
インドネシア・アチェ州に留学へ来て1カ月たちました。まず、生活面では、日本との違いを痛いほど感じました。1カ月経っもまだ慣れていません。インドネシアにはイスラームの人がとても多いので、モスクからお祈りを呼びかける放送が流れ、朝5時には目が覚めてしまいます。授業のはじまりも8時からでとても早いです。肌を見せてはいけないので、日本の真夏のような暑さですが、襟付きのシャツと長ズボンを毎日着ています。授業を受けるときは、襟付きのシャツと長ズボンを着用することが大学の規則です。
寮は、男女それぞれに準備された平屋の家屋2軒です。学校から歩いて10分程度のところにあります。男子寮は、部屋が4つ、リビングが1つ、トイレが2つ、キッチンがあり、4人で住むには十分な広さです。しかし、シャワー、バスタブはありません。トイレの横にある水槽に水を溜めて、その水を浴びて身体を洗います。お湯が出ないので、夜に水を浴びると身体が冷えてお腹を壊してしまうことがありました。そのため、わたしは夕方に水浴びするように心がけています。朝夕2回水浴びをするのがインドネシアの習慣なので、お風呂のことでも文化の違いを感じます。キッチンにも水場はなく、この水槽の水が生活用水になります。
ご飯は、1食50〜150円です。とても安いですがとても辛いです。寮の近くに、いちばやレストランがたくさんありますが、わたしはだいたい自炊しています。学校には学食がありますが、種類が少なくすぐ飽きてしまいました。
留学生は、教育学部英語学科の授業を履修しています。それ以外に、他学部の授業も履修できますが、使用される言語はインドネシア語になります。わたしは、11コマの授業を取っていますが、そのうちMacro Economicis, Intoroduction to Information Technology, Ecology and Environment, Intoroduction to Sociology は、辞書を引いてるだけで授業時間が終わってしまいます。しかし、理解できなかったことを先生に伝えると、授業以外の時間を使って一対一で丁寧に教えてもらえるため、先生と学生の距離が近くて楽しく勉強できています。Islamic Study1では、コーラン(Qur'an)の意味を学んだり、イスラームの女性はなぜヒジャブ(ベール)を被るのかなど自分が疑問に思っていたことを学べます。
わたしは、国際協力にとても興味をもっていたので、大学で国際協力について学びたいと思っていました。去年スタディーツアーに参加し、国際協力がおこなわれている場所に出向きました。そのときは、わたしのなかで国際協力を知るだけではなく行動に移し、自分にできることをしたいという思いが芽生えました。しかし、いまの自分にはできることがとても限られていました。国際協力をしたいならまず、現地の人たちと同じ環境に立ち、何に苦しんでいるのか、何が必要としているか、たくさん勉強しなくてはならないことがわかりました。そう思っていたときに、大学でインドネシアへの留学制度が新しくでき、スキルアップし国際協力ができる力をつけたいと思いこの留学を決意しました。
インドネシアに留学する前は、楽しみと不安な気持ちが半分半分でした。授業にも生活にもだんだん慣れていくと思っていました。しかし、日本とインドネシアの違いの多さ、とくに宗教が違うとこれほど大きく生活が違ってくるとは思っていませんでした。
先進国と発展途上国の違いも感じています。日本は先進国であり、基本的なインフラ(電気、ガス、水道など)が整っています。しかし、インドネシアの地方であるアチェ州では、そうではありません。
この1カ月、大学でも、日常生活でも、さまざまな経験をしました。この経験はテレビや新聞では、ぜったいに知ることができないことばかりでした。現地へ来て、住んでる人たちと直接関わることができて、本当によい経験になっています。まだあと5カ月あるので、時間を無駄にすることなく過ごしたいと思います。(国際文化学部国際協力学科2年・深川開斗)


