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2017年10月23日

中期(延長)留学報告(マキーワン大学 大場 智裕)

私を成長させてくれたカナダ
 私はカナダのエドモントンにあるMacEwan Universityに約10か月間留学をしていました。私はこの場所とこの大学で数え切れないほどの新しい経験をし、いろんな人種の人たちに会い、日本の文化とは全く違う、カナダやアメリカや中国など、他にもたくさんの国の文化を直に感じ、私を大きく成長させることができました。ここでは私の大学生活と私の体験したカナダ特有の異文化体験、そして私の大好きなカナダとアメリカの旅行について書きます。

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 まず1つ目は、大学生活についてです。私の留学していたMacEwan Unversityには3つのキャンパスがあり、私が履修していたESLのクラスはAlbert College Campusで行われていました。このキャンパスは、主にESLのクラスのために使われています。ここのキャンパスの特徴として、英語を習得するためにいろんな国からの留学生や移住してきている人たちがいます。そのため、ここには本当に多くの国の人たちがいて、更に年齢層も様々で、私たちのような留学生もいれば働きながら英語を学習しているおじさんやおばさんなどもいました。

 私が履修していたクラスには、およそ16か国もの国の人たちが一緒に英語を勉強していました。私にとってこのような環境は全く予想していたものとは違い、初めは戸惑いと不安でいっぱいでした。友達はできるのかとか、それぞれの国特有の英語のアクセントで英語が更に難しく聞こえ、コミュニケーションが取れるのかなど多くの不安がありました。

 しかし、私のクラスメートたちはいつも優しくフレンドリーに声をかけてくれたり、授業で分からないところを教えてくれたりなど、常に親切に接してくれました。そのおかげで、戸惑いや不安はなくなり、逆に留学生活は楽しいものになりました。またこのESLのクラスでは、ほぼ毎回のようにグループディスカッションがあり、週1回のペースでプレゼンテーションがあり、その中にはグループプレゼンテーションもありました。それらの活動をする際に、トピックがカナダの歴史や良いところ、また、各国から来ているクラスメートの自国紹介などを通して、カナダや他国の文化や言語に触れ、学習することができました。これが主に、ESLのクラスで体験して学んだことです。


 また、MacEwan UniversityのメインキャンパスであるCity Center Campusも、毎日ESLのクラスが終わった後に行っていました。このキャンパスはすごく大きく、大学を端から端まで歩くとおよそ20分かかります。このキャンパスには様々な学部があり、ここにはMacEwan Universityの本学生が通っているので、カナダ人や英語を第一言語または第二言語で話す学生しかいません。

 また、このキャンパスにはTimHotonやStarbucksなどのカフェや広大な図書館もあり、他にも勉強するためのソファや机が数え切れないぐらいありました。そのうえ、設備のかなり良いジムやプールがありました。そのため、このキャンパスに来ては、宿題をやったりジムに行ったりプールに行ったり、友達と待ち合わせして遊んだりなど、授業後の遊び場やリラックスするために毎日行っていました。

 また、私はWinter Termから週2でビジネスクラスに参加しました。その授業はレギュラーのクラスで、ESLのクラスよりも遥かに難しく、毎日先生に質問をして何とか理解してついていけました。しかし、このクラスのおかげで、新しく友達ができました。また、週に1回バドミントンとドッジボールのクラブにも入り、友達がたくさんでき、英語を話す機会もかなり多くなりました。従って、私はこの大学生活で数え切れないぐらいの良い体験をして友達ができ、すごく良い大学生活でした。

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 次に、カナダの文化やイベントについて紹介します。私は、ホームステイをしていて、カナダ特有の文化を体験することができました。まず、私のホストファミリーは、すごく親切でフレンドリーなファミリーです。私のホストファザーはネイティブアメリカン、ホストマザーはフレンチカナディアンで、ファザーからはネイティブアメリカンの話や子供の頃の話をよく聞きました。

 また、マザーからはフランス語やカナダのフランス教育など、いろんなことを学びました。他にも、本格的なバーベキューをしたり、週2ぐらいのペースでホームパーティーを開いたりしていました。サンクスギビングには、ターキーやパイを食べたり、クリスマスにはプレゼントをもらったりなど、ホームステイのおかげで多くの文化やイベントを体験することができました。また、ハロウィンには、友達と一緒に近所にトリックオアトリートをしに行くなど、日本ではできない体験をたくさんしました。


 そして最後に、カナダとアメリカの私の旅行について紹介します。私はカナダで何回か旅行をしました。そして、訪れた場所すべて素晴らしい場所でした。

 まず私は、アルバータ州にあるバンフ国立公園に3回も行くことができました。ここバンフにはロッキー山脈が連なっていて、その麓には壮大な自然が広がり、美しい湖が何個も存在します。ここは本当に、カナダの自然を直に肌で感じることができる素晴らしい場所です。そして何よりここバンフでは、山登り・ハイキング・ラフティング・ホースバックライディング・ドッグスライディング・スノーボーディングと、約1年間を通して様々なアクティビティを体験することができ、私はその多くを体験できたのでとてもラッキーでした。バンフは、私の中では1番カナダを感じられる場所だと思います。


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 そして次に、イエローナイフです。ここは、世界で1番オーロラがきれいに見える場所として有名です。ここには3日間滞在し、1日だけとてもきれいなオーロラを見ることができました。また、ここでは現地の人たちの厳しい寒さをしのぐための独特な文化と暮らしを体験することができました。2月にはバンクーバーにも行きました。バンクーバーは海が近く、街の雰囲気や文化はエドモントンとは全然違いました。


 そして最後に、アメリカのディズニーについてです。私はディズニーが大好きで、留学に行く前からアメリカの本場のディズニーランドに行きたいと思っていて、ついに行くことができました。アメリカのカリフォルニアのディズニーパークは日本のディズニーランドとは違って、他のゲストも小さい子を連れた家族連れがほとんどで、パーク内の大きさも日本とは違い、楽しむことができました。このように、私は留学を通していろいろなところに旅行することができ、新しい発見や改めて自分が好きなものや目標を確認することができました。

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 私はMacEwan Universityでの留学生活やカナダを通して、多くの新しい経験をして、いろいろな文化を学びました。また、留学を通して、自分を大きく成長させることができました。



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2017年10月19日

中期留学報告(アルゴマ大学 石塚 育子)

スーセントマリーでの貴重な経験 
 

 私の留学先のスーセントマリーは、自然が豊かな小さな街でした。4ヶ月間を海外で生活するなら、安全でのんびりと過ごすことができる場所が良いと思ったので、スーセントマリーに留学することに決めました。秋は、アルゴマ大学の敷地や街のストリートにある木の紅葉がとてもきれいで、リスをよく見かけました。冬は極寒で、12月になる頃には凄まじい量の雪が積もります。それでも寮の中は全体に暖房が効いているので、快適に過ごすことができました。しかし、外出をする時は、マフラーや手袋が欠かせなかったです。スーセントマリーの人たちは、とても親切でフレンドリーでした。見知らぬ人でも、目が合うとニコッとしてくれました。更にお店のスタッフさんは、ほとんどの人が親しく話しかけてきてくれます。現地の人たちがみんな純粋で優しかったおかげで、異国の地に住むことへの不安がすぐに消えました。 

 授業は学校のESLに所属していたので、リーディング、ライティング、グラマーの3つの授業を受けていました。成績は学期末のテストが一番大事ですが、提出物、出席率、小テストの結果、中間テストの結果も成績に響きます。クラスはクラス分けテストで決まるので、クラスによっては大人数になったりします。私のクラスは少人数で外国人が多いクラスだったので、語学力を伸ばすのにはとても良い環境でした。先生との距離が近く、すぐに先生に質問することができました。ペアワークをする時は、外国人生徒とパートナーになって話し合いをすることが多かったです。外国人生徒は、中国人とブラジル人とアラビア人がいました。私よりもはるかに英語を話すことができる生徒ばかりでしたが、授業中もプライベートでも仲良くしてくれました。クラスメイトたちは母国について話してくれたり、授業が早く終わった日には、クラスのみんなでに外食したりしました。雪がたくさん積もった日には、中国人のクラスメイトと雪だるまを作って遊びました。 

