認定式の様子
地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)の一環として進められている「まちづくりマイスター認証制度」に基づき,初めての認定証の授与式が行われました。式典の場所と時間は,名古屋キャンパスでは希館5階会議室で11月18日(水)12:40~13:10,瀬戸キャンパスでは希望館4階会議室で11月19日(木)13:00~13:30でした。対象となった学生は名古屋キャンパス25名,瀬戸キャンパス6名,合わせて31名。いずれも"初級"の「まちづくりマイスター」で,副賞記念品としてNGUグッズのトートバックも贈られました。
昼休みおよび午後の短い時間を利用しての認定式は,家本博一社会連携センター長の趣旨説明を兼ねた挨拶から始まり,一人ずつ認定証を手渡し,その後に学長挨拶,演習担当教員の激励の言葉,杉山課長による「地域縁結び隊(仮称)」結成の案内,そして集合写真の撮影で終了となりました。まちづくり関連の演習を担当された先生方からは,誕生したばかりのマイスターたちに温かい励ましのお言葉を頂戴しました。
杉山課長の「地域縁結び隊(仮称)」結成の案内では,マイスターの誕生に合わせさらに地域貢献活動を進めていく計画が紹介されました。マイスターたちには引き続きこうした活動にも参加して貰い,社会と接点を持ちながらさらに自身を磨いて欲しいと思います。
まちづくりマイスター制度とは
ところで,「まちづくりマイスター制度」とは何でしょうか?大学COC事業と同時に発足したばかりの制度ですから知らない人が多いかと思います。説明しましょう。
この制度の目的は,①学生たちにまちづくりに必要な知識や能力を修得するよう奨励すること,②認定を受けた学生たちは,まちづくりに関する一定の学修課程を修了した者であると外部に向けて証明すること,です。科目等履修生として学外の社会人が一連のまちづくり関連科目を履修しているケースもありますから,こうした方々にはマイスター認定証はまさに単位修得証明書とも言えましょう。
マイスターには初級と上級が用意されています。
初級まちづくりマイスターは,それぞれのまちづくり分野(①地域商業,②歴史観光,③減災福祉の3分野)ごとに認定され,認定条件は講義科目(座学)と演習科目の両者の単位を取得することです。具体的には,初級まちづくりマイスター《地域商業》では「地域商業まちづくり学」と「地域商業まちづくり演習」の単位を,初級まちづくりマイスター《歴史観光》では「歴史観光まちづくり学」と「歴史観光まちづくり演習」の単位を,初級まちづくりマイスター《減災福祉》では「減災福祉まちづくり学」と「減災福祉まちづくり演習」の単位取得が求められます。
また,"上級"まちづくりマイスターの認定条件は,初級マイスターを得た後に,授業科目「上級まちづくり演習」の単位を取得し,さらに関連する外部資格を取得することです。外部資格として,《減災福祉》の分野では「ボランティアコーディネーション力検定3級」または「災害ボランティアコーディネーター養成講座修了」などがあげられています。「"上級"マイスター」の認定条件に外部の資格修得を求めるのは,この制度の客観性・信頼性を担保しようというものです。
マイスターに認定された学生たち
さて,今回「初級マイスター」に認定された学生たちは31名でした。その分野別内訳は,《地域商業》4名,《歴史観光》19名(うち瀬戸6名),《減災福祉》12名です。中でも商学部2年生の浅井勇人君は,なんと3つの分野全てを制覇したマイスターの猛者です。
講義科目は通常の授業曜日(月~金)に行われますが,演習科目は現地見学や調査といったフィールド活動もあるため,土曜・日曜に実施されることもあります。そうした中で3つのまちづくり分野を全て制覇するというのは,相当に大変であったと思います。もっとも大学にとっては,大学が提供している教育サービスの機会を最大限に利用してくれているということですから本望です。浅井君は「時間のやりくりは大変だったけれど楽しかった」と言っています。
また,瀬戸キャンパスで認定を受けた学生たちは,いずれも《歴史観光》マイスターで理学療法士を目指すリハビリテーション学部の学生たちでした。彼らは「このコースで学んだホスピタリティの精神を理学療法士として今後の人生に活かしたい」と語っています。患者さんと向き合う際には,観光の世界と同様に温かい「おもてなし精神」が不可欠であることを認識しているのです。
地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)で展開されているプロジェクトは,いずれも地域への社会貢献活動を組み込みながら,学生たちの社会人基礎力(チームで働く力,前に踏み出す力,考え抜く力)の涵養を目指す教育プログラムです。これまで以上に多くの学生がより多くのプロジェクトに参加して,自身の成長のつなげて欲しいと思います。そして,新たなマイスターが溢れんばかりに誕生することを期待しています。
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