は「一生に一回の授業だ」と思って気合を入れて自分の部屋を出るようにしています。

授業がマンネリ化しないよう、自分を戒める。教壇は舞台だと思って。そうすると自然と力が入って来るんです。授業を生きた言葉・生きている言葉でしていきたい。惰性は気持ちで変えられると思っています。

一期一会の精神でね。

(これは先生の大好きな歌舞伎・中村雀右衛門さんが舞台に臨む姿勢から学んだ精神だそうです)

 

 

 

---- 一方的に怒らない。

 

僕は学生さんに対して "心の・気持ちの逃れ道" を作ってあげるようにしているんです。すごく大事ですよ。

例えば、ゼミを欠席した学生さんに対して、まずはなぜ休んだのか理由を聞く。理由を聞いて「それではダメだ!」と一方的に怒ったり責めたりしない。「そうか、そういう理由もあるんだね」と一旦受け止めるようにしている。ここで怒って終わったら、きっと学生はゼミに来るのが嫌になる。だから、叱りもするけど「また頑張って来るんだよ、待ってるからね」と添える。これが心の逃れ道となる。先生から怒られて、逃れ道がないと息が詰まって嫌になるじゃない?ね。(笑) そうやっている内に自然と心を開いてくれ、自ら話しかけてくれるようになる。僕はなるべく学生の個性が出るような方向をとりたいと思っているからね。

 

 

 

---- 法の原点

 

法学部の学生さんには特に法の原点を知ってほしい。「なぜ、法が必要なのか」ということを。

刑法は情熱や愛情がなければやってはいけません。

ただただ処罰すればいいってものじゃないんです。その人のことを同じ目線で理解してあげることが大事。

裁判や刑務所に行くと、誰かが手を貸してあげて(心の)逃れ道を作ってあげてたら違ったんじゃないのかな、と感じます。だから僕らのような機会を持った人が手を差し伸べてあげてほしい。正論で責めすぎるのではなく逃れ道を作ってあげるんです。

だから、自分が今、学生さんたちに対しても思うことは一緒なんです。

叱っただけではプラスになることはないと思っています。時には叱らなければならないこともあるが、

「愛情・情熱・情念をもって」対話します。

 

 

 

---- 対話の心

 

「話しをする」のと、「対話をする」とは違うんです。話をするってのは、知識の伝達もそう。対話となるとそこにプラスアルファが生まれます。その人の人間性や体験がそこ(対話の中)にすべて入ってくるからね。そういうものを伝えられるような授業をしたいと思ってます。非常に大事だけどなかなか難しいです。それには、まず自分が元気でないとね。しっかりと体力をもって、相手のエネルギーに押されないように自分を押し出す。そうしないと対話力が生まれません。自分で工夫してやってます。

努力したものは救われるから大丈夫と思ってるからね(笑)

 

 

 

 先生のお薦め本 

 

 

先生からは法学部の学生さん向けに「法の心」を学ぶ本をご紹介いただきました。


『法の根底にあるもの』井上 茂著 有斐閣

『法というものの考え方』渡辺 洋三著 日本評論社


「人の情念が縮小されて簡潔な形に変えてあるのが法律。法は人間に憎しみや悲しみを解決させるためにある制度。その制度ができた根本的なところを知ってほしい。」


愛情を持って法を扱う心を学んでほしい!と、願いをこめて選んで下さった本です。

ぜひ、読んでみてくださいね。

 

 

 

 

 今日の一枚 

 

 

今回は先生の "青春の日" の1コマを紹介します。

先生の後ろに見えるドイツ語新聞に注目!写真は「サムライ」!?

 

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先生は、まさに、世に言う「江戸っ子」。とても人情味があり、そしてやんちゃ!(笑)

さらには 歌舞伎や詩吟、小唄に和歌、と多彩な趣味をお持ちなんですよ!びっくり!

ぜひ、いつかご披露いただきたいですね。

 