 ブラジル人のクラスメイトの家に、4日間滞在させてもらったこともあります。その期間は、ブラジル人のクラスメイトの子どもと寝ていました。毎晩寝る前には子どもと一緒に遊んでいたので、自分に弟ができたような感覚でした。クリスマスには、ブラジル人のクラスメイトの家族や親戚と一緒に、キリスト教の誕生を祝いました。初めて本場のクリスマスを体感したので、感激しました。クリスマスには、クラスメイトの家族にクリスマスカードとクリスマスプレゼントを渡しました。また、私もクラスメイトの家族と親戚に、カードとプレゼントをもらいました。その時は、本当に家族の一員になったようで、とても嬉しかったです。カードやプレゼントを家族で交換したり、みんなで食事をしたり、ご近所や友達にも「メリークリスマス」と挨拶をする光景は、どことなく日本のお正月と似ていて親近感を感じました。  留学中は様々な苦労がありました。最初の頃は、カナダの生活に慣れるのが大変でした。日常生活で英語を話したり聞き取ったりすることができなかったり、カナダの食文化に慣れなかったりしました。身の回りのものでは、シャワーやトイレが使いにくかったり、バスの乗り方が分からなかったりしました。このような些細な苦労が全てストレスとなって、積み重なっていました。留学中に一番苦労したとことは、英語を聞き取ってもらうことでした。自分は発音よく英語を話しているつもりでも、日本人訛りの強い英語になってしまうため、言いたいことが一回で伝わらないことが何度もありました。特に"water"の発音が難しかったです。クラスメイトとレストランに行って水を注文するときに、クラスメイトと同じような発音で水を注文するのですが、私だけが伝わらなかったことが多かったです。諦めてスペル通りに発音する方が、一回で伝わりました。"water"は簡単そうに聞こえますが意外と難しいので、英語圏に旅行するときは"water" の発音は練習しておいた方が良いと思います。また、いろんな国の人の英語を聞き取るにも苦労しました。最初は、ブラジル人のクラスメイトの英語も聞き取るのが難しかったです。国によって英語の訛り方は様々ですが、いろんな人が英語を話しているのを見て、英語は世界の共通語であることを改めて実感しました。 

 最後に、私は留学を通して語学力を伸ばしたい、異国の文化の地で様々な経験をしたい、そして消極的な自分を変えたいという理由で留学をしました。留学を通して、語学力や国際感覚が身についただけではなく、積極性も身につきました。最初の方はクラスメイトから話しかけてきてくれることが多かったです。しかし、クラスメイトと徐々に打ち解けていくうちに、自分からも話しかけるようになり、留学前よりも積極的な人間になれました。クラスメイトに間違った英語を使って場をしらけさせたりするなど、たくさんの恥をかいてきましたが、それでも私のことを面白い人だと言って受け入れてくれました。英語だと言いたいことの100%が伝えられなかったりしますが、拙い英語でも一生懸命に相手に伝えようとする姿勢は大事だと気づきました。また、スーセントマリーで出会った人たちは、本当に素敵な人たちばかりでした。個性的なクラスメイト、いろんなことを教えてくれた先生、家族のように毎日一緒に過ごした寮の仲間、優しくて純粋な現地の人たちなど、いろんな人に出会い、人とのつながりは素晴らしいなと感じることができました。 

 留学中は自分を見つめなおし、将来の方向性についてもたくさん考えてきました。帰国後は、留学経験を生かして次に留学する人たちにアドバイスをしたり、日本に来た外国人のために何か役に立てればいいなと思います。中期留学全体を通して、留学前から帰国するまで、無知なことが多く大変でした。飛行機のことやキャッシュカードのことやカナダに着いてからのことなど、最初は何から何まで分からないことだらけでした。それでも日本にいる両親、留学先での友達、現地の人、寮の仲間に助けられ、無事に4カ月間を過ごすことができました。授業についていけなくて大変だったこともありましたが、無事に全教科を合格することができて安心しました。留学先で出会った人たち、日本から応援してくれた友達、そして私が留学に行くことを一番に応援してくれた両親には、とても感謝しています。また、国際交流を通して、人と話すことの楽しさを感じました。異国の人たちは日本人にはない大胆な考えや価値観を持っていて、それがとても面白かったです。また、国際交流をすることで、改めて日本を知るきっかけにもなり、日本人と友達になることとはまた違った楽しさを感じました。




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中期留学報告(アルゴマ大学 酒井 花子)

五か月間の留学を終えて


カナダでの5か月の留学生活で、英語を学ぶだけでなく、楽しいことや苦しいこともたくさん経験しました。この経験から、諦めないことの大切さ、すぐ行動することの大切さを学ぶことができました。留学に行く前、私のトーフルの点数は420点程度で周りに比べてとても低く、文法の基礎すらしっかりと理解できていない状態でした。


まず、アルゴマに着くと、寮のアドバイザーから寮についての説明があったのですが、何を言っているのか全く分からなくて、不安でいっぱいのままカナダでの生活が始まりました。ミールプランはどうすれば使えるのか、キッチンはどうすれば入れるかなど、誰に聞けばいいのか何も分かりませんでした。着いて2日目には、オリエンテーションが始まりました。そのオリエンテーションにはESLの学生以外もいて、とてもにぎやかな感じでした。ハイキングをしたり外でチキンを食べたり、楽しかったです。周りには、自分から他の国出身の子に話しかけている子がたくさんいましたが、私は緊張して自分から話しかけることができませんでした。しかし、そこで話しかけてくれた韓国出身の子と仲良くなれました。英語で実際に話すことで、自分の分からない単語やフレーズなどに気付くことができました。分かっていたつもりの単語も、他の意味で使われていたりしたので、学ぶことが多かったです。


授業が始まり、クラスで他の生徒は先生の質問に答えているのに、私はまず先生がどんな質問をしているのかも分かっていませんでした。どの教科も、最初に受けたテストは75パーセント以下で、特にリーディング・ライティングは52パーセントで、単位取得には程遠いレベルでした。初めの頃は、レベル3は自分に合っていないと感じ、ずっとクラスのレベルを変えたいと思っていました。しかし、とにかくやるしかない、英語力をあげたくてカナダにきたのだから、もっと頑張ろうと自分を奮い立たせて、それからは授業をより集中して受けて、毎日とにかく授業についていく努力をしました。クイズの日の前日は、友達と問題を出し合って夜まで勉強をしました。自分一人で勉強するより、友達とやるほうが分からない時にすぐ聞くことができ、とても効果的でした。私は、文法の基礎がクリアに理解できてなかったので、周りの友達に何度も説明してもらい助けられました。月曜の4限にあった、自由に先生に質問できるクラスを活用して、分からないことがあった時はすぐに先生に質問するようにしました。分からないことを後回しにすると、どんどん分からなくなってしまうので、はやく対処できる環境があって本当に良かったです。先生はとても素晴らしい方で、文法の質問に対していつもその場で分かりやすく教えてくれました。リーディング・ライティングの授業は課題がとても多く、最初の1か月はそれに慣れることが大変でした。毎週土日は、1日のほとんどをエッセイを書く時間に費やしていました。エッセイは、自分の舌の能力を失ったらどうなるのかなど、内容まで考えさせられるものが多かったので、余計に時間がかかりました。エッセイのことばかりを一日中考えるのは、しんどいことでした。それに加え、一生懸命書いてきたエッセイを先生に見てもらったら、他の生徒が同じ内容を書いているから、内容を変えて最初から書き直しと言われ、かなりショックでした。しかし、とにかくやるしかないという環境のおかげで、徹夜でエッセイを仕上げることができました。その分、精神的な面で成長できたと思います。また、諦めずに最後まで仕上げたことは、自分の中でも自信になりました。


