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2017年10月18日

中期留学報告(ジョージ・ブラウン大学 長谷川 愛)

語学とともに学んだもの


 私がカナダのトロントにいた、たった4か月で、私の考え方や語学に対するモチベーションは、かなり大きく変わりました。トロントに着いた初日、ホストの方と全く話せなくて、自分は語学を専攻している学部にいるのに、今まで何をしてきたのだろうと思いました。よく使う単語や短文をネットで調べてストックを持っていても、その先が続かなかったりと、会話を続けることに苦労しました。初めて自分の言いたいことが伝わったなあと感じたときは、台湾人のルームメイトと話していた時です。彼女が私の拙い英語にも真剣に耳を傾けてくれて、私もいちいち翻訳アプリを使わず、自分の中にある単語のストックを使いながら話したので、達成感がありました。それまでホストとの会話では、私が会話につまると、ホストがGoogle翻訳を使っていたので、話すときに通じなかったらどうしよう、また翻訳を使われるのだろうなあとマイナスの感情がありました。しかし、ルームメイトと話すうちに、会話が楽しいと思えるようになりました。英語で自分の言いたいことを伝えるときに一番大切なのは、それを伝えようとする熱意なのだと学びました。学校が始まるまでに、彼女によく使うフレーズを教えて貰ったり、自分でもノートを作って勉強したりするなど、モチベーションを上げていきました。


 学校が始まると、当たり前ですがクラスメートや先生に対しても英語なので、最初は頭を使いました。Universityとは違いCollegeなので、年齢もバラバラです。また、トロントなので、世界中からクラスメート達が集まっています。文法などは、高校の時に習ったものがほとんどでした。しかし、英語を英語で学ぶ方が、しっかり理解できていると感じました。細かいニュアンスや、分かっていたつもりでしっかり理解していなかった部分を教えてくださったので助かりました。また、授業を通して分かったことは、みんながちゃんと授業に参加していることです。ちゃんと反応するし、先生が話していて分からなければすぐに質問し、自分の納得いくまで聞く。そして先生が「これ分かる人?」と聞けば、みんな発言しようとします。私も負けじと、1日に2回は発言するように心がけました。イスラム圏の生徒達は、文法よりスピーキング力に長けています。そのため、彼らは文法を間違えようが、積極的に話そうとします。私は最初の頃、話すとき文法に気を使いすぎて尻込みをしていました。ですが、クラスメート達の一生懸命な姿を見て、とにかく話してみようと思いました。


 授業の休憩中は友達づくりも兼ねて、クラスメート達と話しました。国が違えば文化も違うもので、とても面白かったです。日本のアニメが好きなサウジアラビアの女の子や、私が日本人であると分かると「これ知ってる?」と、日本のドラマや映画などについて聞いてくる中国人の男の人もいました。そんな時に、もっと日本の事を知っておけば良かったと、ひしひしと感じます。年齢も国もバラバラでしたが、最終的には恋バナをしたり、授業後に一緒に出掛けたりするほど仲良くなりました。


 1セメスターに2回、プレゼンテーションがありました。一番初めのプレゼンのテーマは、自分を描写する1つの形容詞を用いて、3枚のスライドで説明するというものでした。クラスメート達の発表を聞いていると、自分の好きなことで楽しんでいて、自分というものを持っているなと感じました。ダンスにDJ、絵画や写真など、その人達の知らない一面を見ることが出来て良かったです。また、はきはきと自信たっぷりに話す姿勢を見習いたいなと思いました。なぜなら、私は人前で話すのが大の苦手だったからです。最初の方は、緊張し過ぎて原稿通りに話すことに必死で、聞いているみんなを楽しませることが難しかったです。発表が上手な人はちゃんと周りの人を良く見ていて、余裕があってジョークを交えながら話すので、みんなを惹きつけます。そんな時に先生に相談してみると、原稿通りに読もう、間違えたらどうしようという不安は自分の事にしか集中していないからうまくいかないけれど、みんなをよく見て楽しませることにフォーカスしたら、発表も、発表することも楽しくなるとアドバイスを受けました。


 授業後や休日は、できるだけ外に出るようにしました。友達とレストランやスポットを廻りました。月曜日、「先生が休日はどうだった?」とクラスメート達に聞くことが多いので、話題作りのためでもありました。そして何より、友達と出掛ける方が楽しいし、英語の勉強にもなります。また、ホストファミリーとの話のネタになります。最初、UniversityではなくCollegeなので、授業後は皆仕事や、家事、子供の世話に忙しく、同年代のクラスメート達としか遊べないことに対して不満を持っていましたが、トロントは都会なので、学校外で友達を作る事に適していると考え、学外にも友達を増やしました。ネイティブの友達が出来たときは、非常に英語の勉強になりました。話すスピードも違うし、何よりスラングが会話の中で飛び交うので面白かったし、最初はついていけませんでした。そして、ネイティブの友達が出来ると、その友達やその友達など、どんどん横の繋がりが増え、ダーツやビリヤードをしたりと、休日は思い切り遊びつつ勉強しました。


 そして、トロントに来てしばらく経ってから、トロントはすごく住みやすい都市だと気づきました。移民が多いので、困ったら助け合う精神があります。道を聞かれたら快く教えてくれたり(私のときは行き先が一緒だからと言って、ついて来てくれた方もいました。)、バスで行き先が分からない人が運転手さんと話していると、隣で話を聞いていたおばあちゃんがすかさず教えたりと、思いやりに溢れていました。移民が多く、誰がネイティブか見た目では分からないので差別がありません。私は、都市だけどせかせかしていないトロントが好きになりました。


 自分の国を出て、働きにトロントへ来る人は年々増加しています。私のクラスメート達も、そういう人達が多かったです。彼らは仕事をするために、英語を学んでいました。私も将来は英語を使って仕事をし、また海外に住みたいので、英語はもちろん、プラスαで学ぶものが必要だと強く感じました。



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