次回の★Bridge★も、お楽しみに★



チョッパー子

影島香代子さんを迎えて
 5月28日(水)午後1:30~14:45に,法学部主催の講演会がクラインホールでありました。演題は「コミュニケーション力の流儀」,講師は影島香代子さん。影島さんは静岡放送や名古屋テレビの局アナを経て,現在はフリーのアナウンサーです。数多くの番組や取材インタビューの経験と自ら体得したアナウンスの訓練法に基づいて,他者とのコミュニケーションを深めるコツや技法を,実演を混ぜながら熱心に語ってくれました。
 プロのアナウンサーが語る「コミュニケーションの流儀」とはいかなるものか? 阿川佐和子の『聞く力』の類のことか? はたまた「正しい言葉の使い方教室」か,などと想像しながら,私も聴衆の一人に加えて貰いました。
 大学教員も人前で喋ることが仕事です。研究し論文を書くことは「喋ること」と離れますが,教室での講義や社会人向けの講演,さらには学会発表も「喋り」仕事です。プロのアナウンサーに学ぶことは相当ありそうです。
 講演会の司会は法学部の山内教授。遠藤法学部長の挨拶の後に,影島香代子さんがステージに上がりました。
 『人は見かけが8割』。そんな本が店頭に平積みされベストセラーになったのは数年前のことです。人に見られ人前で喋るのが仕事のプロのアナウンサー。容姿やファッションもさることながら,声も第一印象を形成する大きな要素です。「皆さん,こんにちは」の第一声は,明るいハキハキしていて元気創造の源のようです。聴衆の掴みは,拍手の仕方指南と列ごとに競わせる拍手の大きさ。なぁ~るほど。こうして聴衆に肉体作業をさせ,ステージに意識を集中させるのだな,と感心。

講演内容のつまみ食い
 さて,講演で語られた話術の技法をつまみ食いしてみましょう。
【話し手の姿勢】
 まずは,声を出すための正しい姿勢から。会場に集まった法学部の1年生と参加していた教職員の全員が椅子から立ち上がり,胸を張って姿勢を正します。この時,両腕は真っ直ぐ下に下ろし身体の側面にピタッと当てる。それから腕は下ろしたままで,両手の手の平だけを前方に向ける。すると,肩が自然と後ろに引かれ胸が張り,綺麗な姿勢ができる。だから,スッとした綺麗な立ち姿を作るには,こうした手順を踏むと容易にそれができる。フムフム,なるほどねぇ~。
【声の出し方】
 次に声の出し方。これは腹式呼吸の練習から始まります。お腹に貯めた空気を喉の声帯に当てるようにして声を出す。腹式呼吸は出来ても,この声帯への空気の当て方というのがなかなか難しい。正しい「アイウエオ」の発声法も教えて頂きましたが,これはさらに高度なテクニックで,正直,腹判りしていません。
【発声練習】
 そして次は,正しい音を出しながらしっかり口の周りの筋肉を動かす発声練習。「アッ,エッ,イッ,ウッ,エッ,オッ,アッ,オッ」,「カ・ケ・キ・ク・ケ・コ・カ・コ」,「サ・セ・シ・ス・セ・ソ・サ・ソ」,「・・・・」とア行からワ行まで順々に進める。この発声練習が済むと,結構,口の周りの筋肉が弛緩し,口角も上がっているような気になるので不思議です。この発声練習は「ほうれい線」を消す効果もあるらしい。
【早口言葉】
 さらに早口言葉の練習。ここまで来ると,会場はハチの巣をつついたように喧噪です。そして学生の何人かが代表選手としてチャレンジし,最後は影島さんの模範演技。さすがに影島さんの早口言葉はよどみなく,プロとアマの差は歴然です。
【その他】
 この他にも「さすがにプロだね」と感心させられら技法の幾つかは次のようなものです。
 ①マイクの持ち方:マイクは下の方を持つとバランス良く綺麗に見える。今やカラオケで誰もがマイクを持つ時代。そこでは,マイクを口に銜えるがごとく接近させ,マイクの上の方を持ちがちです。ところが,立って話をする時のマイクの持ち方として,これはNG。この場合は,マイクの下の方を持ち正面を向く。すると,確かに綺麗な絵になるのです。ハハァ~ンと,感嘆。
 ②力点を置く言葉:同じ文章でもどの言葉を強く言うかで,聞き手の捉える意味が変わってくる。日本語は抑揚の言葉だから,どの単語を強調するかで,意味の捉えられ方が異なる。そりゃあ,そうだ。
 ③注意を集めるための間:私語で会場内が騒がしくなってきた時,聴衆の注意を話し手に向ける方法として「黙る」。これは「間を採る」とも言いますね。
 私も大講義室の授業で,「私語が五月蠅い」と思った時はこの手を使ってきました。しかも私の場合はさらに意地悪で,最後までお喋りしている学生に自分の視線レーザーを照射します。ロック・オン! じぃ~と黙り続けていると,潮が引くようにやがて教室内は静かになります。そして,視線レーザーを集めていた学生が喋るのを止め,その学生が視線をこちらに向けた時に言うのです。「そうです,君です。よほど面白い話があるようだから,ボクにも他の学生にそれを教えてくれよ」と。
 「間を採る」「間を置く」というのは,慣れない内は勇気が要ります。「間を採る」とは,話すことを期待されている人間に沈黙を強要することです。喋るのが仕事なのに,その真逆の行為をするのですから,実行に躊躇しがちです。でも,実際にこの技法を使い,その使い方に慣れてくると,「黙り」が静寂形成に有効な手段であることが判ります。
 ④コミュニケーションに必要な観察眼:初対面でもスムーズなコミュニケーションを運ぶために,対峙した相手の5つの「良い点」を見つける。こうした訓練を続けていると,いつの間にか観察力や質問力が高まってくる。そうですよね。
 ⑤映像を実況する:アナウンサーが行うライブ中継の如く,見えるもの,感じるものを声に出して言い続ける。これは「喋り続ける,言葉をつなげる」訓練ですが,即座に状況に相応しい単語を選び出す能力の開発には,こうした不断の努力が必要なのでしょう。