5か月間、友達にはいつも支えてもらっていました。テストがうまくいかない時に励ましてもらったり、勉強を教えてもらったり、人間関係でうまくいっていない時にアドバイスをもらったりしていました。英語の勉学以外にも、寮生活のおかげで今までほとんどやったことのなかった洗濯を淡々とこなし、唐揚げを一から作ったり、お米を鍋で炊いたりすることができるようになりました。留学前は、それは母が当たり前にやっていてくれていて、洗濯も料理も勝手にめんどうくさくてやりたくないと思い込んでいました。しかし、やってみると意外と楽しくて、洗濯も料理も好きになりました。特に料理は、どのような手順で作れば効率よくできるかを、考えながら作ることが面白いです。やったことないことを勝手に自分には出来ないとか、めんどうくさそうと決めつけるのではなく、とにかく一度はやってみることで、初めてそれが本当に自分にとってどんなものなのかが分かるということに気付きました。当たり前のことですが、とにかく色々なことに挑戦することで、より自分を知ることができるということに気付かされました。


5か月間、学校の勉強は大変でしたが、自分が成長できた良い機会にもなりました。留学で得た困難にも諦めずやり遂げる力を、他のことにも活かしていきたいです。




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2017年10月18日

中期留学報告(ジョージ・ブラウン大学 長谷川 愛)

語学とともに学んだもの


 私がカナダのトロントにいた、たった4か月で、私の考え方や語学に対するモチベーションは、かなり大きく変わりました。トロントに着いた初日、ホストの方と全く話せなくて、自分は語学を専攻している学部にいるのに、今まで何をしてきたのだろうと思いました。よく使う単語や短文をネットで調べてストックを持っていても、その先が続かなかったりと、会話を続けることに苦労しました。初めて自分の言いたいことが伝わったなあと感じたときは、台湾人のルームメイトと話していた時です。彼女が私の拙い英語にも真剣に耳を傾けてくれて、私もいちいち翻訳アプリを使わず、自分の中にある単語のストックを使いながら話したので、達成感がありました。それまでホストとの会話では、私が会話につまると、ホストがGoogle翻訳を使っていたので、話すときに通じなかったらどうしよう、また翻訳を使われるのだろうなあとマイナスの感情がありました。しかし、ルームメイトと話すうちに、会話が楽しいと思えるようになりました。英語で自分の言いたいことを伝えるときに一番大切なのは、それを伝えようとする熱意なのだと学びました。学校が始まるまでに、彼女によく使うフレーズを教えて貰ったり、自分でもノートを作って勉強したりするなど、モチベーションを上げていきました。


 学校が始まると、当たり前ですがクラスメートや先生に対しても英語なので、最初は頭を使いました。Universityとは違いCollegeなので、年齢もバラバラです。また、トロントなので、世界中からクラスメート達が集まっています。文法などは、高校の時に習ったものがほとんどでした。しかし、英語を英語で学ぶ方が、しっかり理解できていると感じました。細かいニュアンスや、分かっていたつもりでしっかり理解していなかった部分を教えてくださったので助かりました。また、授業を通して分かったことは、みんながちゃんと授業に参加していることです。ちゃんと反応するし、先生が話していて分からなければすぐに質問し、自分の納得いくまで聞く。そして先生が「これ分かる人?」と聞けば、みんな発言しようとします。私も負けじと、1日に2回は発言するように心がけました。イスラム圏の生徒達は、文法よりスピーキング力に長けています。そのため、彼らは文法を間違えようが、積極的に話そうとします。私は最初の頃、話すとき文法に気を使いすぎて尻込みをしていました。ですが、クラスメート達の一生懸命な姿を見て、とにかく話してみようと思いました。


 授業の休憩中は友達づくりも兼ねて、クラスメート達と話しました。国が違えば文化も違うもので、とても面白かったです。日本のアニメが好きなサウジアラビアの女の子や、私が日本人であると分かると「これ知ってる?」と、日本のドラマや映画などについて聞いてくる中国人の男の人もいました。そんな時に、もっと日本の事を知っておけば良かったと、ひしひしと感じます。年齢も国もバラバラでしたが、最終的には恋バナをしたり、授業後に一緒に出掛けたりするほど仲良くなりました。


 1セメスターに2回、プレゼンテーションがありました。一番初めのプレゼンのテーマは、自分を描写する1つの形容詞を用いて、3枚のスライドで説明するというものでした。クラスメート達の発表を聞いていると、自分の好きなことで楽しんでいて、自分というものを持っているなと感じました。ダンスにDJ、絵画や写真など、その人達の知らない一面を見ることが出来て良かったです。また、はきはきと自信たっぷりに話す姿勢を見習いたいなと思いました。なぜなら、私は人前で話すのが大の苦手だったからです。最初の方は、緊張し過ぎて原稿通りに話すことに必死で、聞いているみんなを楽しませることが難しかったです。発表が上手な人はちゃんと周りの人を良く見ていて、余裕があってジョークを交えながら話すので、みんなを惹きつけます。そんな時に先生に相談してみると、原稿通りに読もう、間違えたらどうしようという不安は自分の事にしか集中していないからうまくいかないけれど、みんなをよく見て楽しませることにフォーカスしたら、発表も、発表することも楽しくなるとアドバイスを受けました。


 授業後や休日は、できるだけ外に出るようにしました。友達とレストランやスポットを廻りました。月曜日、「先生が休日はどうだった?」とクラスメート達に聞くことが多いので、話題作りのためでもありました。そして何より、友達と出掛ける方が楽しいし、英語の勉強にもなります。また、ホストファミリーとの話のネタになります。最初、UniversityではなくCollegeなので、授業後は皆仕事や、家事、子供の世話に忙しく、同年代のクラスメート達としか遊べないことに対して不満を持っていましたが、トロントは都会なので、学校外で友達を作る事に適していると考え、学外にも友達を増やしました。ネイティブの友達が出来たときは、非常に英語の勉強になりました。話すスピードも違うし、何よりスラングが会話の中で飛び交うので面白かったし、最初はついていけませんでした。そして、ネイティブの友達が出来ると、その友達やその友達など、どんどん横の繋がりが増え、ダーツやビリヤードをしたりと、休日は思い切り遊びつつ勉強しました。


 そして、トロントに来てしばらく経ってから、トロントはすごく住みやすい都市だと気づきました。移民が多いので、困ったら助け合う精神があります。道を聞かれたら快く教えてくれたり(私のときは行き先が一緒だからと言って、ついて来てくれた方もいました。)、バスで行き先が分からない人が運転手さんと話していると、隣で話を聞いていたおばあちゃんがすかさず教えたりと、思いやりに溢れていました。移民が多く、誰がネイティブか見た目では分からないので差別がありません。私は、都市だけどせかせかしていないトロントが好きになりました。


 自分の国を出て、働きにトロントへ来る人は年々増加しています。私のクラスメート達も、そういう人達が多かったです。彼らは仕事をするために、英語を学んでいました。私も将来は英語を使って仕事をし、また海外に住みたいので、英語はもちろん、プラスαで学ぶものが必要だと強く感じました。



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中期留学報告(アルゴマ大学 伊藤 稜真)

カナダでの4か月

私は8月28日から12月21日の期間、カナダにあるスーセントマリーという土地に行っていました。その町にはUniversity と呼ばれるものは私の行っていたアルゴマ大学しかなく、すべての住人や学生が繋がっているのではないかと思うような小さな町でした。初めはすることのなさにストレスを感じていましたが、帰る頃には居心地の良さと寂しさを強く感じさせてくれる街になっていました。

