「十字架」と一致するもの

12使徒 その8 アンデレの見分け方

 アンデレの象徴がこれです。

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Xです。
アンデレもキリスト教の宣教をして迫害にあい、X型の十字架で死刑にされたといいつたえられています。
ですからX型の十字架と一緒に描かれている弟子がいたらアンデレということになります。

プロテスタントには馴染みのない習慣ですが、アンデレなど有名な弟子たちを守護聖人としてまつる習慣があるようです。スコットランド、ギリシャ、ロシア、ルーマニアなどではアンデレが守護聖人になっていて、スコットランドの旗は青地に白のXが入ったまさにアンデレの十字架になっています。他にも色々と旗や紋章に使われているようです。

12使徒 その5 まさかの○十字!?

 皆様、これをご覧ください。

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十字架が逆さまになっていて、反キリスト、悪魔的なものの象徴ともされていますが、ペトロの十字架とも呼ばれています。

ペトロたち弟子がキリスト教の伝道をしていた頃、キリスト教は禁教でした。
ペトロはネロ皇帝から十字架によって死刑になりました。その時に逆さまの十字架にかけられたとの伝承があります。ペトロは自分がイエスと同じ十字架で処刑されるに値しないからと、みずから逆十字の刑を望んだということです。

ちなみにペトロが処刑されて葬られたとされる場所が現在のバチカンのサン・ピエトロ(聖・ペトロ)大聖堂になっています。

受難日です。

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 今日初めてこのブログを見た方は"受難日"ってなんだろう。不吉な日なのかと思われそうですが、今日はイエス・キリストが十字架にかけられたことを覚える日です。とはいえ、13日の金曜日が不吉な日とされるのはイエス・キリストが十字架にかけられたのが13日の金曜日だったからとか、12人の弟子のうち1人が裏切って新しくもう1人加わったから全部で13だとかという説もあります。ということですが、前回のJ.S.バッハの信仰のように、ある意味で今日が最も素晴らしい贈り物を受け取った日という見方もあります。
そして今日が受難日ということは、明後日、27日(日)にはイースター(イエス・キリストの復活祭)を迎えます。
ぜひこのキリスト教にとって大事な日を覚えてお過ごしください。

受難週に聴きたいおすすめの曲 その3

 受難週に聴きたいおすすめの曲、最後は『讃美歌21』の294番「ひとよ、汝が罪の」です。
これは歌も良いのですが、なんといってもJ.S.バッハ作曲のオルガン作品になっているものがおすすめです!私のなかでオルガン曲で弾きたい&聴きたい曲top3!
検索はO Mensch, bewein dein Sünde groß  BWV622で出てきます。
この作品はイエス・キリストが十字架にかけられ死ぬ場面を音楽で表現しています。と書くとすっごい暗い気分になる曲に思えますが、そんな真っ暗な曲ではなくとっても美しい曲なんです。
その理由の一つは、変ホ長調というバッハの時代では最も輝かしい曲にふさわしい調でつくられているという点です。でもなんでイエスの死の場面が最も輝かしい音になるの?と思われるかもしれません。人間を救うためにイエス・キリストは十字架で死ぬことを選んでくださいました。これこそ人間が神様から与えられた最も素晴らしいプレゼントだ!という信仰をJ.S.バッハが表現しているからです。
この名曲、ぜひ一度お聴きください!

 前回は人気ナンバー1の曲でしたが今回は泣けるナンバー1の讃美歌です。
それは讃美歌21の306番「あなたもそこにいたのか」です。
イエス・キリストが十字架にかかって苦しんでいる時にあなたもそこにいたのかと問いかける、心の深いところにかたりかけてくる歌詞がまずぐっときます。
そしてアフロ・アメリカン・スピリチュアルと分類されている曲で、アメイジンググレイスと同じようなタイプのメロディがこれまた相乗効果で心に響く曲です。
ソリストがしっとりと歌い上げるようなものがおすすめです。

受難週に聴きたいおすすめの曲!その1

 現在本学でも使用中の『讃美歌21』にはレント(受難節)の曲が23曲入っています。
どれも素晴らしいのですが今回は私の独断でおすすめ曲を3曲ご紹介していきたいと思います。

・311番「血しおしたたる」
元々のドイツ語の曲名は"Herzlich tut mich verlangen"です。
受難の讃美歌といえば絶対にコレははずせない!といえる代表曲です。このメロディーを使っているので有名なのがJ.S.バッハのマタイ受難曲です。他にも多くの作曲家がいろいろと作品にしています。元々は恋の歌だったそうですが、このメロディーに十字架の上にいるイエス・キリストの苦しみを生々しく描く歌詞が合わせられ、多くの人の心に残る曲になりました。