 こんな風にして約1時間半の講演が終わりました。講演後も何人かの熱心な学生がステージ周辺に集まってきて,影島さんを質問攻めにしていました。

講演の効用
 ところで,今回の講演はプロのアナウンサーにコミュニケーションの技法を教授して貰おうというのが目的でした。今回の主たる聴衆は法学部の1年生でした。しかし,今回の話の内容に最も相応しい聴衆は,教員や就職活動を控えた3年ではなかったか,と思いました。コミュニケーション技法は,プレゼンテーション技法に通ずるものがあるようです。姿勢,発音,発生,言葉の使い方,間の取り方など,教員や面接を控えた就活生こそ会得すべきスキルでしょう。
 また,その道のプロの話を聞くことは,本を読むのと同じで必ず何か新しい発見があると思います。私自身の経験でいえば,その講演テーマに大して関心が無い場合でも,講演を聞いた後には「学ぶこと,多かったなぁ~」と思うことが多々あります。話を聞いているうちにそのテーマに興味が湧くようになったり,これは自分が抱えている問題にも応用できそうだぞとヒントを得たり。そんな経験をするのは私ばかりではないから,講演会に人が集まってくるのでしょう。
 ですから,学生諸君もたとえ興味関心が薄いテーマでも,積極的に講演の場に脚を運んで欲しいと思います。自分を刺激し自分を磨く機会になり,必ず良いことが待っていると思います。


★Bridge★No.10 今仁 生美先生

 

学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・

 

 

外国語学部教授 今仁 生美 先生です。

 

 

今仁先生は、2014年5月現在、日本語教員養成プログラムの主任教員であり、大学院外国語学研究科長でもあります。                

それでは、先生の思いをご紹介★

 

 どんな思いをもって、授業(ゼミ)に臨まれていますか? 

 

一番目指しているのは、学生が人間的に成長してくれることですね。

その一言につきるかな。

それから、みんなで楽しくというのがモットーですね。

 

 

ゼミについて

 

私のゼミは3・4年生合同ゼミです。

「今日は3年生中心」「今日は4年生中心」という具合に振り分けています。

 

 

 

3年生中心の回

 

 

3年生中心の時は、ディスカッションをするんです。もちろん、4年生も加わって。課題は1週間くらい前に出します。授業では、クラスを2グループに分けて、最後に3人くらいにどちらのグループが勝ったのかをジャッジしてもらいます。

 

 

グループは適当に割り振ります。片方のグループが12~13人でしょうかね。リーダーをお互いに決めて、まず、そのリーダーに主張してもらいます。これがまず最初のプレゼンテーションの練習ですね。

 

 

この後に、グループで、相手方に自分たちの意見を主張していくんです。最後に、ジャッジが「今日はこちらの勝ち」というのを決めるんです。

 

 

ジャッジは、理由を言わないといけないんです。ずーっと見ていて、どこが良かったとか、どこがいけなかったとか、根拠を言わなくてはいけないから、メモを取ってるんですね。

 

 

 

テーマについても、割とその時のトピックを選びますね。

前回は「集団的自衛権について」だったかな。

賛成・反対にわかれてディスカッションするんです。

 

賛成側だったら賛成の、反対側だったら反対の意見を自分が実際に持っている意見に関わらず述べなくてはいけなくて、言葉だけの力で相手を押していく

この時、リーダーはメンバーに気を遣って、必ず1人1回は発言を促したりしないといけないんです。そして、こういう所を、ジャッジは見ています。「メンバーが自主的に参加しているか」とか「一人だけ目立っていないか」とかね。チェックする項目は沢山あって、それを頭にいれつつ、ディスカッションをするんです。

 