 生活環境ですが、スーセントマリーはたくさんの自然に囲まれた田舎町です。そのため、始めの1か月ほどは不便、退屈で仕方ありませんでした。歩いて行ける距離には、24時間営業のmetroというスーパーマーケット、JC sakuraという日本食とタイ料理の食べ放題のレストランがあります。私は学校の敷地内にあるタウンハウスというシェアハウス型の寮に住んでいたので、ごはんを作るときにはmetroを、ごはんがない時にはJCsakuraをよく利用しました。ちなみにJCsakuraは、平日ランチが16ドルほど、ディナーが25ドルほど、休日ランチが18ドルほど、ディナーが28ドルほどという値段設定でした。普段の食事はミールプランを選択していたので、学内のカフェテリアかTim Hortonsというカナダの国民的なドーナツショップで済ませていました。しかし、学内のお店は曜日や時間によって営業していたり、していなかったりと常に食事ができるわけではないので、私は1日に1食しか食べられないときもありました。ですから、常に食材やカップラーメンなどを部屋の冷蔵庫にストックしておくべきだと思います。私は最初の2か月ほどは、他の寮の日本人の子たちと共同キッチンで日本食を作ったりもしていました。醤油やゴマ油など、日本食を作る際に必要な調味料などはmetroでも売っていました。共同のキッチンなので、多くの国の人たちが利用しますし、文化の違いからか気になる点などもありましたが、コミュニティの広がる良い環境でもありました。

交通面ですが、移動手段は歩き、バス、タクシーしかありません。タクシーも安くはないので頻繁に使えるわけではありません。どこへ行くにも、基本はバスでした。1回の乗車が2.5ドルで、1時間以内の乗り換えならチケットをもらって無料でできるというものでした。ちなみにですが、私は20回分の回数券を買って利用していました。こちらは、普通に20回乗るより5ドル安く購入が可能です。バスは安くていいのですが、不便な点が30分に1本しか来ないということです。深夜0時頃まで運行しているのですが、更に18時以降は1時間に1本しかなく、日曜日は18時以降のバスがないので、時間を考えて動かないと長い時間待つことになってしまいます。バスは何本かのルートで町のほとんどのところに行けるようになっていて、全てのバスがそれぞれのルートを1 周してダウンタウンにあるバスターミナルに到着するようになっています。ちなみに、バスは窓がすごく汚く運転が荒いため、乗り心地は良くはないです。バスを利用してよく行っていたところは、大学からバスで15分程のところにあるステーションモールという、ショッピングモールでした。大きな施設ではないので楽しめるようなことはたいしてないですが、名の知れている生活に必要お店はある程度入っているので、よく利用しました。私は利用しませんでしたが、映画館も入っていて、数百円で観ることが出来るので驚きました。

 次に、私の住んでいたタウンハウスについてですが、タウンハウスは二階建ての一軒家のような建物を、最高5人でシェアするような形の寮です。部屋は1つ1つが分かれていてプライベートは守られていますが、壁が薄くしゃべり声などの生活上の騒音は聞こえます。朝起きて部屋を出れば誰かはいるし、帰って来ても誰かはいるので、コミュニケーションの機会はたくさんあります。しかし、私のルームメイトは平日でも構わず深夜に友達を呼び、家が揺れるほどの音量で音楽をかけて、お酒をのんでバカ騒ぎという感じでしたので、気になる人はその状況では眠れないかもしれません。参加すればもちろん楽しいですが・・・。 私は幸いにも気にならない人間だったので、しっかりと眠れました。ただ、トイレやシャワーももちろん共同なので、汚れが目立つ日もあります。私たちはルームメイトが作ってくれた清掃計画をもとに、毎週日曜日にみんなで掃除をしていました。他にも、冷蔵庫の中に置いてあるものを勝手に食べられたり飲まれたりという問題もあります。日本では私は気にならないようなことですが、それらの物を買うことのできるお店が遠いゆえに、結構なショックを何度か受けました。しかし、そんなルームメイトでも、みんな良い人ばかりで、みんなが誘ってくれるおかげで、バレーボールのチームに参加したり、ごはんを食べに行ったりと、様々な経験をしました。

 10月には、サンクスギビングを含めた9日間の休みがあり、ニューヨークへ旅行に行きました。飛行にて3時間ほどで行けるので絶対に行こうっと思っていました。宿泊先はインターナショナルスチューデントレジデンスというところでしたが、安さで選んだため、部屋は狭い、騒音はある、シャワーもトイレも1フロアの全ての人間がシェアするので、汚く苦痛でした。旅行自体は買い物もたくさんしましたし、テレビで見たことのある有名な土地や、ブロードウェーミュージカルも鑑賞しました。テレビでしか見たことのない全てが目の前にあり、世界的に有名な町の勢いに始めは緊張してしまっていましたが、最終日には全力で楽しむことが出来ました。ただ、空気が悪く、5日間ずっと体調がすぐれませんでした。

 次に学校生活ですが、ミールプランでの食事はメニューが少ないことは不満でしたが、味は良かったので大きな不満はありませんでした。勉強では、先生たちはすごく丁寧に教えてくれる親切な人たちばかりで、ぶつかる壁はそれほど多くはありませんでしたが、課題は親切ではなく多かったです・・・。しかし、自由時間が奪われるほどでは無かったので、負担にはなりませんでした。

 始めは田舎で何をして良いか分からず、どうなることかと思いましたが、4か月を過ごし、過ごしやすさや人の良さを感じるようになり、今までできなかった経験をさせてくれたカナダが大好きになりました。行って良かったと思える留学でした

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2017年10月 6日

中期留学報告(マキーワン大学 水野 佑香)

留学を通して成長したこと

 MacEwan University のESLの生徒として、3ヵ月間学校へ通いました。MacEwan Universityは、カナダのアルバータ州にあります。日本に比べて紫外線が強くて、冬が長いです。特にエドモントンは、とても乾燥していて紫外線が強いと、出発前に調べていました。私は、日本から乾燥や紫外線対策の準備をしていましたが、想像していたよりもひどく、日本のものでは全然対応できませんでしたし、最後までとても苦労しました。紫外線のおかげか、気温の割に暖かいです。こちらで暮らしている人は、半袖やノースリーブを着ていますが、私は約4ヵ月エドモントンで暮らして、一度も着ませんでした。


 初めて学校へ行くと、年上でさまざまな国の人たちがいました。私は、自分と同じ状況の学生たちばかりだと思っていたので、本当にびっくりしました。彼らは移民として何年も前からカナダに住んでいるので、すでに英語を話したり聞いたりすることはできます。しかし、私は学校の先生やCDなど、日本ではきれいな英語しか聞いていなかったので、移民の方たちと会話をすることは、とても大変でした。それに比べて、カナディアンの英語はとてもきれいです。しかし、とても速いです。今までテストなどで聞いていた速度よりもかなり早くて、自分がここまで聞き取れないのかという驚きと、カナダで暮らしていくことに不安を感じました。また、ゆっくり話してもらえますかと話しても、20秒後にはゆっくり話すことを忘れています。