歌詞を存分に味わうには日本語の讃美歌の合唱のものがおすすめです。

受難週

 今度の日曜日、3月20日は棕櫚の主日(詳しくは灰になる前は...をご覧ください)です。ということで来週は受難週になります。
受難週はレント(受難節)のクライマックスともいうべき一週間です。以前UPした説明ですが、受難週からイースターへはこんなふうに進んでいきます。

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イエス・キリストが救いのためにこうして十字架への道を歩まれたことを心にとめて過ごせたらと願っています。

イエスもしていたアロマテラピー

 女子力(!?)UPを狙っているわけでもないのですが、母がアロママッサージをやってもらっているのを見てからアロマにちょっと興味がわいています。お店屋さんでもアロマディフューザーが置いてあったり、気になる存在です。私が子どもの頃なんて「アロマ」という用語がなかったような...街中で見かけるハーブはせいぜいミント(とはいわずに薄荷って呼んでました)ぐらいで、アロマテラピーなんてここ10年前ぐらいから聞くようになった気がします。

でも実はそんなアロマテラピーを2000年前のイエス・キリストが受けていたのです。

マタイによる福音書26章6~13節にそのエピソードが載っていました。
食事の席で一人の女性がイエスに高価な香油を注ぎました。弟子たちは「もったいない」と女性をしかりましたが、イエスは「私を葬る準備をしてくれた」と言ったという場面です。

香油、まさにアロマオイルです。
ラベンダー、ローズマリー、タイム、セージ、サフラン、ヒソップなど多くのハーブが地中海原産だそうです。イスラエルも地中海に面しているのでハーブが身近だったようです。旧約聖書の時代からハーブが登場しています。

ちなみになんで"葬る準備"なんて縁起でもないようなというかネガティブなことをイエスが答えているのかというと、この当時、遺体にはアロマオイルを塗って香料と一緒に埋葬するということが行われていたからです。そして実際にイエスは香油を注がれて数日後には十字架にかけられて墓へ葬られることになったのです。

慎み深いイエスの乗りもの!?

 前回の記事の最後に"慎み深い"と書いたのでその補足になれば...という今回の記事です。
イエス・キリストはエルサレムという当時の中心都市へ行き、そこで十字架にかけられるわけですが、そのエルサレムに入る時にイエスが乗ったものがあります。
さて、次の1~5のどれでしょう?


1.馬
2.三輪車
3.ラクダ
4.子ロバ
5.弟子たちの肩車






答えは...







4.子ロバでした!

イエス・キリストがエルサレムに来た時に人々が「ダビデの子私たちを救ってください!」と喜んで大歓迎しました。このダビデというのはイスラエルが一番強くて周りの国に支配されていない時代の王様の名前です。当時のイスラエルはローマ帝国の支配下にあったので、エルサレムの人たちが救世主として望んでいたのは"武力でローマをやっつけてくれるダビデのような強い人"でした。


でもイエスは着飾った軍馬に乗って華々しくエルサレムへ入りませんでした。イエスは戦争をしてローマを追い払うためにやってきたのではありませんでした。イエスは子ロバに弟子の上着をかけて乗ってやってきました。ロバは荷物を運ぶために飼われています。ましてや子ロバじゃあ戦場に行けるわけがありません。平和と人に仕えるという奉仕の象徴に乗ってやってきたのです。
イエス・キリストは神の子として華々しく人の上に立つのではなく、愛をもって人に仕える生き方をしめされたのです。

レントなTop画像の説明 その4 いたーい冠

 ヘンデル作曲のオラトリオでメサイアという作品の中に、ハレルヤという曲があります。よくテレビなどでも使われているので耳にしたことがある方も多いと思います。ハレルヤの中でイエス・キリストを"King of Kings"つまり"王の王"と表現しています。そんなイエスが生前につけた冠はただ一つ、こんな冠でした。

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これはイバラでできた冠です。
王の王と表現されるイエスがかぶったのは人々があこがれるきれいな王冠ではなくトゲだらけのイバラでできた王冠でした。
十字架にかけるためとらえられたイエスに兵士たちがかぶらせたものです。兵士たちはイエスを「ユダヤ人の王」と呼びバカにしました。イエスはただ十字架という残酷な処刑をうけただけではなく、そこにいたるまでに棕櫚の葉で大歓迎した民衆から「死刑にしろ」とさけばれ、ユダに裏切られ、弟子たちに見捨てられ、馬鹿にされました。でもイエス・キリストはそんな人たちのためにも十字架にかかられたのです。

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