 

リーダーについては、この2人の対決が終わった時に、どこが良かったか、悪かったか、私がコメントします。ゼミ生はみんな、やっているうちにリーダーになるので、必ず1回は、私の評価があります。下ばっかり向いていると声通らないとか、分かりやすいとか、分かりにくいとか。

 

 

で、下手だった時は、その場でもう一回、同じことをやってもらいます指示を与えて、もう一回やってもらうと、とても上手くなるんです。

 

 

自分でも上手になったと感じるし、聞いているほうも「おお~!」と声が上がったりもします。

 

 

 やっぱり、他人が上手になっていく過程を実際その場で見て感じるって大事なので

 

 

そんな感じで、あっと言う間に時間がすぎます。

就活の練習にもなるので、4年生になった時に、実際すごく役に立ったって言ってくれる学生もいます。ずっとやっているので、集団面接なんか怖くない(笑)

 

 

4年生中心の回

 

 

4年生は卒論ですね。

1回につき3人くらい事前に当てておいて、発表をするんです。

発表した後、3年生4年生で、良いところ悪いところを細かい所まで指摘する練習をするんですよ。

喋る時のクセとか、机に手を掛けていたとか、私も気づかないことまで(笑)

 

 

普通、悪いところを言われるのって嫌ですよね。

だから、そういう練習を始める前は、「なぜそういう事を言ってもらうのか?」をものすごく丁寧に説明するんですよ。

 

 

すごく大事なのでいつも言っているのは、「意地悪な気持ちで言うのであれば、絶対言ってはいけない」ってことです。

悪いところを言う時は、必ず、先輩に良くなってもらおう、仲間を良くしようという気持ちを持った上で言わなきゃいけないということを、繰り返し繰り返し言っています。

 

 

そうするとね、声が小さかったとか、黒板の方ばっかり向いてたとか、指摘をうけても自分が発表する際にうまくできなかった点を前向きに修正していけるんです

 

 

今仁ゼミの特徴

 

 

時々、卒業生がゼミの時にきてくれます

自分がゼミを受けた時に先輩が来てくれて刺激になったから、ということで。今年ももう既に5人は来ていますね。だいたい卒業して3年ぐらい経つときてくれますね。30歳超えても来てくれる人は来てくれます。

国際線の機長目指して頑張っている先輩とかね。国際線の日本人女性機長って、今、ゼロなんですよ。だから彼女は、日本初の国際線女性機長になりたいんですね。国際線の機長って、長い道のりなんですよ。まず、個人フライトの免許をとって、次にプライベートジェットのパイロットを経験して...副機長を経験して、機長を経験して、最低でも10年くらいかかるらしいんです。彼女、アメリカで借りている部屋の暖炉に操縦桿をとりつけてコックピットにレイアウト変えちゃったって(笑)帰宅したらまずそこに座るんだそうです。「先生、ちゃんと機長席側なんですよ!」なんて言ってね。

 

 

キラキラしてすまよ。

秋学期にゼミに来てくれるんですけど。

 

 

これはね、ゼミ生にとって、本当にモチベーションを高めてくれます。

ゼミ生も「めっちゃやる気になった!」って言いますね。

 

 

 

 

本当に思うのは、私は教えてるんじゃなくて、教わっているんだな、ということです。

 

 

ありがたい。

 

 

かっこつけるんじゃなくて、本当に。

教えてもらってる。モチベーションを高めてもらってる。

 

 

自慢していい事が1つあるとすれば、卒業生が近況を知らせてくれる中で、「ゼミで学んだことが社会に出てから生きている」と言ってくれることですね。

「プレゼン誉められた!」って言ってくる子も結構います。

 

ゼミで学んだことが社会に出てから役立っているというのは、嬉しい限りです。

 

 

 

 先生のお薦め本 

 

 

 『ちょっとピンぼけ Slightly out of Focus 

 ロバート・キャパ  文春文庫

 

 

スペイン内戦やノルマンディー上陸の戦争写真家として有名な著者ですが、人柄がとっても魅力的で、それが皆を惹きつける人物なのだそうです。

恋人は戦車に轢かれて死亡し、自身も地雷で命を落としたキャパ。そんな人生の大きな波に揉まれる中でも、シャレを忘れず生きた彼が、写真を撮った時の記録の形式で書いたのが紹介作です。この本を読んで、若いみなさんにこそ "こんなカッコイイ生き方があるのか!"と感じて欲しいと、ご紹介いただきました。

 

 

 

 今日の一枚 

 

今日の一枚は"研究室の中で一番大事なもの"!