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 英語力は、特にリスニングが上がったと、授業でも普段の生活でも感じていました。ルームメイトと初めて会ったときはゆっくり話してもらい、さらに何度も言い直してもらってやっと理解できていましたが、ある程度スムーズに理解できるようになりました。さらに、リスニングのテストでも、だんだん点数が上がっていきました。私にとって一番の問題は、スピーキングでした。私の場合、言いたいことが英語で言えないときはもちろんですが、それよりも自分の意見や言いたいことがなくて、話すことがないというのが、人と話す時に本当に苦労します。日本にいるときから、自分の意見や感想を言葉にすることや表現することがとても苦手で、感想文や意見を言い合うグループワークにも、苦手意識を持っていました。そのため、"自分の意見をしっかり持てるようになること"を、カナダに来てからずっと課題にしていました。少しは考えが持てるようになったかなと、そこでも成長を感じましたが、正直、まだまだでした。例えば、リーディングとライティングの授業で、自分の好きな食べ物について時間内にできるだけ多くの文章を書く、という授業をしました。自分の好きなことについて書けばいいだけなのに、私はプリントの半分ほどしか書けませんでした。隣の席のコロンビア国籍の人は、私の3倍ほど書いていて、自分はまだまだたと感じました。どの授業でも、自分の考えや意見を聞かれることがたくさんありました。質問の内容は分かっていても、本当に意見が出てこなくて、悔しい思いをたくさんしましたし、話す機会を失っていたと思います。


 約3ヵ月間努力をしていましたが、やはり自分はまだまだだと感じる出来事がありました。それは、スピーキングの授業のテストです。テストの内容は、始めに先生が誰が発表をするかくじを引き、当たった人はお題を決めるためにくじを引きます。その後1分間の準備時間を与えられ、すぐに発表をしなくてはいけませんでした。自分がいつ発表するかも分からず、準備の時間も短く、このテストにはとても苦労しました。一度授業で練習をしましたが、私は難しい質問ではなかったにも関わらず、準備時間からずっと頭が真っ白でした。結果、YesかNoで答えた後は、数文付け加えるだけの本当に悲惨な発表となりました。


 練習からテスト当日まで数日しかなかったので、自分の意見を持つようになるには、あまりにも時間が足りませんでした、テスト当日まではとにかく、友達と授業内容を振り返り覚えて、分からない事はお互いに教え合いました。私は、言葉を多く言うことは無理だったので、お題に沿ったことを正確に伝えられるように努力をしました。当日は、流暢に自分の意見を話すことはやはりできませんでしたが、お題に沿った発表をすることができたと思います。


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 エドモントンに住んでいる間、私は寮に住んでいました。始めは、学校へ通い家事をすることで、いっぱいいっぱいでした。しかし、それに慣れてくると、学校が終わった後と休日が、とてももったいないように感じました。なぜなら、英語をほとんど使っていなかったし、出かけることも少なかったからです。ルームメイトは月曜日から木曜日の朝までしか寮で過ごすことがなく、午後からは授業、私は授業が毎日朝の8時から12時20分までだったので、寮にいるときは一人の時間が長く、ただ部屋にいることが多かったです。そんな時に、アドバイザーにボランティアをしたいと話しました。


 まず始めに私は、MacEwan University のオープンキャンパスのボランティアをしました。友達と参加をしましたが、ESLの生徒は私と友達の二人だけでした。私が担当した仕事の内容は、入り口付近に立ち、入ってきた人たちにMacEwanのグッズを渡し、目的の場所へ案内をすることです。オープンキャンパスへ来た人たちは、私がESLの生徒だと知らないので、ボランティアの服を着ているだけで、どんどん話しかけてきます。もちろん答えられない質問もありましたが、他のボランティアの方たちがすぐに助けてくれて、無事にボランティアを終えることができました。学校主催のボランティアでは、朝ごはん、昼ご飯、MacEwan UniversityのTシャツ、MacEwanグッズと、本当にたくさんのものをもらいましたし、ESLの生徒としてではなくMacEwanの生徒として頑張ろうと、自分から一番話しかけた良い機会でした。


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 私はいくつかボランティアに参加をしましたが、学校主催のボランティアよりも、外部のボランティアに参加をすることが良いと思いました。カナダは常にボランティアを募集しているので、気になる団体やイベントがあれば、訪ねてみると良いと思います。実際に私は、クラシックバレエに興味があったので、カナダで50年もの歴史があるアルバータバレエ団に、ボランティアをしたいとメールを送りました。その団体は、全くボランティアを募集していなかったので、断られるだろうと思っていましたが、私がネイティブのように英語を話せないということも考慮して、あっさり受け入れてくれました。さらに、ボランティアに参加をした人全員に、当日の公演チケットを配っていましたし、そこで出会った人と連絡先を交換して、仲良くなることができました。もし、気になるボランティアがなくても、アドバイザーに尋ねると、さまざまなボランティアを紹介してくれていたと思います。ボランティアに参加をし始めてから、今まで予定がなかった週末が、とても充実したものへと変わりましたし、英語以外の様々なことを学ぶ良いきっかけになりました。


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 エドモントンへ留学した約4ヵ月間は、私にとって英語以外にも様々なことを学び、成長できた期間でした。始めは、年上の方ばかりで不安だった学校生活、言葉を十分に理解できない中参加したボランティア、日本と違いすぎる気候の中での生活など、思い出せばきりがないほど、多くの経験をすることができました。その中でも一番印象に残っていることは、現地の人々の温かさです。私は、留学して1ヵ月でケータイが壊れてしまいましたが、自分の使わなくなったケータイを貸してくれました。悩みを相談すると、解決しようと助けてくれたり、おいしいお店があると連れて行ってくれたりして、本当に4ヵ月間何度も助けられ、楽しませてもらいました。私は、苦労したことすらみんなと乗り越えた良い思い出になっていて、留学をしてから今まで一度も後悔したことはなく、とても良い4ヵ月を過ごすことができたと感じています。



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中期留学報告(ジョージ・ブラウン大学 齋藤 彩乃)

カナダで得たもの

私が留学することを考え始めたのは、高校生の頃でした。そして英米語学科に入学し、1年生の時に留学選考を受けたものの、残念ながら切符を掴むことができませんでした。その後悔しさをバネに、2年生の一年間は、日本にいながらできる英語の勉強に力を入れました。そして3年生の夏から、私費留学という形ではありましたが、志望していたカナダ・トロントにあるジョージブラウンカレッジ(GBC)へ、4か月間の留学が決まりました。

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GBCのESLでは、8週間ごとにプレイスメントテストがあり、私はレベル4の授業から受けていました。授業が始まって驚いたことは、クラスメイトの幅広い年齢層と国籍の多様さでした。12か国から集まったクラスメイトは、同年代の学生から子どもがいるお母さん、医者、牧師など、個性溢れる人たちで毎日が新鮮でした。

授業は、月曜日にリスニングと発音中心、その他の曜日にグラマー、ライティング、リーディング、スピーキングを行っていました。それぞれ定期的にテストやプレゼンテーション、それに加えてオンラインでの課題もありました。プレゼンテーションは有名な日本人・カナダ人というテーマで、今まで得意ではなかったものの、1・2年生からしてきたことを活かせて良かったです。留学当初は、先生やクラスメイトが話す英語は、集中して聞いていると理解できるような状態でしたが、話すとなると、言いたいことが言えず、スピーキング力の低さを感じる日々でした。ESLにはアジア圏からの生徒が多く、同じ言語を話して固まっている光景を目にすることもよくありました。実際に私自身も日本語を話してしまうことがあり、そんなときにウクライナ人のクラスメイトと仲良くなりました。すると彼女から、あなたはもっと英語を話すべきだよ。もっと話したら絶対上手くなるよ。と言われ、どこかで変わらなければいけないと考えていた私に、彼女はきっかけを与えてくれました。

それからは、間違いを恐れずにどんどん話すことが大切だと感じ、授業以外に2種類のスピーキングのワークショップに参加していました。一つ目のSpeak Upは、毎週行くうちに新しい人と出会えるのが楽しくなり、仲良くなりたいという気持ちから、自分から話しかけることも増えていきました。もう一つは、Public Speakingというスピーチやグループディスカッションをするワークショップで、人前で話す練習をしたいという人が多く集まっていました。最初は緊張しましたが、徐々にアイコンタクトをとって話すことに慣れることができ、参加して良かった「と思っています。私にとってワークショップは、英語を学んだのはもちろんですが、それ以上に大切なことを学べた場でした。

