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新年に柿の話

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明けましておめでとうございます。

 2014年の年頭に当たり,新たな気持ちで職務に励みたいと思います。ということで,久しぶりに学長ブログを更新します。3日坊主に終わることなくコンスタントに更新する,これを新年の誓いの一つに加えます。

 さて,この年末年始の東海地方は雨も無く,比較的温暖な天候に恵まれました。皆さんは,どのような時間を過ごされたでしょうか?

 私自身は,実家(静岡県磐田市)に戻り,お日様の出ている間は屋敷内の草取り・庭木の手入れ,夜は疲れて早々に就寝。と,全く健康的な1週間を過ごしました。非生産的な日々とも言えそうですが・・・。がしかし,草取りは自然との闘い,自然との語らいの時間。それがとても肉体的精神的なリフレッシュに繋がったように感じています。ある人が「草取りは成果が目に見え,達成感で充満される作業」と言っていましたが,一理あるように思います。

 ところで,実家の敷地内には10本の柿木があります。私が小学生の頃には,この柿木群は毎年のように沢山の実を付けていました。高い枝に生(な)っている実を,自ら長竿を操って採って食べたものです。それが,いつしか巷に海外産の多様なフルーツが出回り,私を含む子供たちも家を離れ,実家の柿の実に対する需要も期待も薄れて行きました。今では,枝にぶら下がる実のほぼ全てが野鳥たちの餌ですし,木の手入れもしないまま随分の年月が経っています。

 それでも,歳老いた母親は柿の実の出来具合が気掛かりのようです。

 「去年(2013年)は,柿の実があまり付かなかったよ。だから,今年(2014年)はきっと沢山の実が生(な)るよ」と言います。

 柿の実の付け方は,放っておくと豊作・不作の隔年現象を示すそうです。つまり,豊作の翌年は不作,その次の年は豊作というサイクルです。この隔年現象を避けるためには,実の付いた枝木を剪定し,木の根本には肥料を撒くといった柿木に対する小まめな手入れが不可欠だそうです。

 これは大学組織と同じだな,と思います。種を撒き木を成長させ,手をかけた今年は沢山の実が生るかもしれない。しかし,放っておけば来年の豊作は保証されない。組織も同様で,毎年多くの成果を得ようとするなら,役目を終えた組織の枝葉は切り取り,同時に新たな栄養を与え続けることが必要だ。改革は一度で足りるのではなく,改革し続けることが成長の源となる。成長・発展するためには,常に組織を見直し,休む暇なく滋養となる次の一手を打ち続けなくてはならない。

 大学も沢山の立派な実をつけ続けようとするなら,組織体はもちろん,個別の教育内容や手法を毎年見直さなくてならない。十年一日のような旧態然とした組織や教育手法では立ち行かない。もっとFD・SDを鼓舞しなくては・・・。大変だけれど,それが学生のため,大学のためなのだ。そんなことを考えながら, 7メートルを越える長い梯子に乗って,柿の木の枝を剪定していました。

 今年が,大学も柿の実も豊作の年であるよう願い,そのための汗を一生懸命かきたいと思っています。みなさま,倍旧のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

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