★エゾリスのぬいぐるみ★

 

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今仁先生が、札幌学院大学で共同研究をした際に生協で買った、札幌学院大学のマスコットキャラクター・エゾりすの「ブラウニー」ちゃんです。

言語学者である先生にとって、アイヌ言語を研究したという事は、とても大きなことだったとか。

先生は、このぬいぐるみを見ると、アイヌの事を想うのだそうです。

 

 

***

 

 

先生のお部屋の入り口には、卒業していったゼミ生の方の写真が飾られていました。

「私も頑張らなくちゃー!って、元気をもらっている。」

そう仰った先生ご自身も、周りの人間を楽しく元気にしてくれるお人柄でした。

興味が湧いた学生さんは是非、オフィスアワーに今仁先生を訪ねてみましょう!!

 

 

次回の★Bridge★も、お楽しみに♪

 

 

チョッパー子

スペイン語会話のための文法入門

こんにちは。

 

今日は、こんな本を発見しました。

必要なことだけやさしく、わかりやすく

   スペイン語会話のための文法入門」です。

 

スペイン語.jpg

 

実はわたし大学生のとき、第二外国語選択をスペイン語にしていましたー!

まあ、なんと身にならなかったことでしょうw

 

スペイン語の発音は日本語の発音とほとんど同じなんです。

日本人にとっては楽チンですよね。

 

しかし、わたしは授業後に発音を居残り練習させられた苦い思ひ出があります。

「滑舌が悪いから仕方ないんです、先生」

と、スペイン人の先生に伝えることなど、もちろん出来ず。

当時、何度も心の中で訴え続けました。

 

動詞は、基本的に6つに変化するんですね。。

すっかり忘れていました。。

 

ちゃんと復習しなければいけませんね。

その点、この本は1から丁寧にスペイン語の基礎について教えてくれます。

 

すっからかんのわたしの頭でも

「あーそうだそうだ」「なるほどー」ってなりました。

とってもわかりやすいのでオススメの1冊です。

 

ぺちゃ。

笑っていいとも!

皆さま、こんにちわ!

 

「笑っていいとも!」というテレビ番組を知っていますか?

ある世代以上の大半の方はご存じなのではないかと思う、

有名な番組ですね!!

タモリさんの名司会で放送され、

2014年3月31日に、皆に惜しまれて終了した長寿番組です。

 

かくいう私も学生時代、お昼の時間に家にいることができて

テレビを見られるときはたいていこの番組をみていました。

(社会人になってからはなかなか見られなかったのですが...)


番組放送終了を前後して、このタモリさんについて

書かれた本がいろいろ出版されていますね。

最近のようにタモリさん自身について書いた本もありますが、

今までもそれと書いてあるわけでない本でも、何かの拍子に、

タモリさんをたとえに出してる小説なんかは山ほどあるんじゃ

ないかと思います。


今回はそれともちょっと違う、タモリさんも登場しちゃう、

なんだかおもしろい本を紹介したいと思います。



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ノベライズ・テレビジョン天久聖一著

この本、いろんなテレビ番組や、CMなんかの出演者や

その周辺の人たちの視点でかかれた妄想短編小説です(笑)


あくまでフィクション作品なんですが、みんなが知ってるあの人が、

こんなこと考えてんじゃないかな的な、こんなことあったかもな的な、

ていうか、もう本人とかじゃなくなんか完全に別世界の話的な(笑)

いろんな短編がのってます。

ひとつひとつは短い話なのですぐ読めちゃいます。

もとの番組知ってるとなんとも面白い。


ぜひ授業の合間に時間ができちゃったときとか、

ちょっとした笑いに出会いたいとき、

図書館にきて読んでみてはいかがでしょうか。


(名古屋のスタッフ:るん)

みなさん、こんにちは。

大学院事務室安東です。

 

本学大学院の通常授業は、月~土ですが、

昨日、5月18日(日)には、特別講義を実施しました。

 

「税法に関する特別講義」です。

講師は、大阪大学大学院 高等司法研究科の 谷口勢津夫 教授です。

 

20140518_谷口先生.jpg

 

今回の講義テーマは、税法の重要問題

ざっくりとしたテーマではありますが、

事前必読書を読んだうえで、受講予定者にアンケートをとり、受講生がどのような問題に興味関心があるかと

きっちりとリサーチしたうえで、講義をしてくださいました。

 

9:30~16:45 のまる一日! みっちりと講義を受けた受講生。

おつかれさまでした!!

 

本日の講義内容が、このあとの授業や、修士論文の作成に活かされるといいですね!