そしてレベル5になると、中国や韓国、ベトナムなどアジア圏出身のクラスメイトが多くなりました。授業はライティングに力が入れられていて、要約やエッセイなどをよく書いていました。周りのクラスメイトに比べて、書くのに時間がかかって苦労することもありましたが、たくさん書いているうちに他の英語力もかなり鍛えられました。レベル5のプレゼンテーションはペアで行うもので、中国人のクラスメイトと放課後に図書館でたくさん話し合いながらパワーポイントを作り、一緒に頑張りました。ムスリムファッションという宗教的で難しいテーマでしたが、ムスリムの友人からも話を聞けて、留学に行ったからこそ学べた内容だったと思います。


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そして、4カ月の間にボランティアも経験しました。一つは地域の秋祭りで、子どもたちにフェイスペインティングをしお菓子を受け渡すボランティア、二つ目はサンタクロースパレードというイベントで、コスチュームを着て6㎞ほど歩くボランティア、三つ目はクリスマスマーケットで、ブースの受付を行うものでした。留学生活の中で、学内だけでなく地域の方々と関わりを持てたことは、貴重な体験になりました。また、特に印象的だったのが、キャラバンというESLのイベントです。それぞれの出身国を祝うお祭りで、教室を飾り付けし、伝統的な衣装を着て文化を紹介しました。私たちにとっては小さい頃から慣れ親しんでいる、浴衣や折り紙、書道を新鮮に感じ、すごい!綺麗!日本に行ってみたくなった!いろんな国の人が言ってくださり、日本の魅力に改めて気づかされました。他の国の部屋にもそれぞれ魅了される衣装や文化があり、人柄を感じて、GBCを選んで良かったと思った一日でした。

ホームステイ先には、ジャマイカ人のマザー、コロンビア人の高校生の女の子、猫がいました。ジャマイカは音楽が有名なこともあり、家の中ではよくレゲエが流れていて、いつも陽気なマザーでした。これまでに100人ほどの留学生を受け入れてきたというベテランの家庭らしく、ホームステイの決まりごとが項目ごとにしっかりとリストになっていました。また、2ヶ月が経過した頃から、アメリカに住んでいたホストシスターと彼女の赤ちゃんも一緒に暮らすようになり、家の中が一気に賑やかになりました。それまで部屋にいることが多かったハウスメイトとも、リビングで団欒する時間が増えて、毎朝駅まで一緒に登校するほどの仲になり、嬉しかったです。サンクスギビングやクリスマスには、家族で集まって大きなターキーを食べるカナダ流の過ごし方を楽しみ、ホームステイでの忘れられない思い出になりました。マザーとホストシスターはいつも笑顔で優しく、手料理は本当に美味しいものばかりで、ホームステイ先は自分で選ぶことができない中、この家庭で暮らせたことはとても幸せだったと思います。

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一年を通してたくさんのイベントがあり、様々な国の移民や文化を受け入れ、尊重し合っている人種のモザイク都市・トロントは、とても魅力的な場所でした。そして、世界中から人が集まっているなか、英語が話せることで世界が広がっていくのを体験したことで、改めて英語の偉大さを感じました。友人のほとんどはESLのクラスやアクティビティを通して出会い、帰国しても連絡を取り続けていて、世界中に友人ができたことが私にとって一番留学して良かったと思うことです。ESLで出会った人達はGBCの本科に進むため、よりよい職に就いてカナダで暮らすため、といった明確な目標を持って英語を学んでいて、英語を習得して何をするのかが大切だということを改めて実感しました。なので、これから留学に行く方にも、留学先で何がしたいのかが一番大切だということを忘れないでいてほしいと思います。

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振り返ってみると、本当にあっという間の4ヵ月間でしたが、どんな時も周りの人の支えがあったからこそ、様々なことに挑戦していけたのだと思います。いつも温かく接してくれたホストファミリー、友人、先生、そして日本から支えてくれた方々のおかげで、貴重な体験ができたことに感謝します。

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中期留学報告(アルゴマ大学 伊藤 美有)

カナダでの素敵な出会い

 私が留学したアルゴマ大学は、少人数授業が魅力の一つです。この最大の魅力は、先生と生徒の距離が近いことです。そのため質問がしやすい環境で、分からないことはそのままにするということがなくなりました。先生の誕生日をクラスメイトで祝ったりするなど、授業以外でも先生と楽しい思い出もできました。少人数だからこそ、生徒同士も仲良くなりやすく、授業以外でも話すようになりました。最初の頃は話さなかった子も、いつの間にか仲良くなりました。また、学校の図書館には勉強専用のスペースがあり、本当に静かな状況で集中できる場所がありました。私はよく課題に追われると、集中できる図書館に通っていました。平日の金曜日以外は朝8時半から夜10時半まで開いており、テスト期間時には夜中まで使用可能でした。そしてこの大学には、メンター、メンティー制度があります。この制度は、留学生であるメンティーを対象に、自分のアドバイサーであるメンターと共に様々なイベントに参加し、仲良くなっていくという制度です。私は女の子の同い年のメンターで、家に招いてくれ巻きずしパーティーを開いてくれたことや、サンクスギビングの日には、その子のホストファミリーと一緒に教会に行き、祝日を祝いました。その他にも、このプログラムではハイキングやクリスマスパーティー、一緒にゲームを楽しむイベントが開かれ、大学全体で仲良くなりやすい環境を作ってくれていたことが、この大学の良いところだと思います。大学の授業が始まる前にはオリエンテーションの期間があり、バレーなど共に活動するスポーツなどをすることが友達作りのきっかけにもなり、オリエンテーションに参加して良かったです。この大学は勉強しやすい環境だけではなく、友達作りのきっかけを作ってくれる環境もあり、小さい学校でしたがとても良い思い出がたくさんできました。


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 授業面ではGrammar、Listening & Speaking、Readingの三種類がありました。授業は8時半から毎日あり、火曜日と金曜日以外は4時半まで行われました。授業が始まった頃は、ついていくのに必死でした。そのため分からないところがたくさんあり、そのたびに質問をして教えてもらっていました。どの授業の先生も、優しく丁寧に教えてくれました。特にGrammarの先生は分からないところはないかなど、常に私たち生徒のことを気にかけてくれており、個別に例題を与えてくれ、分かるまで解説してくれました。この授業は毎週火曜日に小テストがあり、合格点に満たないと再テストを受ける制度で、初めの頃は再テストを受けていました。小テストを重ねるうちにどんどんテストにも慣れていき、先生の熱心な教え方のおかげで再テストも受けることがなくなり、自分でも成長できた部分ではないのかと実感しました。文法もこれまで勉強してきたことと類似していましたが、復習をしてみると完全に分かっていないところもありました。その中でも、過去完了の文が苦手でしたがしっかり基礎から学び、また新たな知識が増えて応用が利くようになりました。Listening & Speakingの授業では、グループに分かれ一つのトピックについて議論することや、ペアになって活動することが多かったです。私は人前で話すことが苦手ですぐ緊張してしまう性格で、プレゼンテーションになるとうまく話すことができませんでした。プレゼンテーションを重ねるうちに、目線を配ることが今までより多くできるようになり、少し自信が持てるようになりました。Reading & Writingの授業は、他の授業に比べ課題も多かったです。カナダに来て最初に書いたエッセイを見てみると、誤字脱字が多く、文法もあやふやな文ばかりでした。多くのエッセイを書くうちに、文の構造や言い換えも理解するようになりました。最も課題が多く私が苦手な教科でしたが、自分にとって成長できる教科だったと思います。留学生活で勉強してきたどの教科も、これからの自分の英語学習に必ず役に立つ内容でした。