 

なお、講義終了後、谷口先生を囲んでの懇親会も行われたようです。

お酒を交えての交流のほうが、もしかしたらいろいろ質問できているかも!(笑)

 

谷口先生、本当にありがとうございました!!

 

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宮商事 安井友康社長をお招きして・・・

みなさん、こんにちは。

大学院事務室安東です。

 

さて、「なごや」といえば、どんなグルメが思い浮かびますか?

ひつまぶし、みそかつ、手羽先、てんむす、すがきやラーメンなど、

さまざまな名古屋めしと呼ばれるたべものがありますが、

忘れてはならないのが、「きしめん」です。

 

新幹線の名古屋駅やJRの千種駅のホームにも立ち食いできしめんが食べられるようになっていますし、

熱田神宮にもきしめんをたべる食堂がちゃんと用意されています。

きしめんは、名古屋のソウルフードといっても過言ではありません。

 

そして、今回は、「宮きしめん」を製造、販売している宮商事株式会社の安井友康社長

大学院の授業にお招きし、お話をうかがうことができました。

経済経営研究科の経営政策専攻(博士前期課程)の授業科目「企業経営特別研究」という授業の一環です。

 

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企業のなりたちから、人材育成、経営理念、そしてブランド構築など、さまざまな内容についてお話いただき、

受講生からもたくさんの質問がでていました。

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名古屋学院大学名古屋キャンパスも、宮商事さんと同じ名古屋市熱田区にあります。

宮商事様とは、地域の皆さんに講義をするなどという取組を通じて、まちづくり、地域活性化の取り組みもいっしょにさせていただいており、

大学としても、そのような取り組みをずっと続けていけたらなあと、思っています。

 

安井社長、ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

 

Project758 のニコニコ生放送

ニコニコ生放送の現場
 黄金週間の最中4月30(木)18:00~19:30。名古屋学院大学の曙館606室を放送スタジオに仕立てて,インターネットテレビ・ニコニコ生放送で「プロジェクト758(Project758)」の第1回放送が配信されました。番組中の視聴者数,書き込み数はともに全国から約1万を数えました。
 放送内容は,熱田区名物「蓬莱軒(ほうらいけん)
のひつまぶし」をモチーフとしたアニメ・キャラクターの創作工程です。出演者は,商学部の伊藤ゼミと山口ゼミの学生さんたち,プロの声優・洲崎綾(すざき あや)さん,熱田区長の宮木さん,木船(ちょこっと挨拶だけ)です。役回りは,司会者役の学生2名,キャラクターの構想を練る学生12名,コメンテイター役の洲崎綾さん。宮木区長は熱田区の紹介と「ひつまぶし」の食べ方指南が役どころです。
 番組制作の裏方を担うカメラ(6台)・照明(2台)・音声(長マイク2本)・ミキサー,タイムキーパー,ディレクター,モニター担当等も全て伊藤・山口ゼミの学生たちです。出演者・制作スタッフ全員が「この番組を首尾よくやるぞ!」と団結しているのは,傍で見ていてもヒシヒシと感じます。現場は,本番10分前からピーンとした緊張感。洲崎さんまでも「なんだか緊張してきたぁ~」と言っていました。
 現場を見て最初に感じたことは「恐るべしProject758」です。これは凄い。驚きです。古い歴史的資産を抱える熱田区の紹介に,真逆の現代的アニメキャラクターを用いる。まずこのマッチングに感心させられる。さらに,二つのゼミの学生たちがタッグを組んで熱田区の観光資源をモチーフとしたアニメのキャラクターを作る。その制作過程を生放送で全国配信する。しかもそのキャラクターに命を吹き込むためにプロの声優さんが参戦。そうした制作現場を学生だけで取り仕切る,というのですから。少なくても小生の発想の範囲ではありません。
 もちろん,この仕掛けの裏側には伊藤・山口両先生の並々ならぬ御苦労があることは想像に難くありません。ご苦労様です。お疲れ様です。また,現場にはこの3月に卒業した伊藤ゼミの先輩学生も応援に駆けつけていました。これまたエライ!

Project758とは
 ところで,「Project758」と聞いても馴染みの無い人が多いと思います。一体これは何だ,と。これは,本学が2013年度から文部科学省の財政支援を受けて進めている「地(知)の拠点整備事業」の取組みの一つです。商学部経営情報学科の伊藤ゼミと山口ゼミは,共同して「歴史観光まちづくり」に資するプロジェクトとして,このProject758を展開しているのです。 758という数字は「なごや(名古屋)」を表します。
 Project758では,5つのフェーズから地域資源をキャラクター化して,情報発信をしようと活動しています。フェーズ1では,ゼミ活動等で学生たちが地域を調査し観光資源の発掘を行います。フェーズ2ではインターネット放送を通じて視聴者参加型のキャラクター創作,フェーズ3は「マルチメディア表現」等の授業内でキャラクターを完成させる。フェーズ4は専門家の参加を仰いでキャラクターをレベルアップします。これには,①プロのイラストレーターによる本格的な画像仕上げ,②プロの声優によるキャラクターの「声」の獲得,があります。フェーズ5は地域の魅力を,創作されたキャラクターを含み,新しい視点で紹介するホームページの掲載です。ホームページのURLは
http://p758.jpですから,関心のある方は,是非,このサイトにお立ち寄りください。ホームページでは,①アーカイブ,②4コマ漫画,③ニコニコ生放送(ニコニコ動画),④ADV(ゲーム),⑤キャラクターを用いたドラマ,⑥Q&A,が展開される予定です。

アニメーション・キャラクター
 アニメーション・キャラクターは既に3体が完成をみています。①白鳥ユリ(名古屋国際会議場がモチーフ),②陵やまと(白鳥古墳がモチーフ),③白鳥しおり(白鳥庭園がモチーフ)がそれです。4体目となる今回のキャラクターは「蓬莱軒ひつまぶし」がモチーフです。名前は決まっています。「莱(あかざ)まひつ」。
 世間には,いわゆる「ゆるキャラ」が溢れ食傷気味です。Project758が創り出すのは「ゆるキャラ」ではなく,可愛く理知的なアニメーション・キャラクターで,しかも動いて喋る。そのうち歌を歌いだし,ヒットチャートに名を連ねるかもしれません。さらにドラマは映画化されるかもしれません。
 伊藤先生には,「48体作って『AKB48』にして欲しい」と伝えています。『AKB』はAtsuta Kawaii Beautyの略称です。ネット上でAKB48総選挙を行い,ステージのセンターを決める。どうでしょうか?

地(知)の拠点整備事業の狙い
 このProject758は,ゼミを核としたプロジェクト学習の一つです。このプロジェクトを通じて,学生たちは地域を調査し,観光資源となりそうなもの自ら発掘します。それを潜在的な観光客にアピールするために,チームでキャラクターを創り,ドラマを創り4コマ漫画を構想するわけです。
 だから当然ながらその過程で,役所の人達,地域の語り部,イラストレーターや声優,メディアに関わる人達など,様々な人達と接触する機会を持つことになります。また,チーム活動であるから,意見の食い違いや見解の相違を乗り越えて,一つのものにまとめ上げていかなくてはなりません。そのため,プロジェクト学習の要諦である課題発見・解決型の能力,調査・探査力,コミュニケーション能力,想像力,チームワーク力などを身につける格好の機会となります。
 地域を教材としながら地域に貢献する。まさに,「地(知)の拠点整備事業」の狙いとするところではないかと思います。Project758に直接参加する学生たちには,大いなる成果を期待しています。また,本ブログを読まれた皆さんも,是非,一度先のURL(
http://p758.jp)を覗いてみてください。そこでは,この文章で示した以上の驚きと感動が待ち受けていることをお約束します。

★Bridge No.9★秋山 太郎 先生

学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・

 

経済学部准教授 秋山 太郎 先生です。

 

それでは早速、先生の"思い"をご紹介します★

 

■ どんな思いをもって、授業(ゼミ)に臨まれていますか? 

 

自立した人材を育てる

 

学生には、自分で物事を考えて、自分で判断する、自立した人材になってほしいな、と思っています。

 

ですから、学んだ知識を使って考えることや、学んだ知識を使ってoutputをする機会をたくさん作ろうと考えています。

 

 

『学生論文コンテスト』参加で養う自立のノウハウ

 

僕のゼミでは、必ず『学生論文コンテスト』に参加させています。

 

アイディアの時点から自分たちで考えて、3・4人でグループワークで行います。

入賞を目指して頑張るわけですが、なかなか上手くはいきませんし、正直、なんとか間に合わせたような論文もあるんです。でも、出来あがりがどうということではなく、"これが自分たちが出した結果だ"というものを学生自身に持ってもらいたいんです。

 

もっとどんどん手を掛ければ、良いレポートができるかもしれないですけれども、他人がそれをしてしまうと、学生のためにはならない。学生論文コンテストに参加して、「たった一つのレポートでも、こんなに自分はできないんだ。文章を書くということは、難しいのだ。」と自らが気づくことが大事だと思うんです。

 