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 私は学校の寮に住んでいました。私が住んでいた寮は、各自に部屋が与えられており、自分の時間を取るには最適です。トイレやお風呂は共同で、私の隣の部屋はドイツ人の女の子でした。環境や文化が違う分、多くのことで悩んだこともありました。英語の話すスピードがとても速く、カナダに来た頃には、ゆっくり話してもらうことでしか理解ができませんでした。日々の生活の中で会話をしていくうちに、少しずつですが会話も続くようになっていったので、嬉しかったです。寮の共同キッチンでは、韓国人の子と一緒に料理を作ったことや、多くの人と他愛もない会話を楽しんだこともありました。寮では、湖に遊びに行き初めてカヌーに乗ったこと、ハローウィンの時にはパンプキンカービングを行い、普段では経験できない体験もしました。寮での生活は楽しかったですが、食事だけは合いませんでした。日本にいる時から、ハンバーガーなど脂っこいものを食べる機会がなく、あまり食べたことがなかったので、そのような食べ物が多かったことが私にとっては辛かったです。カナダに来て、一回も名物のプーティンを食べたことがなかったので、食べる機会がなかなかないと思い、レストランに食べに行きました。量が多く、夜ご飯が食べられないくらいおなかがいっぱいになりましたが、おいしかったです。今までは避けてきた苦手なものに挑戦することもでき、貴重な思い出になりました。

 留学生活中に休みを利用し、ニューヨークに旅行に行きました。タイムズスクエアやブルックリン橋などの観光もしました。その中でも、ブロードウェイミュージカルを見たことが印象に残っています。CATsを見たのですが、運がよく安くチケットを手に入れることができ、前から5列目の席で見ることができました。キャストの細かい表情を間近で感じられました。また、学校で開かれたカラーランにも参加し、楽しかったです。世界中で開催されているイベントなのですが、以前から参加してみたいと思っていたので、参加でき嬉しかったです。

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 私が過ごしたスーセントマリーでは、会う人が本当に心優しかったです。雪の中歩いていると、バス停ではないところから優しさで乗せてくれることや、地元の人がスーパーから寮まで乗せていってくれたことも多かったです。私が帰国時に乗るはずだった飛行機が雪でキャンセルになった際には、空港のスタッフやタクシーの運転手、乗客の皆さんが協力してくれ、違う便を手配してくれようとしていました。結局全便キャンセルになり、翌日の便で帰ることになったのですが、泊まるところを探していた私に、空港で出会った女性が手を差し伸べてくれ、1日過ごさせてもらいました。その女性は孫と二人暮らしで、私をまるで家族のように向かい入れてくれ、ご飯やお風呂など全ての世話をしてくれました。一緒にドラマやカードゲーム、会話を楽しみ、あっという間に1日が過ぎました。翌日には最後まで見送ってくれ、クリスマスプレゼントも持たせてくれました。更には、チケットを手配してくれたスタッフや、タクシーの運転手の人も見送りに来てくれました。1日で、こんな素敵な人々に出会えて本当に幸せでした。今でも空港で出会った皆さんと、時々連絡を取り合っています。最高の出会いに感謝し、スーセントマリーで過ごし出会った人々の優しさを無駄にすることなく、困っている人を手助けできるような、心優しい人になりたいです。カナダで過ごした日々は、これからも忘れられない経験になると思います。

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中期(延長)留学報告(ジョージ・ブラウン大学 宮島 花蓮)

カナダでの8ヶ月間

私がカナダへの留学を決めた理由は、客室乗務員になりたかったので、英語力を高めたいと思ったことと、多国籍文化の中で様々なことを経験したいと思ったからです。就職活動は、同学年の人と同じペースで進めたかったので、三年生の夏までに帰って来られるように、二年生の夏からの留学を目指し、入学時からの目標として、少しずつTOEFLを受けたり、留学のためにアルバイトをしてお金を貯めたり、色々な準備をコツコツとしていました。留学に行けることが決まり、私は私費での留学だったので、留学先を希望することができました。多国籍の人と繋がりたい、色んな国の文化を知りたいというのが私の留学の一つの目的でもあったので、ある程度都会で、多国籍文化であるカナダのトロントのGeorge Brown Collegeを希望しました。そして、希望通りGeorge Brown Collegeに行くことが決まり、パスポート申請や保険の申し込み、航空券の手配など、沢山やることや出すべき書類があり大変でしたが、あとは飛行機に乗っていくだけの状況になると、楽しみな気持ちしかありませんでした。

韓国の仁川空港で乗り換えをして、14時間かけて現地に着いてからは、初めて見る景色ばかりだったのと、ホームステイ先のファミリーがとても優しく私を迎え入れてくれたので、不安な気持ちと嬉しい気持ち、楽しみな気持ちで複雑でした。この時すでにホームシックになっていました(笑)

学校はやはり中国人、韓国人、そして日本人等のアジア系が多く、その次に中東系が多いように感じました。私が日本人というだけで、色んな人が寄って来て話しかけてくれたり、"I like your country."と言ってくれたり、片言ではあるけれどアリガトウと言ってくれたり、日本人で良かったと思う場面がたくさんありました。それらのことを通して、日本の文化や他の国に対する今までの対応、数々の車メーカーや家電メーカーを生んだという強みを、改めて誇らしく思いました。そして、日本車がカナダでたくさん愛用されていることを知ると、同時に私は新たに日本のように修理して乗り続ける人が少なかったり、車をぶつけることやこまめに洗車をしない等の見た目へのこだわりが少ないことも学びました。このような現状を知り、私は日本車を海外で長く愛してもらえるような活動、お仕事をしたいと思うようにもなりました。私はこういう気持ちを忘れやすいけれど大事にしたかったので、カナダでは文法や発音、直訳では伝わらない英語ならではの言い回しなどを学校で学び、宿題をこなしながら、自分の興味を持ったこと・感じたことを気づいたときにメモに取り、8か月後日本に帰ってからも忘れないようにしていました。実際そうしたことによって、いつでも自分の気持ちを見返し思い出すことができるので、カナダにいる間も常に前向きに物事を考え、次に進むことができていたと思います。これはこれから留学に行く皆さんにはもちろん、留学はしない方にも日常生活の中で新しい発見や気持ちがあると思うので、お勧めしたいことです。こう書くと、留学すると良い経験ばかりで辛いことはないようですが、私も辛い壁にぶつかることが何度もありました。

一番大きかったのは友達作りです。私は日本にいるときは、コミュニケーション能力が高いと言われていたし、自分でもそう思っていて、実際この20年間で友達を作ることにおいて苦労したことはありませんでした。しかしカナダに8か月間いて、本当に仲良くなり二人で二回以上ご飯を食べに行ったり遊びに行ったりする仲になったのは、日本人かアジア人、または8か月間一緒に住んでいたウクライナ人のルームメイトくらいです。出会いは学校やそこで出会った人の紹介などたくさんありましたが、英語が話せない!言いたいことをすべて伝えられない!話すスピードがついていけない!などの問題から、思ったようにコミュニケーションが取れず、自分の思っていたようにはいかなかったのです。それは幼稚園のころから英会話をずっと習ってきて、自分は英語が話せると思っていた自分にとって、本当に悔しく屈辱的な出来事でした。教科書に載っているような文法だけではなく、もっと留学前に単語や話し言葉を勉強しておくべきだったと、今でも思います。私の場合、最初は日本人の友達も作り、色々な情報を集めたり、どういう言葉で会話しているかを学びながら、クラスメイトなど自然と会う回数の多い人から友達になろうと考えました。語学を学びに来ている人が大半だったので、お互い拙い英語を話しながら、一生懸命どうにか相手に伝わるようにと話していました。やはり日本での友達のように、とても仲良くなることはすごく難しかったけど、伝えようとすれば相手も一生懸命理解しようと頑張ってくれると分かったので、少しずつ自分のペースで発言することもできるようになっていきました。英語を話すのが嫌になったり、話せないことが怖くなって話したくなくなったりした時期もありましたが、日本に帰国してからは、その辛い経験すらも自信につながっていて、英語で会話することへの抵抗がなくなり、むしろ楽しいと思えています。

私は私費で長期留学をしたので特にですが、留学はお金がとてもかかるし、親に心配もかけるし、現地でも楽しいことばかりではないし、すべて自分で何とかしなければならないのでとても大変です。全体の7割は大変です。でも私は、ローンを組んでまで全額自分で払っても、留学に行って良かったと思います。もちろん周りの人のアドバイスや支えがなければ、ここまで根気強くやってこれなかったと思いますが、留学する前とは比べ物にならないほど自分のやりたいことが見えているし、新しい発見や改めて気づいたこともあり、自分の自信にもとても繋がっています。私も留学前にたくさん悩みがあり、先輩や先生に相談してばかりだったので、今度は私がその立場になり、留学に行きたい人の支えになりたいと思っています。

最後に、経験は最高の宝になると思っています。やる気があるなら、お金や時間の問題も何とか解決できるはずです。根気強く向き合い、後悔しないようにコツコツ勉強し、行動できたら最善だと思います。留学をしたから終わりではなく、ここからどのようにそれを生かしていけるかが大事だと思うので、私もこれから頑張っていきたいと思います。

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中期留学報告(オカナガン大学 荒木 彩峰)

ホストファミリーとの出会い

 留学をする前とした後で大きく変わったことは"留学"についての考えだ。今までに「英語を勉強するために留学すべきか」というような議論を何回かした。留学する前は問答無用で留学すべきだと考えていたが、留学を実際にしてみて、日本でも十分英語の勉強ができるので無理に留学しなくても良いと考えるようになった。決して留学は悪いものではない。私が過ごした4か月のカナダ生活に無駄なことは一つもなかったと思っている。しかし、英語を勉強する全員が必ず留学すべきだとは思わないようになった。

 私がオカナガン大学に留学した時はほとんどの生徒が日本人か中国系だった。クラスはレベルで分けられるが、だいたいの日本人はレベルが同じで、日本人と話さないようにしていてもクラスのほとんどが日本人の授業もあった。留学前に留学経験のある先輩方から話を聞いたように、アカデミックな科目(歴史や経済などのdiscussion, reading, writing以外)を取らなければ、日本を離れて勉強しに来ても環境の変化は少ない。私はアカデミックな科目を取ることができなかったので、留学をしなくても英語力が上がると考えたのかもしれない。

クラス分けテストの内容はwriting、listening、reading、speakingの4つ。writingの問題は、自分のお気に入りの本や映画について、用紙1枚裏表に自由に書くものだった。listening、readingの問題はTOFFLより基本を問うものが多く、思っていたよりは易しく感じた。speakingは先生と一対一で会話するもので、日本でどんな勉強をしていたかなどの質問をされた。speakingはテストだからとかしこまらず、気楽に話しても良さそうだったので、1つ質問されたら3つ4つと積極的に自分から答えて、色んな話をすると良いと感じた。

 留学生が普通受けるESL(English Second Language)の授業は、reading、writing、discussionとあった。例えばreadingだと、ESLR010,020,EAPR010-040のように、どの授業も6つのレベルに分けられ、EAP○040になるとアカデミックな科目を取ることができた。1つの学期で成績が65%以上だと次の学期でレベルが1つ上がり、90%以上だと2つ上がることができるが、中期留学は1学期で終わるのでレベルを変えることができない。しかし、授業が始まって1週間は、レベルが合わないと思ったら下げることも上げることもでき、クラス分けのテストが全てではないのかなと感じた。

授業を受けて思ったことは、先生によって内容が全く異なるということだ。レベルが同じでも片方のクラスは宿題が多く、もう片方はレベルが一つ下のクラスと内容がほとんど変わらない、もしくはレベルが一つ下のクラスの方が宿題の量が多かったり内容が充実していたりする。授業は毎日2コマ(1コマ1時間~2時間くらい)くらいで、空き時間はたっぷりあった。

 私のホームステイ先の家庭はカナダ人で、母、父(遠くで仕事しているため1か月に2回ほど帰る)、兄(大学院生)、妹(大学生)、そして家の地下にはもう一人の兄と婚約者が住んでいて、たまに一緒に夕食を食べた。また、私と同じ留学生の韓国人の女の子(大学3年生)が同じ時期に来た。

私のホストファミリーは色々なところへ連れて行ってくれた。カナダに来て1週間後、車で6時間以上かかるホストマザーの実家へキャンプに行った。家の前の湖でジェットスキーをしたり、近くの洞窟体験ができるところへ行ったりと、素敵な場所だった。ホストマザーがアウトドア派だからなのか、週末にはハイキングやバイキングにも行った。他には、学校の企画でBanffという有名な観光地へ2泊3日で行ったが、参加する生徒の大半が日本人だった。ハロウィンやクリスマスも本当の家族のように接してくれたホストファミリーのおかげで、日本とは違う過ごし方を経験できた。

私が留学した大学はケロウナという田舎にあり、主な交通手段はバスか車だった。家から学校までバスで45分かかるが、車だと10分くらいなので時間が合うとマザーやブラザー、シスターが迎えに来てくれて、本当に優しい家庭だった。

 大きなショッピングモールやダウンタウンが、学校からバスで20分くらいかかるところにあった。他に特にこれと言ったところはないので、休みの日や学校が終わった後は大体行く所はみんな同じだ(だからと言ってモールもダウンタウンも大した場所ではないが、、、)。

留学している間に一度、バスストライキが起こった。日本では考え難いことだが、カナダでは以前、郵便局や先生のストライキもあったようで、労働者に強い力があると感じた。車を持っていない留学生の交通手段はバスしかないので、いつ終わるか分からないバスストライキの時期は辛かった。私のホストファミリーには、universityに通うシスターや学校の先生のマザーがいるので、登下校の時間は大体同じだったが、毎日、細かい時間や場所の連絡をしてお願いするのは面倒で申し訳なかった。ホストファミリーによっては送迎するたびにお金を払わなければいけない人もいて、大変だと感じた。バスが動かないと唯一のショッピングモールさえも行けないので、平日はもちろん、休日はもっと退屈だった。

 食事は、私が好き嫌いもなく食にこだわりがないのもあるが、思っていたより不便ではなかった。いまいちカナダ料理が何かは分からなかったが、日本と同じようにイタリアンだったり、メキシコ、アジア料理だったりと、たまに味付けが合わないものもあるが、食べられないほどではなかった。いくつかのアジアンマーケットがあり、ポッキーなどの日本のお菓子が値段は2倍ほど高いがあった。また、SUSHIが人気で、カルフォルニアロールだがスーパーなどでよく見かける。日本料理のレストランもたくさんあった。ホストファザーとシスターがベジタリアンなこともあって、野菜や果物は毎日摂取した。他の留学生から、肉やピザばかり出たり、家の飲料水が水道水だったり、ホストファミリーがフィリピン人であったりという話を聞き、本当にホームステイ先によって全く違うなと感じた。

 この4か月は本当に貴重な時間だった。英語力を上げるには留学が最適な方法だと思っていたが、実際は日本でもできる勉強方法だった。だからと言って留学が悪いものではない。そう思うことができたのは、ホストファミリーのおかげだと強く思う。寮では味わうことができない日常の食事や、日本では考えられない生活を体感できたし、こんな素晴らしい人たちに出会えたこと、ホストファミリーとして一緒に過ごせたことに感謝したい。

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