もちろん、アドバイスはします。

「こういうところが弱い」とか「こういう文章の書き方は良くない」「レポートを作成する時はこういった手続きを踏んだ方が良い」といったノウハウは教えますが、それさえ分かって自立していれば、あとは自分で進められますので、行き詰まった時には手を差し伸べるという形で、これを1年間かけて行っています。

 

学生には厳しいと思いますが、「学生時代に何をやっていたか」といった質問に対する材料には絶対になりますから、多くの学生は、そういう面で「良かった」と、よく言いますね。

 

 

授業でも、大切にしているのは、自ら考え、outputする機

 

ゼミの学生に教えるようなことを、一般科目で教える学生にも、授業の中で教えられたらいいなと思っています。授業が一方的になると、あまり学生のためにならないので、ゼミと同じく、ノウハウは教えますけれど、自分でやりなさい、自分で考えなさい、結果は自分で作りなさい、というスタンスで行っています。

 

科目にもよりますが、応用科目では、実際に学生たちに、毎回自分で考えてもらった内容を(書かせて)集めて、他の学生が書いたものとあわせてスライドで紹介しています。最終的には、全く何もないところから、自分のアイディアを出すというレポート課題を課しています。

 

基礎科目も、学んだ知識を使って、「これをちょっと考えてごらん」といったことを学生にさせていて、まずは、学んだことを使ってみて、自分で考えてみる、という機会を与えるようにしていますね。要するに、知識を得て、それを使わずに、単位を取った後何も残らないということは避けたいな、と。

 

 

意外に、学生は文章を書いたことが無くて、それが難しいということにすら気づいていない場合があるんです。

 

毎回、最終レポートを提出した後に、学生に聞くんです。

「今、4月の段階に戻れるならば、もっと良いレポートが書けると思うか?」って。

みんな大抵、「そう思う」と言います。

 

 

大学とは、自立した人間になるために自分を磨く場所

 

アクティブ・ラーニングが出てきたのは最近の話で、僕が学生だった頃には、一方的な授業がほとんどでした。知識として学んだものを外に出す機会というのは、卒業論文くらいだったんです。

僕が大学生だった頃と、今の学生に求められているものはかなり違って、今の学生さんには、自分で考え、行動できる能力が、より求められていますよね。社会人になった時に、どれだけ"無いもの"から考え出せるか頭を使って考えないといけません。

 

自分で考えられない人というのは、自分で判断ができないですので、他人に依存してしまうことになりますが、そうなった時に一番損するのは自分です。

逆に、自分の頭で考えて行動する能力をつけてあげれば、どんな環境でも、評価されると思います。だから、そういう力をつけて、大学を出てもらいたいですよね。

自分が大学でやらなかったからこそ、なおさらそう思うのかもしれません。

 

 

大学というのは、自立した人間になるために自分を磨くということができる最後の場でもありますし、それが大学の役割・使命だとも思っていますね。

 

 

 

先生のお薦め本

 

今回は、ジャンルの違う2種類の本のご紹介です!

 

『思考・理論・分析「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践』

波頭 亮 著     産業能率大学出版部

 

最近、様々なロジカル・シンキングに関する本が出版されていいますが、先生が読まれた中では、この本が一番うまくまとまっており、物事の整理の仕方や考え方がしっかり身につく内容なのだそうです。基礎セミナーのテキストにも、この考え方を反映させているのだとか。

学生さんには、是非買って読んで欲しい一冊とのことです!

 

『再生巨流』 楡 周平 著   新潮文庫

 

こちらは、文庫本で読みやすい、ビジネス小説です。本の中で展開される事業がとてもリアルで、しかも緻密なのだそうです。アイディア自体もとてもおもしろく、「物事を考えるということは、そういうことなんだ!」ということがよく分かり、大学を出る前に読んでいて損の無い一冊なのだとか。

 

アカデミック本派のあなたも、小説派のあなたも、是非、好きな方から読んでみて下さいね!

 

今日の一枚

 

今回は、先生の"宝物"の写真です。

 

IMG_5385.jpg

 

★大学祭で、当時3歳だったお嬢さんが作ってくれたペン立て★

 

「やっぱり娘の作ったものは捨てられない」と優しい笑顔で笑う先生は、とっても素敵なイクメンでした♪

 

お話を伺って、秋山先生は、優しく、それでいてしっかりと学生さんに向き合う方なんだな、という印象をうけました。自分が得た知識を、実際に使ってみる練習がしたい学生さんは、是非、秋山先生の授業を履修してみてくださいね。

 

 

次回の★Bridge★も、お楽しみに★

 

チョッパー子

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